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26-27育成馬ブログ(日高①)

サマーセール購買馬が入厩しました

 JRAでは毎年74頭の1歳馬をセリ市場で購買しており、そのうち54頭が日高育成牧場に入厩し、育成されます。今回は、今シーズンのサマーセールまでの購買についてご紹介したいと思います。

JRA がセリで馬を購買する前には、競走馬資源調査の一環として、セリに上場される全頭を事前に検査しています。下見では、横見、前後見、歩き方、馬体のコンフォメーションを確認し、将来の競走能力への影響や疾病リスクがないかをチェックします。昨シーズンは特に常歩時の動きに注目し、馬を選びました。具体的には、肢を余計に振り回したりする無駄がなく、歩くスピードが速く運動神経に優れていそうな馬を優先しました。今シーズンはそれに加えて、いわゆる馬格のある大型馬を重視して選定しました。その結果、購買した馬の平均馬体重が増加しました。
 表1は過去3年間の日高育成牧場に入厩したサマーセール購買馬の8月末時点の平均馬体重の比較ですが、同行内で異なる文字間に有意差がありました(統計にはt検定を使用)。詳しく説明しますと、今年買った牡(441kg)と昨年買った牡(434kg)には有意差がありませんでしたが、今年買った牡(441kg)と一昨年買った牡(422kg)を比較すると今年買った牡が有意に大きい(体重が重い)という結果となりました。牝馬は今年買っためす(449kg)は昨年買っためす(431kg)および一昨年買っためす(416kg)より有意に大きいという結果となりました。牡めす合わせた全体も今年買った馬(445kg)は昨年買った馬(432kg)および一昨年買った馬(418kg)より有意に大きいという結果となりました。

Photo_2表1)過去3年間の8月末のサマーセール購買馬の平均馬体重の比較(kg)
同行内で異なる文字間に有意差あり

 現在、日高育成牧場にはJRAホームブレッド(8頭)、セレクションセール購買馬(15頭)、サマーセール購買馬(30頭)が在厩しています。過去3年間の日高育成牧場在厩馬の8月末時点の平均馬体重を比較したところ、サマーセール購買馬と全く同じ傾向が見られました(表2)。すなわち、今年在厩している牡(445kg)と昨年在厩していた牡(437kg)には有意差がありませんでしたが、今年在厩している牡(445kg)と一昨年在厩していた牡(427kg)を比較すると今年在厩している牡が有意に大きいという結果となりました。牝馬は今年在厩しているめす(442kg)は昨年在厩していためす(430kg)および一昨年在厩していためす(411kg)より有意に大きいという結果となりました。牡めす合わせた全体も今年在厩している馬(444kg)は昨年在厩していた馬(433kg)および一昨年在厩していた馬(419kg)より有意に大きいという結果となりました。例年サマーセールでの購買頭数が多いため、サマーセール購買馬の馬体重が全体に及ぼす影響が大きいと考えられました。

Photo_3 (表2)過去3年間の8月末の日高育成牧場在厩馬の平均馬体重の比較(kg)
同行内で異なる文字間に有意差あり

 馬体重の重い馬は、軽い馬と比較して競走成績が良いことが報告されており(高橋ら、第29回日本ウマ科学会学術集会、下記URL演題番号25番38ページ参照)、JRA育成馬たちの来年のデビュー以降の活躍が楽しみです。
https://jses.jp/common/sysfile/finder/files/29thAbstracts.pdf

今年のサマーセールで購買した36頭のうち、日高育成牧場に入厩した30頭(15頭・めす15頭)の中で最も大きかった(体重が重かった)馬は、ゴールドスカイ2025(めす、父リアルスティール)で入厩後8月末時点の馬体重が475kgでした(写真)。

Photo (写真)ゴールドスカイ2025(めす、父リアルスティール、8月末の馬体重475kg)

 

以上、今回はサマーセールまでの購買についてご紹介いたしました。今シーズンも9月9日から育成馬の騎乗馴致を開始いたします。今回の記事が皆さんの少しでもお役に立てば幸いです。