【競馬学校】育成馬日誌 番外編~千葉サラブレッドセールに向けて~ 

 こんにちは(美浦トレセン風に…関東馬Vおめでとうございました。)

 今日まで、競馬学校には6頭の育成馬が滞在していました。5月14日(月)に船橋競馬場で開催される「千葉サラブレッドセール2007(2歳トレーニングセール)上場するためで、調教が進められてきました。これらの馬は、4月23日の「2007ブリーズアップセール」の主取馬(落札されなかった馬)・欠場した馬たちです。

これまでの育成馬の競馬学校での様子は、「本家」の育成馬日誌を、千葉サラブレッドセールの概要につきましてはこちらのサイトをご参考にしていただきたいと思います。

 今日11日は、船橋競馬場への移動を前に、最後の仕上げとして速い調教を行いました。本番を意識して、最後の1ハロンは12秒を切るようなタイムで走るように指示されましたが、その走りっぷりは、ブリーズアップセールよりも身が入っており、なかなか逞しいうごきになってきたようです。

 約20日間、競馬学校に泊り込んで調教にあたったJRA宮崎育成牧場のスタッフも「できるだけのことはやれたので、今回のセールで購買いただき、無事に競走馬としてデビューできることを祈っています。」と心境を語ってくれました。

Photo_41 (写真:血統名「ハローヘレンの05」(牡2歳 父:ヘクタープロテクター、今年の3歳重賞戦線を賑わしたハロースピード号〔JRA育成馬〕の半弟)

 

【競馬学校】ドバイで戴冠!アドマイヤムーン帰国

1 アドマイヤムーン(牡4/栗東・松田博資きゅう舎)が、6日成田に帰国。そのまま輸入検疫のため、競馬学校国際きゅう舎に到着しました。

 アドマイヤムーンの遠征成績は、「ドバイ・デューティ・フリー」(G1)(3月31日/ドバイ・ナドアルシバ競馬場/芝1777m)で見事優勝。そのまま香港に転戦して臨んだ「オーデマ・ピゲ・クイーンエリザベスII世カップ」(G1)(4月29日/香港・シャティン競馬場/芝2000m)では惜しくも3着となりましたが、日本馬の実力を示し、このパフォーマンスでレーティングは125ポンドと、非常に高い評価を得ました。

Photo_13    一緒に帰国された松田博資きゅう舎の馬場政信きゅう務員(写真右)の話によると、「長期間の遠征でしたが、疲れやストレスも見られず、元気に帰ってくることができて良かったです。私も元気いっぱいです。今後は宝塚記念(GⅠ)(6月24日/阪神競馬場)を目指して調整していくと聞いています。」とのこと。

 秋の天皇賞も当然視野に入っていることでしょう。今年の中距離界は、同馬の動向から目が離せなくなりそうですね。

★写真はいずれもJRA競馬学校診療所撮影

【競馬学校】ホースショー特設ブース

200705gakkou  3日から5日の馬事公苑「ホースショー」に「競馬学校ブース」を出展しましたところ、好天も手伝ってか、多数の皆さんにお立ち寄りいただきました。スタッフ一同、心より御礼申し上げます。

 

 

 

 

 

  

 

 生徒が訓練用に使う「木馬」の試乗体験には絶え間ない行列ができました。今回はお子さまを対象に実施しましたが、川崎競馬所属の現役騎手の方が飛び入りで跨ってくださり、華麗なフォームを披露していただくなど賑わいました。

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 今後とも校外に飛び出し、皆さんに競馬学校(特に騎手課程の受験)へ興味を持っていただけるような機会をご提供できればと考えています。

【競馬学校】来たれ馬事公苑『ホースショー』!競馬学校特設ブースもあるでよ!!

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 競馬学校には、盆も正月もないことは、折をみてお伝えしていますが、5月のこの時期は、3日から6日までの間、全休日と半休日とを繰り返します。騎手課程生徒は毎日検量を行い、規定内の体重を維持していくため、なかなかのんびりというわけではいきませんが…。そんな中今日は、厳しい訓練の合間を縫って、全校生徒が参加したソフトボール大会の熱戦が続く馬場内グラウンドからお知らせをひとつ。

 5月3日から5日まで、馬事公苑(東京・世田谷区)のホースショーに、競馬学校が紹介ブースをオープンします。将来騎手を目指す方を対象に、最前線の実技教官が競馬学校のしくみについて丁寧に説明をいたします。騎手課程の受験に関心のある方、このブログを見てちょっとのぞいてやろうかという方、皆さんウェルカムです!連休後半はぜひご家族、カップルで(ひとりでも!)馬事公苑までお越しください。(競馬学校ブースは、ちょうどメインアリーナと売店・休憩所の間に設置します。)

