馬インフルエンザワクチンに関する国際会議
分子生物研究室の根本です。4月4日にフランスのパリにある国際獣疫事務局(OIE)において開催されました、馬インフルエンザワクチンに関する国際会議に出席してきました。この会議は毎年2月から4月頃に開催されています。日本では馬インフルエンザが2007年に流行し、その影響で競馬開催が1週間中止となりました。以降幸いなことに日本では流行していませんが、海外では流行が続いており、本年2月には馬インフルエンザウイルスの流行によってイギリスで競馬開催が中止となったことが大きな話題となりました。
馬インフルエンザの最も重要な対策はワクチン接種です。しかし馬インフルエンザウイルスもヒトインフルエンザウイルス同様に変異が激しいことから、必要に応じて定期的にワクチンに含めるウイルス(ワクチン株)を変更する必要があります。この会議の目的は、世界各国における馬インフルエンザの流行状況や流行ウイルスに関する情報を持ち寄り、解析の上、推奨ワクチン株を決定することです。これまで我々は、得られた研究内容をこの会議に提供し、推奨ワクチン株の決定に貢献してきました。よりよいワクチンが提供できるように、今後も取り組んでいきたいと考えています。