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2021年8月23日 (月)

馬疫

分子生物研究室の太田です。

 

第24回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作「馬疫(BA-EKI)」を読んでみました。

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あらすじは『2024年、コロナ禍が収まらず2021年に続いて東京で五輪が開催されることに。山梨県小淵沢で近代五種競技の提供馬の審査会に参加していた獣医師の一ノ瀬駿美は、複数の馬にインフルエンザ様症状が出ていることに気づく。しかもインフルエンザの型は従来とは異なり、馬が暴れ狂う狂騒型。調べていくと新たなウイルスも出現し…』といった感じ。

 

実はなんと、この小説中に、競走馬総合研究所の分子生物研究室が登場します! もちろんフィクションですが、我々にとっては、随所に「あるあるネタ」が満載で、非常に楽しく読めました。

 

研究者が私利私欲にまみれて次々と犯罪に手を染める後半部分の展開は、現実にはあり得ないでしょうが、前半部分のパンデミックに関しては、いつ小説の世界が現実になってもおかしくないでしょう。いかなる状況にでも対応できる検査体制を常に整備しておくことが我々の使命だと改めて感じた次第です。

 

作者の茜灯里(あかねあかり)さんは、獣医師でもあり、エンデュランス馬術競技の選手でもあるそうで、専門的な内容も非常にわかりやすく書かれています。皆さんもステイホーム期間中に、ぜひご一読ください。