【競馬学校】騎手課程24期生 ブリーズアップセール上場馬に騎乗

 23日(月)阪神競馬場での『2007ブリーズアップセール』に、上場馬供覧騎乗ため、栗東・美浦の両トレーニングセンターできゅう舎実習中の騎手課程24期生(4名)が参加しました。

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   大下智騎手(23期)        荻野琢真騎手(23期)

先にデビューを果たした騎手課程23期生(栗東所属の5名:大下・荻野・田中健・濱中・藤岡康の各騎手)やJRA職員らに交じっての騎乗でしたが、何とか大役を果たすことができました。

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 伊藤工真(24期生徒)       

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 大江原圭(24期生徒)        三浦皇成(24期生徒)

担当馬は1人4~5頭。生徒たちは、単走での供覧騎乗とはいえ競馬場での騎乗は初めてでしたので皆一様に「非常に緊張してただつかまっているだけで終わりました。」と語っていましたが、ある生徒に最後の1ハロンで11秒台を「叩き出した」ことを伝えると、「少々力が入ってしまい時計が出すぎてしまいました。ちゃんと高値で買ってもらえればいいのですが…」と午後のセリのことを少々心配しながら感想を話してくれました。育成の終わったばかりの新馬への騎乗は大変勉強になり、良い刺激になったことでしょう。

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【競馬学校】(教官のひとりごと)はじめての校外実習…そして

 ソメイヨシノはすっかり散ってしまいましたが、競馬学校は八重桜が咲き始め、春爛漫です。

Dscf4492_2 今日は、騎手課程25・26期生が校外実習で、学校から歩いて5分のところにある梨農家の後藤さんのところにお世話になりました。白井市は日本有数の梨(「幸水」「豊水」「新高」など)の産地です(白井市のホームページにも「梨の一年」というコーナーがあります)。後藤さんには開校以来この実習でお世話になっており、生徒の扱いは手馴れたものです。

Dscf4513 今は受粉作業の時期で、後藤さんのところでは、主にミツバチを使って受粉を行っているそうですが、今日は生徒たちが黄色い花粉のついた花を摘んで、他の花のめしべに手でつける作業を実習しました。なかなか花粉がしっかりついた花が見つからず、少々苦戦していました。

Dscf4529  作業の後は、ミツバチがとった蜂蜜がふるまわれ、生徒全員でごちそうになりました。26期生にとっては、入学前研修から約20日間、学校から外に出たのは住民登録のため市役所へ行っただけで、実質初めての外出。この間は全く間食を食べていませんので、彼らにとっては待望の「おやつ」。体重に気をつけながらも、パンに蜂蜜を塗って平らげていました。

Dscf4505 8月の収穫期にもう一度おじゃまして、自分たちが受粉してできあがった日本一の梨をいただくことになっています。この頃には26期生も一段と逞しくなっていることでしょう。

【競馬学校】きゅう務員課程だより「中山競馬場見学」~より現場を知るために

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我々きゅう務員課程1月生は、4月7日(土)、桜が散り始めた中山競馬場で実際の競馬開催の様子を見学してきました。

ファンのサイドから見ると競馬場とは多くのお金が動いている場所だな、ということは漠然と感じていましたが、この日は今までとは違い、近いうちにこの世界の一員になって仕事場になるんだとことを意識すると、競馬場に足を踏み入れる前から、身が引き締まる思いがしました。

今まで競馬の内側からはレースを見たことがなかったので、競馬場のさまざまな場所で、競馬開催のために非常に多くの人が、それぞれの役割を果たすために働いているということがよくわかりました。

私たちは、実際の競馬できゅう務員がどのような動きをしているのかを意識して見てみるよう先生から指示されました。見学は発走地点や検体採取(レース後の尿検査)に多く時間が割かれましたが、これは学校では学べないことなので、非常に勉強になりました。

自分がお世話になった牧場の先輩や同期が先にこの世界に入っているのを見かけたので、早く同じステージに立ちたいという気持ちが強くなりました。やはり勝負の現場は、ピリピリとした緊張感がたまりませんね。

我々1月生は、幸運にも4月22日の日曜日に東京競馬場で行われる「ジョッキーマスターズ」のお手伝いをさせていただくことになっています。多くのファンの方の前で馬を引いて、実際のきゅう務員の動きを体験できることを、今から楽しみにしています。

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【競馬学校】騎手課程26期生入学式

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寒かったですね~。週末は25℃近くあったのに…ジェットコースターみたいな最近の気温の変化にはついていけません。東京では1988(昭和63)年4月8日以来の降雪。まだこのときには宮崎北斗や草野太郎(いずれも23期生・平成元年生の新人騎手)なんかはこの世にいなかったのか…などと思いを巡らせながら、花曇りだったこの日(4日)の競馬学校(東京都心からは約30kmの位置です)騎手課程第26期生入学式のスナップをアップします。(入学したのはこちらの9名)皆さん入学おめでとう!

