育成馬ブログ 生産編③「その2」
子馬の栄養管理 タンパク質②
それでは、与えるタンパク質の「質」、アミノ酸についてはどのように考えればよいの
でしょうか?
アミノ酸はタンパク質を構成する化合物であり、このうち生体内で合成できないアミノ
酸を「必須アミノ酸」とよびます。
必須アミノ酸の摂取方法について、栄養学の教科書では「樽」に例えています。
必須アミノ酸が樽を構成する「樽板」、摂取量が樽板の「高さ」、合成されるタンパク
質の量が樽の中に入る「水の量」になります。このため、一番低い樽板、すなわち
「制限アミノ酸(飼料中最も少ないアミノ酸)」の高さまでしか水が入らず(タンパク質
合成に利用されず)、他のアミノ酸の水面から上部は利用されない無駄なアミノ酸に
なると考えられます。
このことから、制限アミノ酸の摂取量を考慮したタンパク質摂取が求められます。
通常、制限アミノ酸は「リジン」ですので、リジンが豊富に含まれた飼料を与えることが
推奨されます。
アミノ酸の樽
「一番低い樽板=制限アミノ酸」の高さまでしか、水は入らない
制限アミノ酸を十分摂取することで、他のアミノ酸の無駄を防ぐ。
つづく