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活躍馬情報(事務局)

1月14日日曜日の中山5R(3歳未勝利)で、

宮崎育成牧場で育成されたモルフェオルフェ号が、

先手を奪って軽快に逃げ、うれしい初勝利をあげました。

 

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1月14日 1回中山競馬5日目 第5R  3歳未勝利 芝 1,600m

モルフェオルフェ号(スマッシュの15) 牝

【 厩舎:大江原 哲 厩舎(美浦) 父:オルフェーヴル 】

 

今後のさらなる活躍を期待しております。

育成馬ブログ 宮崎④

●本年もよろしくお願いいたします

 

宮崎育成牧場から本年最初の投稿となります。

昨年に引き続き「JRA育成馬日誌」をよろしくお願いいたします。

今冬は北海道を中心として全国的に11月後半から平年よりも気温が低く、

厳しい冬となっています。

南国宮崎も例外ではなく、朝夕の冷え込みは昨年よりも厳しく、

温度計が氷点下近くを示す日も少なくありません。

 

○育成馬の近況

 

宮崎育成牧場所属のJRA育成馬の近況をお伝えいたします。最

初にウォーミングアップとして500mトラック馬場で直線をキャンター、

コーナーを速歩という調教を左右3周ずつ実施しています。

その後は1600mトラック馬場に場所を変えて、

一列縦隊で1200m、そして二列縦隊で1600m、

合計2800mのキャンターを実施しています。

当初の計画では、昨年の同時期と同様に

合計3600mのキャンターを予定しておりましたが、

深管骨瘤(第3中手骨の繋靭帯付着部における炎症)に起因する

跛行馬が散見されたため、

例年よりも走行距離およびスピードを抑えて調教を実施している状況です。

 

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写真① 1600m馬場での調教風景(左:牡、右:牝)。

昨年よりも強度を抑えて調教を実施しています。

 

前年よりも運動強度を抑えて慎重に調教を実施しているにもかかわらず、

跛行馬の発症頭数が増加している現状を鑑みると、

育成馬の調教とは個々の馬を観察して、

その馬に合わせた調教負荷を課さなければならないということを

再認識することができました。

負荷をかけなければ故障を発症するリスクは軽減されるものの、

十分なトレーニング効果は得られないということを理解しつつ、

競走馬としてデビューするまでには

十分な時間があるのではと自問自答しながら、

「急がば回れ」の格言のとおり調教を進めていきたいと思っております。

 

12月下旬の1600mダートコースでの牡の調教動画

 

○競馬セミナー

 

さて、宮崎育成牧場は日高育成牧場とは異なり、

牧場内に利用者登録制の「ウインズ宮崎」が併設されており、

馬券(勝馬投票券)を購入して競馬を楽しんで頂くことができます。

実は宮崎県は民放テレビ局が2局しかなく、

日曜日の15時からフジテレビ系列で放送されている

JRAの競馬中継を見ることができない

全国でも数少ない一部の地域に該当しているため、

競馬に対する馴染みが薄い状況が課題となっていました。

この状況を打開するために、

2016年1月よりAMラジオ放送局である

宮崎放送(MRTラジオ)において

日曜日の15時から「GOGO競馬サンデー!」が

放送されるようになりました。

 

このご縁もあり、多くの方に競馬を楽しんで頂くことを趣旨として、

MRTさん主催の競馬セミナーを有馬記念の前日に開催いたしました。

当日は抽選で当選された30名ものお客様をお招きして、

MRTの瀬藤アナウンサーの進行で、

当場の職員による馬の基礎知識、競馬の基礎知識、

出産から競走馬になるまで等の

「馬学講座」および「馬券の買い方」に関する座学を実施した後、

実際に馬券を購入して

阪神カップ(G2)などのレースを楽しんで頂きました。

 

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MRTの瀬藤アナウンサー(右)の進行で行われた

競馬セミナーにおける「馬学講座」の様子

 

メインレースの阪神カップでは人気馬が上位に入ったことも手伝い、

見事に単勝やワイドなどで的中された方がいらっしゃいました。

最後は瀬藤アナを含めた参加者全員で有馬記念の予想をして、

前日発売馬券を購入後に解散となりました。

参加者の中には的中馬券を購入されていた方も見受けられましたので、

見事にクリスマスプレゼントを手にされたものと思われます。

 

実際に競馬ファンの皆様と触れ合う機会を得ることによって、

馬というのはファンの皆様に支えられて

成り立っているというのを実感することができました。

この気持を忘れずに育成業務にも励んでいきたいと思います。

活躍馬情報(事務局)

1月6日土曜日の中山2R(3歳未勝利)で、

日高育成牧場で育成されたトーセンゼロス号が、

中団から徐々にポジションを上げて、

最後は突き放して見事な勝利を挙げました。

 

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1月6日 1回中山競馬1日目 第2R  3歳未勝利 ダ 1,800m

トーセンゼロス号(エリモエポナの15) 牡

【 厩舎:池上 昌和 厩舎(美浦) 父:エンパイアメーカー 】

 

今後のさらなる活躍を期待しております。

育成馬ブログ 生産編⑤(その2)

あけましておめでとうございます。

本年も育成馬ブログをよろしくおねがいします。

今回は前回の続きで、当歳馬の飼養管理の続きです。

 

○子馬の放牧

 

子馬の放牧については成長の段階に合わせて変更されていました(図3)。

生後まもない子馬は小さなパドックで

5時間程度の昼放牧から始められていました。

1週間経った子馬は中ぐらい(0.5~1.0ha)のパドックで

別の母子と2組で昼放牧されていました。

そして2週齢で放牧地を変えずにそのまま昼夜放牧が行われていました。

その後、4週齢で大きな放牧地に集団で昼夜放牧されるという流れでした。

温暖な気候を活かし、日本より早期に昼夜放牧を開始し、

丈夫な体質の馬を作るという考え方がなされていました。

 

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図3 2週齢から早くも昼夜放牧が開始される

 

○米国式の子馬の引き方

 

生まれたばかりの新生子馬は、引き手を後ろに回し、

後躯を持ち上げるようにして歩かせていました(図4)。

一人で母子を引く場合は、母馬が右、子馬が真ん中、

そして人が左という引き方をしていました。

この方法のメリットは、

多くの人が利き手となる右手で母馬を御せることで、

なおかつ母馬を保持しながらになりますが

同じく器用な右手で子馬のお尻に合図して

前進を促すことができる点だと思われました。

 

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図4 米国式の子馬の引き方

 

次回は繁殖牝馬と子馬の獣医療について述べたいと思います。