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4月11日(月)に開催される育成馬展示会に向けて(日高)

BTC調教施設での春の訪れの代名詞ともなっている屋外1600mトラック馬場の開場が328日に行われ、4月を迎えた浦河では暖かい日が続き、路肩の雪も溶けてなくなりました。また、先日800m屋内トラックでの調教中に、先頭を走行し“ラビット”としてスローペースを演出していた“エゾユキウサギ”の被毛も、真っ白な冬毛から茶褐色の夏毛へと換毛が始まっていたりと、日に日に春を感じることができる今日この頃です。

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育成馬きゅう舎の近くに居を構える“エゾユキウサギ”の換毛が春の訪れを感じさせます。

さて、育成馬の近況ですが、411日(月)に行われる日高育成牧場での展示会に向けて、現在は前述の1600mトラック馬場での調教をメインに実施しています。馬達にとっては、調教場所がこれまでの800m屋内トラックや屋内坂路馬場から変わるために、1,600m馬場での初日の調教時には、物見をして走りに集中できない馬が多数見受けられました。しかし、数日で落ち着き、現在では坂路で見せていたような“on the bridled”での安定した走りを取り戻しています。

展示会までの期間が短いために、供覧における運動パターンとスピード調教のパターンを同一にすることによって、無理なく馬に走る気持ちを持たせるように教えています。スピード調教以外の日は、リラクゼーションを目的として800m屋内トラックでの“オフ”状態で調教を行い、日々のメリハリを重視して調教メニューを組立てています。このように“オン”と“オフ”を明確にパターン化させることによって、展示会やブリーズアップセールでの供覧時に“時計よりも馬の走法や出来映え”をアピールするというブリーズアップセールのスローガンに則した走行、すなわちセールの先を見据えた“競走馬”として成熟できるよう導いています。

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展示会に向けて1600mトラック馬場において併走でのスピード調教を実施しています。左が名簿番号48シルクブラウニーの09(父アドマイヤムーン)、右が名簿番号21ハッピースキャットの09(父マンハッタンカフェ)。

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“オン”と“オフ”を明確にパターン化させるために、スピード調教以外の日は、リラクゼーションを目的として800m屋内トラックにおいて“オフ”状態で調教を行っています。左先頭から名簿番号31エビスコスモスの09(父バゴ)、82フレンドリータッチの09(父デビッドジュニア)、12ローズロックの09(父クロフネ)、右先頭から名簿番号83エポックサクラの09(父デビッドジュニア)、81ワンモアベイビーの09(父デビッドジュニア)、38マンデームスメの09(父クロフネ)。

 

育成馬達はブリーズアップセールがゴール地点ではなく、競走馬として出走することが最終目標であるために、セールが近づいてきたからといって調教のポリシーがぶれることはありません。しかしながら、私たちが育成馬達にできることは、ブリーズアップセールまでであるために、3月からセールまではスタッフ一丸となって写真撮影やセール用の調教DVDの撮影、さらにはレポジトリーのための各種検査を実施しています。特に、情報開示室で開示するレポジトリーの確認のために、3月下旬には美浦トレーニングセンターの獣医職員が来場し、必要な馬については再検査が実施されました。このように、育成馬達と同様に私たちもセールに向けてのラストスパートに入っています。

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3月上旬には雪景色の美しい日高山脈を背景にBUセール名簿に掲載する上場馬の写真撮影を行いました。2分で終わる馬もいれば、15分もかかる馬もいます。写真は名簿番号24イキナオンナの09(父ディクタット)。