育成馬ブログ(日高①)
1歳馬と当歳馬、それぞれの移動
○ 1歳馬の入厩
今年もセプテンバーセール(9/21~22開催)でJRA育成馬の1歳市場での購買も終了し、日高育成牧場への育成馬の入厩も完了しました。
今年も各市場の取引成績は好調で、JRA育成馬の主要な購買市場であるサマーセール(8/23~27開催)では売却率は2年連続75%を超え、平均価格も2年連続700万円に迫っており(昨年693万円、本年688万円)、生産者や販売者にとって良い流れが続いています。さらにセプテンバーセールも高い売却率を維持しており、関係者からはコロナ禍でも競馬開催を継続できていることへの感謝の声も多く聞かれ、改めて競馬開催の重要性を認識させられたセリでもありました。
購買する立場としては、狙った馬が思うようにセリ落とせず苦労しましたが、本年も予算の範囲内で良質な馬74頭(九州1頭、八戸4頭、セレクション12頭、サマー47頭、セプテンバー10頭)を購買することができました。
サマーセールから数日後の9月1日には、サマーセールで購買した育成馬54頭のうち45頭が日高育成牧場に入厩してきました(9頭は宮崎育成牧場に入厩)。
写真1) 装蹄師による入厩時の肢蹄検査
例年と同じく、飼養者の方々に当場まで輸送していただきましたが、一日に多頭数の馬を迎え入れることから混雑しないように牡牝の入厩時間を分けて行いました。入厩時には獣医師・装蹄師による馬体検査や体重測定を行い、飼養管理方針の確認を行いました。また、多様な飼養者のもとから移動してくることから、病歴やウォーキングマシンの使用歴、駆虫・ワクチン接種歴、放牧の方法などこれまでの飼養情報を入手しておくことで、環境変化時のトラブルに対応するようにしています。入厩してきた馬たちがこれから始まるトレーニングでどのように成長するのか、今から楽しみです。
○ 当歳馬の移動
移動したのは1歳馬ばかりではありません。8月下旬に離乳を終えたばかりの当歳馬(JRAホームブレッド)も、昼夜放牧を行うためさらに広い放牧地への移動を行いました。
日高育成牧場内の移動ではあるものの5㎞ほど離れた分場への移動ですので、馬運車を使っての移動です。短い距離ではありますが、生まれて初めての馬運車。当歳馬の小さなお尻が並んでいる姿はかわいらしいですが、昼夜放牧で逞しく成長してくれることを期待しています。
写真2) 初めての馬運車
写真3) 昼夜放牧中の当歳馬