はじめまして、函館競馬場です!
はじめまして。
突然ですが、函館競馬場の中にも競走馬の温泉施設があるってご存知でしたか?
JRAの馬温泉施設としては、競走馬総合研究所・常磐支所が有名ですよね。
でも、函館競馬場の中にも、実は「馬温泉所」があるんです。
函館競馬場の「馬温泉所」は、1年のうち5~9月【夏季】には函館・札幌競馬場で出走する
競走馬が、10~4月【冬季】には病気で休養している競走馬が利用しています。
【夏季】に利用する競走馬は、日々の調教やレースでの疲労を取る目的で、【冬季】に利用す
る競走馬は、骨折や屈腱炎などの病気を治す目的で、それぞれ利用しています。
これから、函館競馬場温泉情報をどんどん掲載していきますので、よろしくお願いします。
さて今回は、昨年から今年にかけての【冬季】利用馬について簡単ご紹介します。
今シーズンは、8頭の競走馬(7厩舎)に利用していただきました。
その内訳は、骨折馬が6頭、屈腱炎馬が1頭、慢性関節炎馬が1頭でした。
この馬達は、午前中は軽い運動をしたり、パドックで日向ぼっこを楽しんだりして過ごします。
お昼過ぎまで日向ぼっこを楽しんだ後、2頭ずつペアで温泉に入ります(ちなみに混浴です)。
ここの温泉は、「湯の川温泉」から引いて来ていて、泉質は食塩泉(無色・無臭)です。
「湯の川温泉」の源泉は約65度もあるので、タンクで適温まで冷ましてから使います。
ウマの適温は約41~42度ですから、ヒトと同じくらいですね。
基本的には水で割らず、『源泉掛け流し』が函館競馬場の売りです。
温泉は、とても気持ちがいいです。馬達は、みんな居眠りしながら入っています。
でも、治療や検査が必要な馬達は、ここで獣医さんに注射されたり、足を触られたりします。
獣医さんの診察が終わったら、自分の部屋に戻ってのんびりお昼ねタイムです。
こんな風に、湯治している馬達の1日は、ゆっくりと過ぎていきます。
この馬達が函館競馬場に滞在する期間は、病気の種類によってまちまちです。
屈腱炎のような時間のかかる病気は、10~4月の間ずっと滞在します。
骨折の場合は、その程度によりますが、3~6ヶ月間滞在します。
4月に入り、湯治をしていた馬達は、トレーニングセンターや牧場に出て行き始めました。
この馬達が全て出て行くと、いよいよ5月の入厩に向けた準備が始まります。