« 活躍馬情報(事務局) | メイン | 活躍馬情報(事務局) »

育成馬ブログ(宮崎④)

〇育成馬展示会の開催

 3月に入り、南国・宮崎では徐々に春の気配が漂いはじめたかと思ったのもつかの間、気が付いたら4月を迎え、ブリーズアップセール本番まで1ヵ月を切りました。調教も佳境を迎え、育成馬たちも見違えるほどの成長を見せてくれています。セールが近づいてくると、セリへの参加を予定している馬主や調教師の方々が、育成馬たちのポテンシャルや現在の状態を確認するため下見に来られる機会が増えてきます。日高および宮崎育成牧場では、できるだけ多くの関係者にブリーズアップセールに参加していただくため、「育成馬展示会」をそれぞれ開催して、これまでの調教の成果を披露する機会を設けています。宮崎育成牧場ではさる4月5日、本年の育成馬展示会を開催しました(日高は4月12日)。
当日は晴天に恵まれ、80名近い関係者が来場されました。展示会では、まず育成馬を3頭ずつのグループに分けて「比較展示」を行い、馬体の完成度や歩様などを間近で観察してもらいます。その後、オス・メスに分かれて、実際の調教の様子を見る「騎乗供覧」を行います。この騎乗供覧では、2頭の併せ馬でスピード調教を行い、最後の2ハロンの走行タイムを公表しています。どの馬も、厳しいトレーニングの成果を発揮して、人馬一体となった素晴らしいパフォーマンスを披露してくれました。ちなみにこの日の一番時計は、ルナフェリーナ2020(父ミッキーアイル)とピュアシンフォニー2020(父クリエイターⅡ)の牝馬2頭による併せ馬で計時された11秒9-11秒6でした。参加された方々からも、育成馬の普段の様子や健康状態、性格や癖などについてたくさんの質問があり、皆さんに大いに興味を持っていただけたのではないかと思います。展示会から本番までは3週間たらずですが、この時期の馬たちの成長には目を見張るものがありますので、本番ではさらに成長した姿やパフォーマンスでセール参加者を驚かせてくれることでしょう。

1
【写真1】育成馬展示会での比較展示の様子

2

【写真2】ルナフェリーナ2020(右)とピュアシンフォニー2020(左)の併走

〇いざ中山!

 育成馬たちの今後ですが、退厩に先立って育成牧場にほど近い、神武天皇を祀る宮崎神宮の神職の方にご来場いただいて、育成馬の健康と今後の活躍ならびにブリーズアップセールの成功を願って神事を執り行う予定です。そして4月18日にはいよいよ住み慣れた宮崎の地を離れ、中山競馬場へと馬運車で丸一日かけて移動します。25日には中山競馬場のダートコースで、今度は単走での騎乗供覧を行い、26日にセール本番を迎えます。我々が育成馬と共に過ごす時間も残り少なくなってきましたが、この貴重な時間を無駄にしないよう、大切に愛情を注いで、より高く評価してもらえるよう磨きをかけていきたいと思います。

3

【写真3】昨年の育成馬退厩神事の様子

〇ヨカヨカ号を称える記念碑

 このブログにもたびたび登場する宮崎育成馬であるヨカヨカ号ですが、熊本県産馬初のJRA重賞制覇という彼女の偉大なる功績を称える記念碑を育成牧場内に作製しました。育成馬厩舎の玄関口で、先輩のGⅠウィナーであるタムロチェリー号の碑と並び立ち、その功績そのままに燦然と輝いています。育成馬展示会に来場されていた同馬の関係者の皆さん(馬主:岡浩二氏、調教師:谷潔氏、生産者:本田土寿氏)にも喜んでいただくことができました。今年の育成馬たちが偉大な先輩の背中を追って、記念碑を立てる場所がなくなるほどの活躍をしてくれることを期待しています!

4

【写真4】ヨカヨカ号の記念碑