第34回日本臨床微生物学会
微生物研究室の丹羽です。
世界的に見ても馬の研究者は少なく情報が限られていることから、馬医療に携わる競走馬総合研究所の職員は様々な学会に参加し、馬の医療に役立つ情報を収集しています。
今回は、横浜市にあるパシフィコ横浜で開催された日本臨床微生物学会の学術集会に参加しました。この学会は、病院で微生物検査を担当する臨床検査技師が中心となった学会であり、日常的に馬の細菌検査を実施している我々にとっては人医療における微生物検査のトレンドや最新の検査手法を学ぶことができる貴重な場です。
数多くの演題発表や教育講演、セミナーなどの開催に加え、実際に病気の原因となる菌を顕微鏡で観察できるブース(写真1)や企業展示、一般の書店では入手の難しい専門書の販売コーナー(写真2)も設営されていました。学会への参加は、学びの場であるとともに、日頃の研究で凝り固まってしまった脳をリフレッシュする機会でもあります。学会で得られた情報をヒントに馬に役立つ研究ができるよう気持ちを新たにいたしました。
写真1 病気の原因となるカビを実際に顕微鏡で観察できる特設ブース
写真2 微生物検査や感染症対策に関連する様々な書籍