バックヤードツアー【その1】
こんにちは。
今回は、函館競馬場の馬温泉所以外の施設についてご紹介しましょう。
函館競馬場には、競走馬診療所という施設があります。もちろん、他の各競馬場にもあり
ますが・・・。読んで字のごとくお馬さんの病院です。
函館競馬場の競走馬診療所には、2名の獣医さんが常駐しています。
JRAの獣医さんが常駐している施設としては、トレーニングセンター(美浦・栗東)、育成牧場
(日高・宮崎)、競走馬総合研究所(本所・栃木支所・常磐支所)、競馬学校および馬事公苑
がありますが、競馬場では函館競馬場だけなんです。
なんてたって、函館競馬場には馬温泉がありますからね。
では、ちょっとのぞいてみましょうか。
函館競馬場に競走馬が滞在する期間は、5月~9月の約5ヶ月間です。
この間、多い日では約700頭の競走馬が滞在するため、トレーニングセンター等からさらに
4名の獣医さんが応援に来てくれます。
滞在中、競走馬は様々な病気にかかり、厩務員さんに連れられて競走馬診療所にやって
来ます。もちろん、イヤイヤです。病気の子供が小児科に行くような感じでしょうか。
写真は、治療風景です(『枠場』という馬の動きを制限する所に入れています)。
白(青)衣を着ている人が獣医さんです。2頭ともビタミン注射を打ってもらっています。
また、函館競馬場の競走馬診療所には、手術室があります。
JRAの競馬場の中で、手術室があるのは函館競馬場だけなんです。
色々な手術をしますが、一番多いのは骨折の手術です。
写真は、手術の風景です(内視鏡を使い、骨のかけらを取る手術をしているところです)。
馬が仰向けに寝ています(左側が頭で、左端が吸入麻酔器です)。
中央の茶色い部分が馬の右前肢で、左から3人目の獣医さんが手術をしています。
この手術は、関節鏡手術といいます。
昨年は、15頭の競走馬が函館競馬場で手術を受けました。
普段、なかなかお見せすることはできませんが、これが競馬の舞台裏の一つです。