若馬の体力測定(エクイパイロット)(宮崎)
まず、反省した話から・・・。先日、馬をウォーキングマシンに入れて運動させていたところ、蹄鉄がずれて釘を踏ませてしまいました。これは、我々が目を離していた間の出来事で、釘の刺さった痛みのため、馬が必死でマシンが動かないように踏ん張って止めている姿を目にしたときには、馬に対して申し訳なく、そして自分が情けなくなりました。これは、決してウォーキングマシンが悪いのではなく、マシンに入れる前の馬体チェックや途中の監視を怠った私の気の緩みにあります。あらためて、「馬を見る」という基本を忘れないようにしたいと考えています。
さて、若馬たちは元気いっぱい、毎日トレーニングに励んでいます。牡・牝ともにキャンターは平均F22~20秒程度のペースで5F(1000m)を走れるようになってきました。現在は概ねF20秒程度で安定して走れることを目標にしています。
1600m馬場での縦列調教。先頭はギザニアの05(牡・父ワイルドラッシュ)。(1月13日)
500m馬場での併走調教。外(向かって左)はヒースネックレスの05(牝・父コロナドズクエスト)、内はラヴォイラの05(牝・父アラムシャー)。(1月17日)
1月25日に、GPSシステムを利用して走行速度と心拍数を測定する機器「エクイパイロット」を馬体に装着して全馬の体力測定を実施しました。このデータはリアルタイムでは見ることができないのですが、現在負荷をかけているスピードおよびインターバル回数で、どの程度心拍数が上昇しているのか、あるいは調教後に上昇した心拍数が落ち着くまでの時間(息の入り)などを、個々に検査を行い、全体としての調教進度も評価しています。前回は12月中旬に測定したのですが、今後、2月および3月にも測定する予定です。我々の調教は、余裕残しの調教なので、心拍数のデータから馬の潜在能力を推し量ることはできませんが、調教負荷の判定という意味では、蓄積していく価値のあるデータと考えています。
鞍の後ろにGPS、鞍下の番号ゼッケンの裏に心拍数を測定するための電極がついています。馬はハッピードリーマーの05(牝・父ジェイドロバリー)。(1月25日)
今回の測定では500m馬場でキャンターを1000m実施後、1600m馬場で1000mのキャンターをインターバルトレーニングとして1本目(F22~20平均)は縦列、2本目(F20平均)は併走で2本実施しました。内 (向かって左)はレディフェアリーの05(牡・父アグネスタキオン)、外はギザニアの05(牡・父ワイルドラッシュ)。(1月25日)