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馬事公苑 診療所 ~馬の靴屋さん~

平成22年2月10日(水)

こんにちは、馬事公苑診療所長のJ.Yです。

前回に引き続き、馬事公苑の診療所hospitalを紹介させていただきますhappy02

今回は診療所の中で「蹄(ひづめ)=馬の爪」を専門に扱う『装蹄所』をご案内しますgood

こちらが『装蹄所(そうていじょ)』ですeye

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前回の『診療所』と同じ建物の中にあります。

ちなみに『装蹄』とは、「蹄」に金属製でU字型の「蹄鉄(ていてつ)」を専用の釘で打ちつけることを言います。蹄鉄はまさしく「馬の靴shoe」と呼べるもので、英語でもHorseshoe(ホースシュー)と表現されますcatfaceその蹄鉄を専門に扱う『装蹄所』はまさに「馬の靴屋さん」と言えるでしょう。

馬にとって蹄は非常に大切で、『No hoof,no horse(蹄なくして、馬なし)』という格言もあるほどです。馬の蹄を扱う専門家=装蹄師がいるのもうなずけます。

こちらは馬に蹄鉄をつけているところですeye

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馬は人が乗って運動すると蹄が減ったり割れたりするので、蹄の保護のために蹄鉄をつけます。蹄鉄をつけている蹄は減らないので、1ヶ月も経つと伸びすぎる上、蹄鉄も減ってしまいます。そこで伸びた蹄を削り、新しい蹄鉄shineに取り替えます。蹄の大きさや形は馬によって様々ですから、それぞれの蹄にピッタリ合うように蹄鉄の形を加工します。蹄を少しでも削りすぎたり、蹄鉄が少しでも合っていなかったりすると馬は歩きづらく、痛がることもあります。私たちが足に合わない靴を履いていると、靴擦れを起こしてしまうようなものです。

蹄をミリ単位で削り、その形に合わせて寸分違わぬ蹄鉄を作る装蹄師の技術は素晴らしいものですsmile

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普段は目立たないところで汗sweat01を流している診療所ですが、5月の『ホースショー』や9月の『愛馬の日』では、苑内の売店とメインアリーナの間に特設ブースeventを設けて、馬の診療に関する展示や馬の病気相談、さらには装蹄実演や蹄鉄作りの実演を行なっています。今年もそれらのイベント時には診療所特設ブースを設置予定ですので、ぜひ『ホースショー』『愛馬の日』は馬事公苑までお越しくださいsign01

この「馬事公苑だより」をご覧になって、馬の医療や装蹄に興味eyeを持たれた方にお知らせですshine

馬事公苑診療所では、3月11日(木)に『市民“ウマ”大学』と称した公開馬学講座を開催します。

診療所見学や装蹄見学、蹄鉄作り見学のほか、特別講師として“無敗の三冠馬”ディープインパクト号の走行フォームを科学的に解析した「競走馬総合研究所」の高橋敏之氏を招いて、「馬の走り方の秘密」と題した特別講義を予定しております。

興味を持たれた方はぜひ馬事公苑のホームページをご覧ください。みなさまのご応募を所員一同、心からお待ちしておりますlovely

それでは今回はこの辺で失礼しますcatfacepaper