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23-24育成馬ブログ(宮崎③)

〇宮崎での昼夜放牧について

 
 新年あけましておめでとうございます。本年もJRA育成馬をどうぞよろしくお願いいたします。元旦に能登半島で大震災がありました。被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。
 9月中旬から馴致を始めた宮崎の育成馬22頭は、現在は本格的な騎乗調教を実施しています。宮崎では調教開始後も3~4頭の集団放牧を並行して実施しています。昨年、馬同士の社会性を醸成し、“馬見知り”をしない馬を育てることを目的に、定期的に放牧地の馬の組み合わせを変える試みを行いました。その結果、定期的にフレッシュな環境が与えられるため、放牧中の運動量が増えるといった良い感触を得ました。
 本年の22頭については、その感触を確かめる目的で昼夜放牧馬群にGPSを装着し、放牧中に実際どの程度運動しているのかを測定しました。その結果、組み合わせを変えた直後は16時間の放牧時間に10㎞程度移動がみられますたが、2週間ほど経過するとその移動距離が4㎞程度まで落ちることがわかりました。そこで再度メンバーや放牧地を変えると、また移動距離が10km程度まで戻るというデータが得られました。これらのデータも参考に、2~3週間おきにメンバーを入れ替えて昼夜放牧を実施し放牧中の運動量を確保してきました。また本来の目的の“馬見知り”をしないという面でも効果があったようで、安全に集団調教を実施できています。例年、宮崎では11月に昼夜放牧を終了していますが、今年の世代はさらに期間を延ばし、年明けまで昼夜放牧を続けました。今シーズンの冬は比較的暖かい日が多いですが、それでも日が落ちるとぐっと冷え込み、放牧地のウォーターカップに分厚い氷が張る日もあります。調教も少しずつハードになってきて、昼夜放牧をしながらの調教は育成馬たちにとっては精神的にも肉体的にもハードだったかもしれません。また昼夜放牧は夜間に外傷などのアクシデントが起きないか気にかかるところです。しかし、22頭とも大きな怪我や病気をすることなく、このハードな環境を乗り越えてくれました。競走馬になった時にこの経験が精神的なタフさに繋がってくれることを期待しています。
 年明けからは、ブリーズアップセールに向けて集団放牧管理から個体毎のパドック放牧管理に移行しています。調教後にパドックで暖かい日差しを浴びてリラックスする姿を見ると、馬たちにとって良いオフの状態になっていると感じます。今後はさらに調教強度が上がってきますので、オンとオフのメリハリのある環境で少しでもハッピーな精神状態にしてあげたいと思っています。

Photo

メンバーを入れ替える前日(左)と入れ替えた日(右)のGPS。一晩の移動距離は4.75キロから10.73キロに増加。

2022

調教後パドックで暖かい日差しを浴びてまどろむミキノセレナーデ2022