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アンコイルドさんの頑張りについて考える


本州以南はまだ夏真っ盛りだというのにこちら函館は、

積乱雲に月がかかる夕暮れがあったかと思ったら

 

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朝夕は涼風(夜は冷風)とともに秋雲が見受けられたりします。

 

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このように気温や空は夏に振れたり、秋に振れたりするのですが、

秋に向かって進んでいるのは間違いないようです。

 

 

 

さて、先週は温泉療養馬のアンコイルドさんが札幌記念に出走し、

14番人気のところ3着と健闘してくれました!。

 

 

出走を控えた馬の温泉療養については、いまだに賛否があります。

賛は、競走馬の職業病背中~腰にかけての筋肉のハリ、痛みをとりよりよいフォームで走れるというもの。

否は、温泉療養をすることで競馬に向けて精神的にも集中力を増した状態の馬がボケてしまう。あるいは、筋肉のハリをとるだけでなくユルんでしまうというものです。

 

 

アンコイルドさんは、昨年11月から今年の1月にかけて4連勝しました。

その後重賞に2回挑戦し11着、7着に破れ、函館初戦の巴賞でも8着でした。

 

 

担当している厩務員さんは、連勝していたころは体に痛いところはなかったが、

重賞挑戦を始めてから巴賞までは背中や腰の筋肉が痛くて、連勝時の走りではないようだ言っていました。

普段トレセンで行っている治療(SSP、電気鍼)等では痛みが取りきれないとも言っていました。

 

 

そこで、調教しながら、レースを使いながら、温泉療養することを勧めました。

追い切り後の水曜日および週末の日曜日の2回の療養をすすめましたが、

厩務員さんが、筋肉痛が取れる可能性が大きいならば毎日通いたいと希望したので、

ではやってみましようかということになりました。

 

 

 

巴賞から函館記念、函館記念から札幌記念の間、

月火(馬温泉所がお休み)および競走前日(全ての治療行為が禁止)を除く

全ての温泉営業日にアンコイルドさんは温泉で療養しました。

(療養風景は前回のブログ・札幌記念!を参照してください)

 

 

函館記念前の最終温泉療養日に、厩務員さんは久しぶりに筋肉の痛みが無くなったと喜んでいました。

結果は、7番人気2着、続く札幌記念は14番人気3着。

 

 

 

巴賞後つまり温泉療養後の成績の変化を見れば、

アンコイルドさんは筋肉の痛みがとれ、よりよいフォームで走ることができたのではないか。

そして、ボケ、ユルむことはなかったのではなか。

と言えるのではないでしょうか。

 

 

 

この1例で、温泉療養後にボケ、ユルむ馬がいないと言う気は無いのですが、

少なくとも慢性的な肩や背、腰の筋肉痛に悩んでいる馬には

これまでよりも積極的に温泉を勧めてみたい!と思えるようになりました。

 

 

アンコイルドさんと担当厩務員さんの頑張り、

そして調教師および馬主さんのご理解に感謝します。

 

 

 

写真右は、アンコイルド。左は、今週キーンランドカップに出走する馬です。

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では、また明日。