育成馬ブログ(2020年 宮崎②)
〇 ウインズのある宮崎育成牧場
世界的にも新型コロナウイルス対応に追われた夏でしたが、宮崎育成牧場でも毎年夏の恒例の馬事イベント「馬に親しむ日」は中止とさせていただきました。毎年楽しみにされていた方も多いことから非常に残念ですが、来年は開催できる状況になっていることを願っています。
また、当場の行事ではありませんが宮崎地方のもう一つの大きな行事「綾競馬」も中止が決定してしまいました。例年11月初旬に宮崎県綾町で行われる迫力満点の草競馬で、地元の方にとって最も身近な「競馬」であるだけに非常に残念な思いです。
そのような中ではありますが、宮崎育成牧場内にあるウインズ宮崎は全国のウインズに先駆けて7月11日より営業を再開しております。ソーシャルディスタンスを保つなど感染予防策を講じたうえでの限定的な営業時間内での再開ではありますが、公園地区を含め当場を訪れるお客様も増えているようで、少しずつ賑わいを取り戻しつつある状況です。
このウインズには当牧場で育成した活躍馬の写真も掲示されていて、育成牧場のなかにあるウインズならではのものとなっています。館内には本年活躍しているヨカヨカ号(宮崎育成牧場出身)の写真も展示してありますので、是非ご注目いただければと思います。なお、ヨカヨカ号は熊本産馬ということで、ウインズ八代(熊本県)にも写真を飾ってもらいました。
【写真1】ウインズ八代にもヨカヨカ号の写真を展示しています
また、ウインズ宮崎は育成牧場内にあることから、全国で唯一馬の調教の様子を見ることができるウインズでもあります。まだ躾の行き届いていない幼稚園生のような馬たちですので、馬の近くでご覧いただくわけにはいきませんが、タイミングが良ければダートコースを走る姿も見ることができます。
【写真2】ウインズ宮崎の屋外からは調教の様子も見ることができます
〇 育成馬の入厩完了
さて、先日のセプテンバーセール(北海道)で本年の育成馬の購買が終了し、本年のラインアップが揃いました。今年も全国の1歳セリで購買した馬とJRA日高育成牧場で生産した馬を併せた22頭の育成馬が宮崎に入厩しました。育成馬の日高と宮崎の各育成牧場への振り分けについては、施設面や牡牝のバランス、血統、購買価格など様々な要素を検討したうえで決定しました。
今年も各セリでの購買馬が決定するたびごとに振り分けを行い、宮崎行の馬20頭を3回に分けて輸送しました。特に3回目の輸送では台風12号が接近している中での輸送でしたので、輸送計画の変更を余儀なくされましたがなんとか無事に終えることができました。今年も育成馬の輸送の様子はグリーンチャンネルの番組「馬産地通信」で紹介されており、毎年楽しみにされている方もいらっしゃるようです。今年の放映は既に終了しているようですので、もし来年の視聴機会があればチェックしてみてください。
【写真3】長距離輸送時は馬運車内で給餌します
全馬の入厩が完了した後、馬たちの健やかな成長とこれから本格的に始まる育成業務の安全を祈願して入厩神事を執り行いました。同時に各所のお祓いもしていただきましたので、人馬のけがなく育成馬を送り出していけるようにしたいと思います。
【写真4】馬場のお祓いをしていただきました。落馬しませんように!