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ゲート練習について(日高)

競走馬は能力があってもゲート試験に合格しなければ、競馬のスタートラインにさえ立つことはできません。日高育成牧場ではトレセン入厩後の速やかなゲート試験合格を目指して、ブレーキングの時にドライビングからゲート練習を開始し、騎乗してからも毎日の調教時にゲートを通過しています。そして、“前扉を閉めた状態で入れて、後ろ扉を閉めて駐立し、常歩で出ること”を育成時のゲート練習の目標としています。

これまで、ゲート目標確認試験は年明けに行っていましたが、昨年より年内に変更しました。スピード調教を開始して、馬のテンションが上がるようになってから行うよりも、馬が落ち着いて、ゲートへの恐怖心が少なく、時期としてよいのではとの感触を持っています。今後もトレセンでのゲート合格状況結果を勘案しつつ、育成期の最適なゲート練習というテーマに取り組んで行きたいと考えています。

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ゲート通過風景:毎日の調教時にゲートを通過してから馬場に向かいます。ゲート通過は広い4番ゲートから始め、最後は競馬と同じ広さの1番ゲートを通過します。先頭はハートフルソングの06(牡:父クロフネ)。

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ゲート練習風景:ゲート目標確認試験に向け、前扉の開閉に慣らしているところ。練習している馬はビッキーロイヤルの06(牡:父スペシャルウイーク)

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トレセンでのゲート試験合格状況:2006年売却JRA育成馬のうち、BUセール後、トレセンに直接入厩した37頭を対象に調査しました。合格時期は92%の34頭が2ヶ月以内に、合格までの回数は70%の26頭が1回で合格していました。

今年は、路盤改修等のおかげで、1600mダートトラックはまだ使用可能です。そこで、馴致開始の早い第12群の馬は、来春の馬場オープン後の円滑な利用を目指して、スクーリングを行っています。

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1600mダートトラックを速歩でスクーリングしているところ:先頭からダイアモンドコアの06(牡:父アグネスタキオン)、セイウンクノイチの06(牡:父グラスワンダー)、プリンセスバローズの06(牡:父ボストンハーバー)以下。

毎年12月にBTC利用者との「育成に関する意見交換会」を開催しています。今年は「坂路調教の効果と馬場の特性」をテーマとして、平地と坂路調教での馬の動きの違い、昨年延長した坂路馬場の効果や注意すべき疾患および今話題のニューポリトラックを含めた各種馬場の性状について、意見交換会を開催します。12日(水)の18時から日高育成牧場において実施しますので、ぜひお気軽にお越しいただきたいと思います。