立春すぎても
節分もおわり、暦のうえではもう春です。でも、寒さは日増しに厳しくなってきています。
東京開催も2週連続で雪のため中止となり、とても残念です。競馬を楽しみにされていた方々には、大変ご迷惑をおかけしました。
でも、雪には勝てないのです。
競走馬は、ご存知のとおり蹄鉄をはいています。この状態で雪の中を歩くと踏んだ雪が蹄鉄の中にしっかりとはまりそして次々と雪が蹄の裏について、どんどんと積み重なっていくのです。これを俗に「下駄を履く」と表現しますが、この状態では、当然馬が歩くこともできず、危険です。ですから、雪の中を歩かせるときは、蹄鉄をはずしたり(これも俗に裸足にすると言います)、昔は手作りのわらじを履いて、運動していたこともあったそうです。また、雪が激しく降ると、視界がさえぎられ騎手も前が見えず、公正競馬の確保の意味からも競馬ができなくなります。人海戦術で除雪を行ったり、一晩中、ハローがけを行ったりと開催に向けて努力をしますが、自然の力には、かないません。この季節は天気予報が気になって仕方がありません。
さて、福島県は県内の区分が大きく3分割されています。①会津地方は、奥羽山脈より西側の地域のことで、磐梯山、猪苗代湖、五色沼湖沼群などがあります。②中通り地方は、奥羽山脈の東側から阿武隈高地までの地域で、盆地地形です。③浜通り地方は、阿武隈高地以東の地域で、太平洋沿岸部は細長く帯状の低平地です。いわき市は浜通り地方に分類され、冬でも太平洋岸の温暖な気候なため、あまり雪が降りませんが、今週は珍しく雪予報(降雪確立100%!!)が出ていました。
融雪剤をまいたり、調教の時間を打ち合わせたりと雪害対策をおこなって、次の朝早く起きてみると雪もなくいつもの景色。ほっとして朝から調教を行って何事もなく順調すぎていきました。
しかし、1頭だけ被害を受けた馬がいました。それは、わが支所のアイドルホース・ミミちゃんです。
ミミの飲み水が、凍ってしまいとても飲めません。
普段からあまり愛想のいいほうではありませんが、いつにもまして不機嫌になってしまいました。
「なにやってんのよ~っ。 のど渇いたじゃないの~。ふんっ。」とおうちの中へ。
ごめんね。でもご飯の時間にはもう機嫌も直っていつものミミに戻っていました。
寒い夜はきをつけます。