« 2019年7月 | メイン | 2019年9月 »

活躍馬情報(事務局)

8月23日(土)札幌4R(3歳未勝利)では、日高育成牧場で育成された

クリノイヴァンカ号が、うれしい初勝利を挙げました!

_201908244r_g_04_i0370

  8月23日(土)2回札幌競馬第3日目 4R 3歳未勝利 芝 1,500m

  クリノイヴァンカ号(ローマンクィーンの16)

〔厩舎:天間昭一(美浦) 父:ハーツクライ〕

 

また、同じ8月23日(土)新潟8R(新潟ジャンプステークス(J・GⅢ))

では日高育成牧場で育成されたマイブルーヘブン号が、JRA育成馬では

2015年の京都ジャンプステークス(J・GⅢ)を優勝したダンツミュータント号

以来、4年ぶりに重賞を制覇しました!

_20190824s_g

_20190824s__2

8月23日(土)2回に新潟競馬第9日目 8R

新潟ジャンプステークス(J・GⅢ)) 障害 3,250m

  マイブルーヘブン号(ウルトラペガサスの14)

〔厩舎:高橋義忠(栗東) 父:ルーラーシップ〕

 

さらに、同じ8月23日(土)新潟12R(3歳以上1勝クラス)では

日高育成牧場で育成されたスピアーノ号が、2勝目を挙げました!

_2019082412r1_g_12_c1158

8月23日(土)2回新潟競馬第9日目 12R 3歳上1勝クラス 芝 1,200m

  スピアーノ号(マイネレーヌの15)

〔厩舎:池上昌和(美浦) 父:ヴィクトワールピサ〕

 

今後のさらなる活躍を期待しております。

活躍馬情報(事務局)

8月10日(土)札幌10R(コスモス賞) 日高育成牧場で育成された

ルーチェデラヴィタ号が、最後の直線の接戦をハナ差で勝利しました。

新馬戦から2連勝としました。

_20190810_g10_e0951

  8月10日(土)1回札幌競馬第5日目 10R コスモス賞(2歳オープン) 芝 1,800m

  ルーチェデラヴィタ号(トウカイライフの17)

〔厩舎:西村真幸(栗東)父:キズナ〕

 

また、8月11日(日)札幌3R(3歳未勝利) 日高育成牧場で育成された

サーストンネイジュ号が、最後の直線で鋭い伸びを見せ、うれしい初勝利を

挙げました。

_201908113r_g03_f0299

8月11日(日)1回札幌競馬第6日目 3R 3歳未勝利 ダート 1,000m

  サーストンネイジュ号(ラブミークリームの16)

〔厩舎:橋田満(栗東)父:ダンカーク〕

 

今後のさらなる活躍を期待しております。

育成馬ブログ(生産①)

実践研修~募集中です!~

 

 JRA日高育成牧場では2015年から実践研修という牧場関係者向けの研修の受

入れを行っています。これは6名以下の少人数のグループで、希望する内容の

義・実技を自由に組み合わせて受講してもらうというスタイルの研修で、

過去4年間で延べ39牧場、270名の関係者に参加していただいております。

今回はこの実践研修についてご紹介いたします。

 

講義

 あらかじめこちらで用意したメニューから選んでもらう形にしていますが、

メニュー以外の内容でもご相談の上、講義を行うことができます。昨年行った

講義のメニューは、「スポーツ栄養」「牧草の栄養」「妊娠鑑定・直腸検査」

「妊娠馬の管理・分娩管理」「馬栄養学の基礎」「BCSの見方」「騎乗馴致」

「育成馬の疾患」と多岐にわたります。JRA日高育成牧場では生産・育成両方

を行っており、生産牧場・育成牧場どちらからでも関係者の受け入れを歓迎し

ております!

Photo

講義の様子(妊娠鑑定・直腸検査)

 

実技

 この研修のユニークな点は、実際に馬を用いて実技を行ってもらっているこ

とです。昨年は、「繁殖牝馬のBCSの見方」「子馬のコンフォメーションの見

方」「繁殖牝馬の削蹄・装蹄判断」「直腸検査」「騎乗馴致」「トリミング」

について実技を学んでもらいました。

Photo_2

実技の様子(繁殖牝馬の削蹄)

 実践研修について申し込みは窓口である日本軽種馬協会にファックスを送っ

ていただく形で行っています。この夏スキルアップしたいと考えている牧場関

係者の皆様は是非一度受講してみてください。お待ちしております!

 

 「実践研修プログラム申込書」ダウンロード

育成馬ブログ(日高①)

~姿勢?いいえ肢勢(しせい)のお話です~

 

 今回の育成馬ブログでは「馬の肢(あし)」に関して少しお話をしたいと思

います。

 皆さんも学校などで「姿勢を正して!」と言われた経験はありませんか?

人間でしたら言葉で伝えれば背筋を伸ばして姿勢を正すことも出来ますが、

馬には伝わらないものです。

 ただ、馬の場合は姿勢ではなく「肢勢(しせい)」・・そう肢(あし)の

立ち姿が重要です。

 当場では、毎年10頭近くの仔馬達が誕生していますが、生まれたばかりの

仔馬たちの中には、写真1のように安定しない肢勢の立ち方をする馬もいます。

Photo

写真1 生後まもない子馬。まだ立ち方が安定してない。 

 

 このような肢勢はほとんどが成長とともに改善しますが、矯正が必要になる

こともあります。そこで普段から歩き方や肢勢の観察を行い(写真2)、必要

があれば蹄(ひづめ)を切って調整します(写真3)

 ただし、削蹄だけでは改善できない場合には道具などを使って肢勢の矯正を

行います、まさに「肢勢を正して!」ですね。

Photo_2

写真2 歩き方や肢勢をチェック

Photo_3

写真3 蹄を切って調整中

 

 一例として、写真4は軽度の内反姿勢の仔馬のものです。内反姿勢とは下肢

関節が体の中心に向かって曲がってくる肢軸異常の一つで、蹄尖が内を向く

「内向肢勢」とは区別されています。

 写真の仔馬の場合は、削蹄でのバランス調整だけでなく、蹄用のウレタン製

樹脂の充填材を使い(写真5)、蹄の外側を人工的に広くする「張出し」

(写真6)を設けることによって正常な肢軸に近づくよう矯正を行いました。

これらの矯正は早ければ早いほど効果が期待できます。

 重要なことは普段から肢勢を観察し、何か異常を感じたらみつけたら早期に

適切な処置を施すことです。これこそ早期発見、早期治療ですね!

Photo_4

写真4 内反肢勢の仔馬。腕節以下が内に曲がっている

Photo_5

写真5 矯正のために蹄用のウレタン製樹脂の充填材を使用して張出しを製作

Photo_6

写真6 完成した張出し部分