【競馬学校】もうひとつの卒業式
13日の騎手課程23期生卒業式の後、卒業生・保護者、所属調教師の皆さん、担当教官らが集まり、祝賀会(いわば謝恩会ですね)を行いました。
この席で、体育の授業を受け持ってくださった、トランポリン選手として世界レベルの実力をお持ちの、伊藤直木先生(現 筑波大学大学院 スポーツコーチング学専攻)から、修了のしるしとして、9名それぞれに手作りのユニークな表彰状が手渡されました。先生によると「少し体を動かしている様子を見れば、その人のことがある程度わかりますね。」とのこと。
卒業生紹介の第1弾は、伊藤先生の表彰状を文面のままご紹介します。新人騎手の人間像が浮き彫りにされているかもしれませんね。
★「さわやか大賞」 濱中 俊
あなたは体育の宙返りの授業で
さわやかな笑顔とともに恐怖を乗り越えることができました
これからは辛く大変なときでも
逃げることなく笑顔で乗り切れるよう頑張ってください
★「省エネ大賞」 大下 智
あなたは体育の授業で体力をあまり使用せずに
要領良く運動を行いました
効率良く動くことは大切なことですが
ときには無我夢中に動くことも忘れずに頑張ってください
★「ほのぼの大賞」 草野太郎
あなたは体育の授業でほのぼのとして周囲を和ませていました
これからは 持ち前の明るい性格を活かし
困難に立ち向かえるよう頑張ってください
★「元気いっぱいで賞」 藤岡康太
あなたは体育の授業で元気いっぱいにクラスを盛り上げていましたが
けじめのつかない場面もみられました
これからは持ち前の元気さを活かし自分に甘えずに努力してください
★「宙返り大賞」 田中 健
あなたは体育のトランポリン授業で
一番きれいな宙返りを行うことができました
これからは持ち前のバランス感覚を活かして
何事にも挑戦する気持ちを忘れずに頑張ってください
★「まじめ大賞」 池崎祐介
あなたは体育の授業で何事にも積極的に取り組み
まじめに授業を受けました
これからは持ち前のまじめさを活かし
何事にも真剣に臨めるよう頑張ってください
★「努力大賞」 宮崎北斗
あなたは体育の授業で苦手な運動を克服しようと努力しました
その姿勢は大変素晴らしいものです
これからも努力を惜しまず
一歩ずつ前進していけるよう頑張ってください
★「少林サッカー大賞」 荻野琢真
あなたは体育のサッカーの授業で
空手キックのようにボールを蹴る姿がとても印象的でした
これからは持ち前の頑張り精神を活かし
頑張りすぎずに頑張るよう心掛けてください
★「スポーツマン大賞」 丸田恭介
あなたは体育の授業で何事にも積極的に取り組んで努力していました
これからは持ち前の向上心と素直さを活かして
自分の目標に向けて一歩ずつ頑張ってください

競馬学校では、精神修養と社会人として恥ずかしくない礼儀作法や日本の伝統文化を身につけるために「茶道」の授業を導入しています。この日は23期生の卒業を目前に控え、騎手課程23~25期の生徒全員による「合同茶会」を実施しました。
生徒の指導をお願いしている原千代江先生によりますと、「1年生が要領良く入れたお茶を、上級生は礼儀正しくいただいていました。大変結構。」と授業の集大成にお褒めの言葉をいただきましたが、生徒・教官総勢40名が順番にいただく関係で、長い時間正座を続けなければならず、20分も経過すると、足がムズムズ~ジリジリ~何だか落ち着かなくなってきました。
お茶の味は格別でしたが、会が終了してから、その場でうまく歩けない生徒(教官も)が続出。ほろ苦い思い出になったかも…。競馬学校は13日の卒業式まで、束の間のまったりとした時間が流れます。
「4月の入学式に来たのかと勘違いするくらいの陽気」と、ベテランの試験官が呟いたとおり、この時期に行う試験日としては異常な暖かさのこの日、騎手課程23期生の卒業試験を行いました。各生徒とも日頃の鍛錬の成果を出し切ってくれたものと信じています。
