育成馬ブログ(宮崎④)

新厩舎と新しいトレーニング機器

 宮崎育成牧場では昨年12月に育成馬厩舎を改築しました。これまでの厩舎は昭和44年に造られた木造の厩舎で、天井裏に藁や牧草を収納できる昔ながらの造りでしたが、いたるところに老朽化が進んでおり業務に支障をきたしていたことから今回の建て替えに至りました。

 完成した新厩舎は、これまでの一列に配置された馬房ではなく、馬がよりリラックスできるよう対面式の馬房を採用しております。また、換気に考慮して天井高に余裕のある構造になっています。育成牧場は宮崎の都市部に位置していることもあり、これまで鳩の厩舎内への侵入がありましたが、防鳥ネットを張り巡らせることで衛生面にも配慮しました。

 育成馬の引っ越しは、12月中旬に行いましたが、馬たちもすぐに新しい環境にも慣れて、一安心といったところです。これから始まる本格的なトレーニングに備える安息の場所として、末永く育成馬たちを見守って欲しいと思います。

 今回はもうひとつ、馬用のトレッドミル棟も新設しました。トレッドミルは古くからJRA競走馬総合研究所や両トレーニングセンター診療所において様々な研究や診断に活用されているほか、近年では民間の育成牧場や海外の厩舎でもトレーニング機器として広く活用されています。当場でも、体力評価の研究等を行うために育成馬への使用を開始しております。

 これまでは1,600mダート馬場と500mダート馬場が唯一の調教コースでしたが、今年の育成馬たちからはトレーニング機器としても積極的にトレッドミルを活用し、バリエーションを広げたトレーニングを実施しております。既にトレッドミルを用いた体力測定試験も複数回実施しており、トレーニング効果を実感しているところです。

 3月21日(土)に開催する育成馬見学会(一般の方向け)と、4月7日(火)に開催する育成馬展示会(購買関係者向け)では、新しくなった育成馬厩舎の前で育成馬を披露する予定です。是非足を運んでいただきたいと思います。

 ※追記

 3月21日(土)に開催予定の育成馬見学会(一般の方向け)は中止とさせていただきます。楽しみにされている方には大変申し訳ございません。

Photo

新しくなった育成馬厩舎

2

トレッドミルでトレーニングする育成馬