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【競馬学校】偉業に向けて~カラジ(豪)のエリック・マスグローヴ調教師にきく

 中山グランドジャンプ(J・GⅠ/4月14日)3連覇を大目標に、入国検疫を行っている競馬学校で調整をすすめているオーストラリアのカラジ(KARASI・せん12歳)を管理する、エリック・マスグローヴ調教師(写真上)にお話を伺いました。

― 昨年グランドジャンプを勝ってからの様子は?

Dscf4335 おかげさまで昨年中山グランドジャンプを勝たせてもらい、8月には05~06年の豪州ベスト障害馬に選ばれました。本国に帰国してからは休養させ、グランドジャンプの3連覇を視野に入れて調整してきました。その方法としては、ジャンプレースには使わず、平地の競走ばかりを使ってきました。最初短い競走から徐々に距離を延ばしていくやり方で、1月10日の復帰戦は1600m、以降1800m→2100m→2400m→3000m→2400mと平地戦ばかり使ってきました。これは、特に日本のスピード競馬を意識しているというわけではないのですが、結果的に効果が出ているのかも知れませんね。最高成績は3000m戦の4着でしたが、もちろん結果は気にしていません。

― カラジはもう12歳。障害とはいえ、なかなか日本でも競走馬がこの年齢まで第一線で活躍するのは難しいのですが、高齢馬の取り扱いで特に注意していることはありますか?

Photo_86  うちのきゅう舎では、カラジや一緒に連れてきたパーソナルドラム(10歳)のような10歳以上の高齢馬が10頭ぐらいいるのですが、若い馬と区別して取り扱っているわけではありません。ただ、歳をとるとステップレースをむやみに走らせることはしませんね。あえて言えば、体調面や精神状態を常に把握してあげることが大事なのではないでしょうか。大事に取り扱ってさえいれば、競走馬の寿命というものは、ある程度長くすることはできると思います。

― 中山グランドジャンプの3連覇、もちろんペガサスジャンプステークスもありますが、ズバリ勝算はいかがですか?

 昨年も一昨年も、日本は強い障害馬が揃っているな。という印象がありました。まだこちらに来て日が浅く、今年のライバルについてはまだ勉強不足ですが、これまで以上にタフなレースになることは間違いありません。馬は順調にコンディションを整えてきましたので、ペガサスジャンプSも含めて、能力をしっかり出せれば当然好勝負になるでしょう。先にお話したとおり、3連覇を意識して調整してきたのは事実ですが、毎回毎回「新たなチャレンジ」だと思っています。

― 競馬学校の国際きゅう舎での生活はいかがですか?

Photo_87  我々もプロですし(笑)、3年続けて来日してますので、検疫期間中の生活も慣れていますのでご心配なく。NZ勢も2頭おり、食堂では毎日賑やかにやってますよ。日本の食べものも大変おいしい(日本食では刺身、特にツナ(マグロ)とサーモンが好物だとのことです)。注文をつけるとすれば放牧場がもう少し広ければ…というくらいでしょうか。

― ありがとうございました。

★オセアニア馬の調教の状況は、JRAホームページトップで随時お知らせしています。障害ファンの皆さん、お楽しみに!