プール調教が終了です
このコーナーが始まって間もないというのに、タイトルに「終了です」とはどういうことだ?という声が聞こえてきそうですね。
常磐の施設を少しずつご紹介していこうと思っているわけですが、今回はプールです。昭和50年からスタートしたプール調教。屋外施設のため、利用期間が限られているのです。毎年5月下旬から10月初旬まで。今年も10月6日に最終日をむかえることとなりました。さすがに水も冷たくなってきましたから・・・。ということで、こんなタイトルです。
さて、馬のプールって?と、想像できない方もいらっしゃると思いますので、写真を撮ってみました。まずは水に入ろうとしているところ・・・「水冷たいよ。今日はやめとかない?」と係員に言っているのでしょうか・・・少し抵抗していますね。しかし、これも大事な調教の一つ。避けるわけにはいかないんだな・・・。本当は馬場で思い切り走らせてあげたいんですけどね。常磐の馬たちは皆脚元に不安を抱えてるんです。だから、馬場での調教は控えめにして、脚元に負担がかからないプールで泳いでもらって、筋肉と心肺機能を少しでも維持させよういうのが狙いで行ってる調教なんですよ!
どうですか、一所懸命泳いでいるのが写真で伝わるでしょうか?1周40メートル、深さ3メートルの円形水槽です。前肢を犬かきのように動かし、後肢を力強く蹴って泳ぎます。水の中に入ると、胸の部分にも水圧がかかりますから、呼吸するにもいくらか努力が必要になる。これが心肺機能を鍛えることにつながるんです。そして激しく肢を動かさないと沈むので、みんな必死。肩や腰の筋肉の鍛錬にもなります。中には泳ぎが苦手な馬もいます。一定のリズムで前肢を動かしていれば問題ないんですけど、休んだり不規則だったりすると、体がだんだん立ってきて、いわゆる立ち泳ぎの状態になりパニックに陥るんです。そんな時は素早く曳いてプールから出します。平均3周程度を1周30~40秒のスピードで泳ぐことになります。
ほっとして、出てきたところです。このあと、整理運動をして、温泉で疲れを取り馬房にもどります。「お疲れ様!」「疲れた~、さあ、風呂入って、ご飯食って・・・」と言ってるかどうか知りませんが・・・。来年も5月下旬、葉桜の季節に再開予定です。見学も出来ますので興味のある方はいらして下さい。お待ちしております。(ASHI)
またまた、最後に「勝手にきゅう舎関係者の方にお知らせ」コーナー!
常磐でもショックウエーブの治療をリハビリの中に取り入れる準備をしております。入きゅうを考えている愛馬に適応する治療か?等いろいろな、ご相談承ります。よろしくお願いします。