【競馬学校】騎手課程23期生 卒業・騎手免許合格に寄せて
騎手課程23期生諸君、卒業ならびに騎手免許試験合格おめでとうございます!23期生は、2004(平成16)年4月に10名が入学し、留年者2名を加えて12名でスタートいたしましたが、途中2名が退学、1名が留年し、9名が卒業しました。
競馬学校での生活やきゅう舎実習は、とても厳しい訓練の繰り返しであり、彼らにとって長く辛い日々であったに違いありません。
しかし、そのような毎日であっても、今日までくじけることなく、明るく学校生活を送れたことは、技術や知識のみならず、馬に携わる人間としての成長にも繋がったことと思われます。
私ども競馬学校職員は、毎年、優秀な生徒を送り出すことを目的に、その教育にあたっておりますが、今年の生徒はこれまでの卒業生以上の技術を身に付けた精鋭達だと確信しています。
卒業生は2月6日に騎手免許試験を受験し、本日(15日)無事全員合格しました。吉報はそれぞれ美浦・栗東のトレーニングセンターで聞いたことと思いますが、彼らが、この難関を突破し、今日の日に辿り着くことができたのも、ひとえに、遠くから温かく見守っていただきましたご家族をはじめ、皆さまのお陰であると感謝する次第です。
しかし、卒業生一人ひとりにとって、本当の試練はこれからであり、今日という日は騎手としての戦いが始まる日でもあります。このブログをご覧の皆さまには、これからも彼らに対して、今まで以上にご声援を賜りますよう、よろしくお願いいたします。(新規騎手免許試験合格者に関するお知らせはこちら)
このブログでは2月中に、卒業生(=やっと「新人騎手」と言うことができます!)ひとりひとりにスポットを当て、ご紹介していきたいと思っています。お楽しみに!
卒業記念模擬レースを制した、①メイショウモリゾーと荻野琢真です。

競馬学校では、精神修養と社会人として恥ずかしくない礼儀作法や日本の伝統文化を身につけるために「茶道」の授業を導入しています。この日は23期生の卒業を目前に控え、騎手課程23~25期の生徒全員による「合同茶会」を実施しました。
生徒の指導をお願いしている原千代江先生によりますと、「1年生が要領良く入れたお茶を、上級生は礼儀正しくいただいていました。大変結構。」と授業の集大成にお褒めの言葉をいただきましたが、生徒・教官総勢40名が順番にいただく関係で、長い時間正座を続けなければならず、20分も経過すると、足がムズムズ~ジリジリ~何だか落ち着かなくなってきました。
お茶の味は格別でしたが、会が終了してから、その場でうまく歩けない生徒(教官も)が続出。ほろ苦い思い出になったかも…。競馬学校は13日の卒業式まで、束の間のまったりとした時間が流れます。
「4月の入学式に来たのかと勘違いするくらいの陽気」と、ベテランの試験官が呟いたとおり、この時期に行う試験日としては異常な暖かさのこの日、騎手課程23期生の卒業試験を行いました。各生徒とも日頃の鍛錬の成果を出し切ってくれたものと信じています。
た。今から40年以上前の、1964(昭和39)年、馬事公苑が東京オリンピックの馬術会場となった関係で、岡部さんら騎手候補生は、当時中山競馬場の白井分場だった競馬学校に移動し、数ヶ月教育を受けたという経験をお持ちで「当時はまだきゅう舎があった関係で、競走馬の調教の合間の授業だったので、場合によっては馬に乗らない日や、週に数時間しか授業がないこともあり、割とのんびりさせてもらったせいか、競馬学校には良い印象があるんですよ。」と語る岡部さん。
「はじめて卒業試験を見せてもらいましたが、私の頃と比べて本当にレベルが高くなったな。と思いました。とはいえ、馬に乗ることについて言えば、ここまでは形通りのことをやるということで、誰でも努力すればできること。そこから自分で考えて伸ばしていくことがないと、一流と呼ばれる存在にはなれないはず。卒業して騎手の免許をもらったらそこが終点という生徒はいないでしょうが、さらなる努力で上を目指してほしいと思いますね。」とエールを送っていただきました。