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育成馬ブログ(宮崎④)


地元のお客様に応援されるJRA育成馬

○ 馬と電車
宮崎育成牧場はJR日豊本線宮崎神宮駅の近くに位置していることもあり、牧場の隣には高架の線路があります。育成馬の調教エリアからも近く、電車の音もはっきり聞こえるため、馬が驚くのではないかと心配になりますが、全く気にする様子はありません。1歳の夏から線路の近くに暮らしているためなのでしょうが、改めて馬が環境に慣れる動物であることを認識させられます。

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(写真1)電車の見えるパドックでリラックス中の育成馬


駅近の牧場で飼育されている育成馬たちですが、昨年10月には一般の方々を対象に開催した「育成馬見学会」を開催いたしました。
このイベントは、地元の方や近くに競馬場がない南九州の方々にサラブレッドの姿をご覧いただくことで、競馬を身近に感じてもらうイベントです。今回の参加者のなかには、「いつも電車から厩舎や馬を見ていたが、近くで見ることができてよかった」という方もおられ、地域の皆様に見守られながら馬が育っていることを実感しております。今年も、恒例の来場者の皆様による育成馬の人気投票をしていただきましたので、その結果をお知らせします。
最も票を集めたのは、可愛らしい名前の「ポポチャン2019」と新種牡馬産駒の「スイートカルタゴ2019」の2頭でした。来場者の皆様の馬を見る目も肥えてきているのでしょうか、どちらも育成担当者の期待も高い馬でしたので、納得の投票結果といえます。きっと人気を裏切らない活躍をしてくれることでしょう。

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(写真2)スイートカルタゴ2019(父 シルバーステート) (2月撮影)

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(写真3)ポポチャン2019(父 アドマイヤムーン) (2月撮影)


これらの2頭以外にも多くの馬に投票をいただきましたが、本年の育成馬は例年になく順調に調教ができています。これから徐々にトレーニング強度を上げていく予定ですので、3月に開催予定の「育成馬見学会(一般向け)」や4月に開催予定の「育成馬展示会(関係者向け)」ではさらに逞しくなった22頭の育成馬を披露できると思います。


〇育成馬の調教状況について
現在では1600m馬場でハロン15秒を切るスピードでの調教を開始しているところです。12月までは、夜間放牧を行いながら有酸素運動能力と操縦性に主眼を置いた調教をメインに調整していましたが、最近では走行スピードと心拍数を上げることで無酸素性のエネルギー供給を刺激するような調教を実施しています。
昨年に引き続き、トレッドミルを用いたトレーニングも並行して実施しており、当初は幼さを残した体つきも筋肉質の馬体に変わってきました。週2回程度の高強度の負荷をかけたトレーニングを行いながら、4月のブリーズアップセール、さらには新馬戦に向けた調整を行っているところです。
トレーニング強度が高まるにつれ、精神的にイライラするような馬も出てきてはいますが、馬たちが少しでもリラックスできるよう放牧や自家製の生草の給与を行っています。写真のように温暖な宮崎育成牧場では1月でもイタリアンライグラスが青々と生育していますので、オンとオフを切り替えながら暖地のメリットを生かした調整を行っているところです。

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(写真4)馬も草も順調に育っています