今シーズンの育成馬24頭が揃いました(宮崎)
「Big Dream Stables」宮崎育成牧場から、来年のJRAブリーズアップセールに向けた取り組み、在厩育成馬の情報などを随時発信します。今回は今シーズン馴致・育成する24頭の育成馬を紹介します。
九州1歳市場で購買したルスナイオブトップの09(牝、父:ルールオブロー)。熊本県生産の同馬は、もう1頭の熊本産馬エイユーヴィーナスの09(牝、父:ロドリゴデトリアーノ)と共に8月11日に入厩しました。現在、人馬の信頼関係構築に努めつつ、様々な環境に慣らす初期馴致を順調に進めています。
9月4日、17頭の育成馬が宮崎育成牧場に入厩しました。これで既に入厩していた7頭とあわせて、今年育成する24頭(牡12、牝12)が揃いました。今年のラインナップはこちらをご覧下さい。この日入厩した育成馬は、北海道で開催されたセレクト・セレクション・サマーセールでJRAが購買し、北海道から46時間かけて輸送されてきた馬たちです。
24頭のうち、最高価格で購買されたミラクルケープの09(牡、父:ゴールドアリュール)。セレクトセール後は日高育成牧場に入厩し、人馬の信頼関係構築に努めつつ、夜間放牧を実施してきました。
ようやく宮崎に到着し、馬運車から降りる育成馬。写真はレディラックの09(牡、父:シニスターミニスター)。
まる2日間、車に揺られて宮崎に到着した育成馬は、輸送時の怪我の有無を確認してから自分の馬房でひと休みします。全国で猛暑日の報道がなされる今日この頃ですが、宮崎は例年程度の暑さに留まっており、風のある日には東京や北海道よりも「暑くない」と感じる日もあります。とはいえ、若馬にはこの環境の変化は大きくこたえるので、これから数日間は体温の変化や飼葉の食べ方など体調管理に細心の注意を払いたいとおもいます。
今回、輸送中に輸送性肺炎をおこした馬はいませんでした。軽度の発熱馬が3頭いましたが、宮崎到着日には全馬を昼放牧することができました。これは、調教などによるストレスを受けていない1歳馬は輸送に強いこと、輸送技術の向上や馬運車の性能がよくなり十分な換気ができるようになったこと、北海道から本州に渡る際に乗船したフェリーが揺れなかったことなどが要因にあげられます。特にフェリーに関しては、当初は熱帯低気圧の影響から大きく揺れるであろうと予想していたにも関わらず殆ど揺れることなく、非常に嬉しい誤算となりました。
今回入厩した17頭は、入厩翌日の9月5日から夜間放牧を開始しました。今後は馬の体格や成長度合いなどを考慮して2つの群に分け、騎乗馴致を順次実施していく予定です。次回の育成馬日誌で大きく成長した1歳馬たちの姿を報告できるよう、夏の暑さに負けずに頑張ろうと思います。