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【競馬学校】明日26期生入学式/おかえりなさいダイワメジャー

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桜が今まさに満開の競馬学校からは2題(これは馬場外周、白井市道沿いにあるソメイヨシノです)。

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いよいよ明日(4日)、騎手課程第26期生が入学式の時を迎えます。すなわち1982(昭和57)年に競馬学校開校してから26回目の新入生を迎えるというわけです(当たり前といえばそれまでですが…)。

入学するのは9名で、今日はリハーサルを行いました。歩く姿勢やあいさつなど、まだまだ機敏な動作とはいかない部分もありましたが、本番ではビシッと決めてくれるものと思っています。

約2週間にわたる入学前研修で競馬学校の生活にも随分慣れたことと思いますが、本当に厳しいのはこれからです。今日の雨にも散らない桜のように、頑張りぬいてほしいと思います。とにかく明日天気になあれ!

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 こちら国際きゅう舎では、ドバイデューティーフリー(3月31日)で、惜しくも3着となったダイワメジャー(牡6・美浦 上原博之きゅう舎)が帰国(輸入)検疫に入りました。輸送の疲れもなく大変元気なようです。(写真:競馬学校診療所撮影)

事務所にみえた上原調教師は、「ドバイでは大変惜しい内容でした。道中うまく進み、抜け出した時には一瞬『やった』と思ったのですが、武騎手(アドマイヤムーン)にうまく目標にされて抜け出されてしまいました。国内では負かしているだけに、力負けではないと思っていますが、海外のレースで勝つのは甘くないですね。次は安田記念(6月4日・東京)に照準を合わせて調教を進めていくことになるでしょうが、昨年のように幅広い距離で活躍することで、日本の競馬の盛り上げに一役買えるといいですね。」と語ってくださいました。

【競馬学校】騎手課程25期生 トキノアラシ号記念馬術大会出場

3月24日(日)馬事公苑での「トキノアラシ号記念馬術大会」に、競馬学校騎手課程25期生(7名)が出場しました。

 この大会は、JRAの主催で第33回を数える大会です。今回は初の試みとして、少年団・大学生・一般の乗馬クラブの会員の方などに交じって、教育の一環として騎手課程生徒を出場させることとなりました。一見不思議なようにも思いますが、競馬学校騎手課程の生徒が公式の対外馬術競技に出場したことは、開校以来今まで一度もありませんでした。

Img_20070328gakkou.jpgそういうわけで我々教官も力が入りまして、大会の前日から会場入りをし、生徒が使用する馬の調整、競技馴致を行った結果、大変良いコンディションで競技の時を迎えることができました。

 出場した種目は、「小障害100cmクラス(ジュニア・ヤング班)」で、レベルは日頃の基本乗馬訓練の延長といったところでしたが、25期生は、松山弘平(騎乗馬ユニコーン号)、平野優(キリーン号)、國分優作(ユニコーン号)、村松貴史(モントブロンク号)の4名が、ノーミス・減点0の演技を行い、タイム差で松山が優勝することができました。松山は「少年団時代に試合の経験はありましたが、そのとき以上にミスしたくない、勝ちたいという気持ちが強かったです。自分としては慌ててしまい、満足な騎乗ではありませんでした。馬が良かったし、よく仕上げてもらった先生方のお陰で勝てたと思います。感謝しています。」と感想を語っていましたが、大会関係者や乗馬クラブの方々からは「緊張することなく思い切った走行でした。生徒はスピード感覚とバランス感覚に特に優れており、全員がすばらしい騎乗でした。」と大変良い評価を頂きました。こういった経験は、プロのライダーを志す者として有形無形の財産になっていくものと思います。

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 また、競馬学校としてもこの大会に出場したことで、調教騎乗や実技訓練の方向性を確認できたことや、普段での騎乗ではなかなか見つからない修正点がみつかるなど、非常に有意義なものとなりました。