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ランジングについて(宮崎)

まだ、日中は30℃前後の暑い日が続いていますが、さすがに朝夕は涼しく過ごし易くなってきたようです。馬たちも南国・宮崎の環境に慣れ、入厩したときよりも一回り成長し、ブレーキングを開始できる体格になってきました。宮崎では、7月に入厩した9頭(牡5・牝4)を第1群として920日から騎乗馴致を開始しました。

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騎乗馴致を開始する前のプレ馴致として引き運動を行っています。すでにコンサイナーがセリ馴致として教えているのですが、人との約束事を再確認し、また、群れで行動することで集団調教にも慣らしていきます。(917日)

まず、初日にはラウンドペン内で、馬を引いて壁際を歩くことに慣らすことから開始し、壁に沿って落ち着いてランジングでの速歩ができることまで要求します。

教えるにあたって、人が馬に与える「人から離れなさい・前に進みなさい」という人のプレッシャー(馬を推進するための声や鞭などを含むアクション)とラウンドペンの壁が馬に加える「これ以上、外には行けない」という壁のプレッシャーを上手にコントロールしながらラウンドペンの壁際を走ることを馬に教えます。人が馬に与えるプレッシャーが強ければ馬は慌てて走るために後肢で前肢を踏みかけたり、壁にぶつかったりすることに、弱ければ馬が内側に入ってくるということになります。馬は人の与えるプレッシャーに対して敏感に反応します。例えば、人が(ペン内で動いている)馬の真横に対面して、側面よりもお尻方向にずれれば、それだけで馬を前方に推進し、逆に人が馬の頭方向にずれると減速しようとします。したがって、そのようなプレッシャーと声のコマンドwalk, trot, standや、常歩!速歩!とまーれなどの号令)を同時に使用しながら、馬が上手にできたら、プレッシャーを解除し馬をほめることで理解させ、馬自ら前に進んで壁沿いを走ることを教えていきます。よくパブロフの犬に例えるのですが、人のアクションを伴った強いプレッシャーと同時に声のコマンドを使用することで、やがては音声の指示に置き換えて馬を動かすことができるようにするということです。この際、一度にたくさんのことを教えようとして馬の頭の中をコンフューズ(混乱)させないよう、シンプルに教えていくことが重要だと考えています。

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Day1、馬は初めての経験なのでどのように回っていいのか解らず、壁沿いを走らずに壁からのプレッシャー(矢印)を感じ、内に入ってこようとしています。馬はミスバンダムの06(父・サニングデール)(920日)

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Day1、御者が馬に対して近づき、さらに補助者が必要に応じて後方から推進を与えることで、馬を壁に沿って走らすことが可能となります。馬はインディペンデンスの06(牡・父シルバーチャーム)(920日)

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Day3、ローラー(腹帯)を初めて装着したときの反応です。背を丸めながら跳ねて内に入ろうとする馬に対して、御者は馬に近づくことで外に行くようにプレッシャーを与え、同時に補助者が馬を前方に推進することで壁に沿って走らせます。馬はやがてローラーを受け入れ、落ち着きます。馬はアトラスマーカーの06(牝・父ティンバーカントリー)(922日)

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Day4、ローラーを装着して2日目です。吉本場長の見守る中、本日は頭頚の位置を安定させるためにサイドレーンを装着しました。馬はラブイズトゥルーの06(牡・父スペシャルウィーク)。(923日)