育成馬ブログ(宮崎②)
○育成馬のブレーキングはじめてます
9月下旬にセプテンバーセール購買の牝馬3頭が新たに入厩し、本年の宮崎の育成馬22頭すべてが揃いました。一方、6月~7月に入厩した馬たちにとっては、宮崎での生活も数ヶ月が経過し、すっかり環境に慣れて一回りも二回りも体が大きくなって力も付いてきています。しかし、まだまだ競走馬とは言えません。競走馬になるには、いくつものことを教えていかなければなりません。そのひとつが、騎乗するための準備作業であるブレーキング(騎乗馴致)です。
宮崎育成牧場においても、馴致や管理方法をまとめた「JRA育成馬管理指針」に則って管理しています。今年も9月から牡馬10頭のブレーキングを開始しています。
今年の宮崎地方は雨の日が多く、豪雨によりラウンドペンとよばれる円馬場が水没することもありました。決してコンディションのよい日ばかりではありませんでしたが、馬と職員の頑張りにより予定通りトラブルなく騎乗まで教えることができています。
突然の雨にずぶ濡れになりながらも、馬を躾けます
入念なドライビングで「ハミ受け」を形成しながら、馬場等の環境に慣らします
牡馬の騎乗の目処がついたら、次は牝馬の馴致にとりかかります。牝馬は牡馬よりも気難しいことが多いため、騎乗されることにマイナスイメージを持つことがないよう、馬が送るサインを読みとりながら丁寧に根気強く教え込んでいきます。
なお、今年は通常のブレーキングに加えて、本年9月に新導入したトレッドミルにも慣らしています。
近年では民間牧場でも珍しくなくなったトレッドミルですが、当育成牧場においても育成期の馬における効果的な使用法や馬体への影響などについて調査する予定です。結果がまとまるのはまだ先の話ですが、育成馬の健やかな成長とともに興味深い報告ができるよう知見を積み重ねて参ります。
トレッドミル棟もドライビングで通過させて徐々に慣れさせます