た。今から40年以上前の、1964(昭和39)年、馬事公苑が東京オリンピックの馬術会場となった関係で、岡部さんら騎手候補生は、当時中山競馬場の白井分場だった競馬学校に移動し、数ヶ月教育を受けたという経験をお持ちで「当時はまだきゅう舎があった関係で、競走馬の調教の合間の授業だったので、場合によっては馬に乗らない日や、週に数時間しか授業がないこともあり、割とのんびりさせてもらったせいか、競馬学校には良い印象があるんですよ。」と語る岡部さん。
「はじめて卒業試験を見せてもらいましたが、私の頃と比べて本当にレベルが高くなったな。と思いました。とはいえ、馬に乗ることについて言えば、ここまでは形通りのことをやるということで、誰でも努力すればできること。そこから自分で考えて伸ばしていくことがないと、一流と呼ばれる存在にはなれないはず。卒業して騎手の免許をもらったらそこが終点という生徒はいないでしょうが、さらなる努力で上を目指してほしいと思いますね。」とエールを送っていただきました。
過去には都内の神社に出向いていたこともあったのですが、地元の方の紹介もあり、天神社で祈願を受けることになりました。たしかに近くの方が、ご利益が逃げないような気がしますね。
原さんには、4期生から講師をつとめていただき、今年が20年目の授業。23期生には「あと1ヶ月半でプロの騎手になるわけですが、騎手免許をもらったら、もう一回学校に入ったつもりで何年か人一倍努力してがんばってほしいですね。デビュー2~3年で大きく伸びる人が多いが、それは本人の努力次第だと思います。」
4日には、全校生徒・スタッフが冬晴れの馬 場内に集合し、1年間の無事故を願い、「馬場浄め」を執り行いました(全国の競馬場やトレセンでも必ず行う行事です)。
騎手課程生徒を代表して、玉串奉奠(たまぐしほうてん)の儀式を行った23期生の藤岡康太は、当初「初めてで、どうやったらいいんですか?」と戸惑っていましたが、先に行った神主さんや教官の様子を見様見真似で、なんとか格好がついたようです。また、10~11日には、きゅう務員課程(本年度4月・7月生)の入学試験(2次)として、騎乗適正検査や面接などを行いました。★
11日には、生徒が主催の「新年会」。この時ばかりは『無礼講』(もちろんアルコールなしですが)。昨年入学した25期生(1年生)が幹事となって手作り感いっぱいのパーティーに、場内は生徒・スタッフとも終始爆笑の渦でした。
キグルミに扮して「た~らこ~た~らこ~♪」を踊る25期生。この時点ではまだ恥じらいがありますね。
25期生の「ざ・たっち」こと、ツインズ國分兄弟の『幽体離脱』。ちょっと、ちょっとちょっとぉ~
「DJ OZMA」がまたまたやらかした?25期生が先輩たちを次々に「拉致」し、ステージに…そして狂乱の宴へ!?(注・決して教官がやらせているわけではありません。あくまで生徒たちが考えて演じているのです。)
最後に 「二人羽織」を演じたきゅう務員課程10月生がバリカンを持ち出し、自ら断髪してしまうという、ブログではお見せできない?ようなアブナイシーンもありましたが、一同、束の間でしたが楽しい時間を過ごすことができました。若いパワーは尽きることがありません。一流のホースマンになれるように、このパワーが日々の鍛錬につながっていくはずです。幹事諸君、 どうもお疲れさまでした。
「マラソン大会」(12/22実施)は、騎手課程・きゅう務員課程生徒(10・1月生)全員が参加し、競馬学校の外周(1周約2km)を2周する約4kmのコースで健脚を争うものです。実は、きゅう務員課程の1月生は、前日に入学式を済ませたばかり。予期せぬ?洗礼に「次の日にいきなりコレかよ…」の声も聞こえてきそうでしたが、全員無事完走を果たしました。
程23期生の池崎祐介(写真右)
は、「トレセン(実習時)で毎日走りこんでおり、脚力には自信がありました。走る前は、このメンバーなら負けられないという気持ちでしたが、実際走ってみると相手があっての勝負事。少しきつかったですね。去年の優勝タイムよりも遅かったそうですし、これからも切磋琢磨です。」と喜びの声を語ってくれました。以下、2位丸田恭介(写真左・中央)、3位宮崎北斗(写真左・右)と上位は卒業を控えた騎手課程23期生が独占しました。