下野の国に見る馬力神なる石碑
微生物研究室 上野です。
休日は、家族に「ちょっと冒険に行ってくる」と言い置き、某人気ロールプレイングゲームをベースとした位置情報ゲームを楽しみつつ栃木県内を歩き回っています。
郊外を歩いていると、道や田畑の傍らに時折『馬力神』と記された石碑を目にすることがあります。少し古い情報になるのですが、1970年から1972年に栃木県教育委員会により行われた調査では、家畜の健康祈願供養に関する碑塔として馬力神が紹介されており、「馬力神は明治に入って馬にひかせる馬力(荷馬車)が交通・交易に多く使用されるようになってから造立されるようになった碑塔である」との記載があります。調査資料によると県内に274基が存在するとのことでしたが、今回写真をお示しした碑(図1)は調査リストに含まれていなかったことから、実際はもっと多くの碑が建立されていたものと思われます。
馬力神の石碑の存在を知ったことをきっかけに、この地で当時働いていた馬の姿を想像し、現在の風景に重ね合わせる新たな楽しみができました。この先も変わらず県内各所の碑塔が残り続けることを期待します。
馬力神と克明に掘られている石碑。お墓にしては単独で立っており、不思議に思って調べてみました。
参考資料
1973 『栃木県民族資料調査報告書9:下野の野仏』栃木県教育委員会
