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2023年10月 2日 (月)

馬事公苑宇都宮事業所でラストイベント!

JRA総研の桑野です。

9月23日(祝・土)、栃木県宇都宮市にある馬事公苑宇都宮事業所(公苑宇都宮)にて「2023 馬に親しむ日」が催されました。このイベントを最後に、公苑宇都宮は東京へ帰っていきます。もしかしたら、宇都宮で馬のビッグイベントはもう見られないかもと思い、ちょいと覗いてきたのでご紹介します。

 まず、現在の公苑宇都宮の所在地には、元々J R A育成牧場だった所に東京から競走馬総合研究所(総研)が1997年に移設。総研がさらに栃木県下野市に移設後、空いた土地に今度は東京から馬事公苑が2017年に移ってきたという経緯があります。馬事公苑が宇都宮に移ってきた理由は、他でもなく東京2020オリンピック・パラリンピックの馬術競技会場に決まった馬事公苑(世田谷区)の改築に合わせて人馬を移動させるためでした。よって、移動されてきた職員さんは、育成場や研究所の名残がある中、乗馬に特化した施設に組み替えての業務となりきっと色々ご苦労なさったことでしょう。そんな中での最後のイベント。公苑側も熱を入れての開催となったそうです。その結果、嬉しいことに、今回のイベントには3269名(前年比214%)のお客様が来場してくださいました。

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 出し物としてはホースショーがメインですが、来場者の一番人気は乗馬体験です。朝から整理券を配ると、あっという間に捌けてしまいました。時間が来たら、手綱を引いてもらって広い屋内馬場を1周だけ乗馬できるのですが、いつもと異なり、今年は、ちびっこだけでなく、大人の方まで幅広い年齢層のお客様が乗せてもらえたようです。

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 オリンピックが1年延期される中、公苑宇都宮も東京へ戻るのが延期になり、ちょっと長く留まっていたことで周辺の方々にはしっくり馴染んできた頃だったかもしれません。それなのに、「もう帰ってしまうの!」と寂しがる声も。本年10月中には人馬のほとんどは東京に帰ってしまいますが、施設は残り、また新たな事業が模索されると聞いています。同じ栃木県内の事業所で働く職員としてその動向にはちょっと関心がありますね。そして、東京に帰った馬達には、たまには宇都宮の空気を思い出して、ほっこりしてほしいと願います。

Img_4795_4また戻ってきたいな…と思っているやらいないやら....