« 騎乗馴致におけるランジングとペン(丸馬場)の有用性 | メイン | 育成馬 活躍情報(事務局) »

韓国からの研修生が来日しました(宮崎)

南国宮崎も11月に入り、そろそろ「涼しい」日だけでなく、「寒い」と感じる日もでてきました。

Photo

宮崎育成牧場ではミニチュアポニーとの撮影会を定期的に実施しています。今回はクリスマスバージョンで、完成した写真をカレンダー形式でお客様にお渡しします。

今回は韓国・釜山からBig Dream Stables宮崎育成牧場に来ている2名の研修生を紹介します。彼らはJRA育成馬を用いた育成・調教の実践研修を受講するため、概ね6カ月間の予定で、釜山の慶南競馬場からやってきました。

Photo_2

研修生の2人。先日はJBBA九州種馬場を見学しました。

彼らは釜山で競走馬の調教を4年間経験している調教厩務員で、将来的には調教師を目指す優れた人材です。騎乗に向けた競走馬の馴致方法は初めて経験する内容がほとんどで、常に真摯な姿勢で一から取り組んでいます。

Photo_3

騎乗馴致の動作を指導される研修生。馬はホットマイハートの07(牡・父スパイキュール)

また、騎乗フォームなどはこれまで韓国の競走馬での経験から、自信を持っているはずです。しかしながら若い育成期の馬に要求される騎乗方法は、完成された大人の競走馬とは異なる部分もあります。特に、まっすぐに走らせるとともに、若馬特有の不意な動きにも対応できるよう、手綱をブリッジで保持し、ネックストラップとともにキ甲の上で拳の位置を安定させることや、アブミの長さを必要に応じて長くしたり短くしたりすることなどには注意を払う必要があります。慣れた習慣を変えるのは簡単なことではありませんが、彼らにはそれを受け入れようとする前向きな姿勢・柔軟性もあり、約1ヶ月間の研修を経た現在では、育成牧場スタッフにもよくなじんでいます。研修生ではありますが、今後はともにJRA育成馬を調教していく貴重な育成スタッフになってくれそうです。

Photo_4

誘導馬に騎乗し、JRA育成馬の調教を先導する研修生(先頭)。2頭目以下は牡牝混合の10頭の育成馬で、速歩1000m、駈歩1500m程度のメニューを消化しています。

韓国からの研修生受け入れは今回で第4期目となります。このような取り組みを通して、今後さらに韓国など海外競馬関係者との相互理解が深まり、人馬の交流が進むことが期待されます。

☆キャンドル 競走馬への道 その②

前々回の宮崎からの日誌(1016日)でご案内しました、「ビッグキャンドルの07(通称キャンドル・牝馬)」成長の過程を伝えるコーナーです。8月の購買からの流れをキャンドル自身の日記風に紹介します。

Photo_5

ビッグキャンドルの07。父は新種牡馬で凱旋門賞勝ちのバゴ。

9 3     8月のセリでJRAに購買されて「JRA育成馬」の仲間入りです。広大な調教施設を持つ浦河の日高育成牧場に「入学」かと思ったら、宮崎育成牧場入学に決まってました。JRA育成馬の3割は宮崎、7割は日高に行くそうです。今日は16頭の仲間と一緒に北海道から旅立ちます。まる2日かけて95日に宮崎到着。4月までの8か月間、ここでがんばって勉強です。

97    宮崎の日中はとっても暑いんです。だからお昼は厩舎で休憩、扇風機で涼しくしてもらってます。外の放牧は夕方~朝までの涼しい時間(夜間放牧)です。北海道からの輸送で一緒に来た「プレミアさん」、「トレヴィさん」との友達3頭で、青草がおいしくて、広い放牧地にいます。本格的な勉強(騎乗調教)が始まるまで1か月くらいは、外での自由時間が多くて楽しい毎日です。牧場の人には「青草をしっかり食べて大きくなるように」っていわれました。実は今の私、387kgで同級生24頭の中で一番小さいんだって。※24頭の平均馬体重は436kgです(9月初旬)。

 

宮崎に到着し、まずは順調なスタートを切ったキャンドルです。引き続き、次号以降でも紹介していきます。