【競馬学校】騎手課程26期生 入学前研修開始

寒い日が続きますね。その上空気の乾燥がひどく、静電気持ちとしては触るものみな「バチバチ」で不快な日々です。

 そんな中、競馬学校は「来る人去る人」。まず来る人として、騎手課程(第26期生)入学予定者が、19日から研修を実施しています。研修は入学式(4月4日)の前日まで、2週間にわたり続きます。この間、休日はありませんので、事実上卒業の日までの、中央競馬の騎手になるための長く厳しい合宿鍛錬がスタートしたわけです。ちなみに、本日(20日)のスケジュールは、

5:40      起床・検量・点呼・体操

6:00      きゅう舎作業(管理馬 2頭)

7:00      朝食・休憩

7:30      きゅう舎作業(朝作業の残り)*寝藁返し・飼桶洗い等

8:00      装鞍

8:30      曳き馬

8:45      実技(乗馬訓練)

10:10    騎乗馬 手入れ(後は朝作業の残り)

11:00    きゅう舎作業(寝藁返し・ボロ取り・飼付)

12:00    昼食・休憩

13:00    きゅう舎作業(寝藁返し・ボロ取り・飼外し)

13:15    講義 馬具の手入れの仕方

14:30    講義 基本的生活態度   *あいさつ・お辞儀を中心に練習

16:00    きゅう舎作業(ボロ取り・掃き掃除・飼付等)

17:00    トレーニング

18:00    夕食・休憩

19:30    きゅう舎作業(ボロ取り・水変え・飼付等)

20:00    点呼・自由時間

22:00    消灯

となっており、後半の日程では実技で乗る鞍(馬)の数が増えていきますが、これは入学してからの生活とほとんど変わらないものとなっています。

また、今日は特に「あいさつ」や「お辞儀」の練習を入念に行いました。

Dscf43592 競馬学校テキスト「生徒の心構え」から、加藤和宏調教師が騎手時代の「人間的にも大事なことというのはまずはやはり礼儀、あいさつだ。僕らは一言あいさつしても聞こえないときは、何回でも相手が聞き返すまであいさつした。今の子供は小さく、もぞもぞと言って聞こえても聞こえなくてもいいや、そういうのがあるから、はっきりした態度でした方がいい。そうしないと相手も返ってこないから。そして今度自分が聞きたくとも相手が悪いとか何とかになると、やはり先輩たちも本当に教えてやろうということも教えなくなってしまう。」というお話を取り上げ、生徒たちへの教訓としました。

 研修生は練習の後、事務所内を回ってあいさつの練習成果を披露していましたが、あDscf4337_2 いさつとは人間関係のはじまり。馬に乗る技術を磨く以前に、基本的な礼儀作法から習得してもらうことは人として最も大事なことだと思います。(*写真については、正式入学前の研修生のプライバシーに配慮し、一部修正しております。ご了承ください。)

変わって去る人は、まず、きゅう務員課程の平成18年度10月生が卒業。色々と話題と個性派が多く、今後も我々の記憶に残るクラスでしたが、6か月のカリキュラムを終えて巣立っていきました。

東西のトレセンで、さらに立派なホースマンに成長してもらいたいものです。

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 また、中山グランドジャンプ・ペガサスジャンプステークスに出走予定のオセアニア馬4頭が、検疫を終え、中山競馬場に移動しました。写真左はノーヒーロー(NZ)のポール・ネルソン調教師。写真右のチェスに興じているのはリアルトニック(NZ)のブレット・クロージャー攻馬手。

【競馬学校】偉業に向けて~カラジ(豪)のエリック・マスグローヴ調教師にきく

 中山グランドジャンプ(J・GⅠ/4月14日)3連覇を大目標に、入国検疫を行っている競馬学校で調整をすすめているオーストラリアのカラジ(KARASI・せん12歳)を管理する、エリック・マスグローヴ調教師(写真上)にお話を伺いました。

― 昨年グランドジャンプを勝ってからの様子は?

Dscf4335 おかげさまで昨年中山グランドジャンプを勝たせてもらい、8月には05~06年の豪州ベスト障害馬に選ばれました。本国に帰国してからは休養させ、グランドジャンプの3連覇を視野に入れて調整してきました。その方法としては、ジャンプレースには使わず、平地の競走ばかりを使ってきました。最初短い競走から徐々に距離を延ばしていくやり方で、1月10日の復帰戦は1600m、以降1800m→2100m→2400m→3000m→2400mと平地戦ばかり使ってきました。これは、特に日本のスピード競馬を意識しているというわけではないのですが、結果的に効果が出ているのかも知れませんね。最高成績は3000m戦の4着でしたが、もちろん結果は気にしていません。

― カラジはもう12歳。障害とはいえ、なかなか日本でも競走馬がこの年齢まで第一線で活躍するのは難しいのですが、高齢馬の取り扱いで特に注意していることはありますか?

Photo_86  うちのきゅう舎では、カラジや一緒に連れてきたパーソナルドラム(10歳)のような10歳以上の高齢馬が10頭ぐらいいるのですが、若い馬と区別して取り扱っているわけではありません。ただ、歳をとるとステップレースをむやみに走らせることはしませんね。あえて言えば、体調面や精神状態を常に把握してあげることが大事なのではないでしょうか。大事に取り扱ってさえいれば、競走馬の寿命というものは、ある程度長くすることはできると思います。

― 中山グランドジャンプの3連覇、もちろんペガサスジャンプステークスもありますが、ズバリ勝算はいかがですか?

 昨年も一昨年も、日本は強い障害馬が揃っているな。という印象がありました。まだこちらに来て日が浅く、今年のライバルについてはまだ勉強不足ですが、これまで以上にタフなレースになることは間違いありません。馬は順調にコンディションを整えてきましたので、ペガサスジャンプSも含めて、能力をしっかり出せれば当然好勝負になるでしょう。先にお話したとおり、3連覇を意識して調整してきたのは事実ですが、毎回毎回「新たなチャレンジ」だと思っています。

― 競馬学校の国際きゅう舎での生活はいかがですか?

Photo_87  我々もプロですし(笑)、3年続けて来日してますので、検疫期間中の生活も慣れていますのでご心配なく。NZ勢も2頭おり、食堂では毎日賑やかにやってますよ。日本の食べものも大変おいしい(日本食では刺身、特にツナ(マグロ)とサーモンが好物だとのことです)。注文をつけるとすれば放牧場がもう少し広ければ…というくらいでしょうか。

― ありがとうございました。

★オセアニア馬の調教の状況は、JRAホームページトップで随時お知らせしています。障害ファンの皆さん、お楽しみに!

【競馬学校】キャンペーン参加御礼

3月1日より実施しました、フレッシュジョッキー応援キャンペーンは昨日(14日)をもって終了いたしました。多数のメッセージをいただきありがとうございました。メッセージは近日中に教官が両トレセンで各新人騎手に手渡します。また、プレゼントの「騎手課程23期生寄せ書きサイン色紙」(3名様)、「卒業記念模擬レースサイン入りゼッケン」(各1名・計9名様)は本日抽選を行い、当選者の方に発送いたしました。どうぞお楽しみに!(当選者の発表は賞品の発送をもって代えさせていただきます。)

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写真上は中山競馬場内に設置しました、新人騎手(23期生)紹介パネルです。また、 東京競馬場内にあります競馬博物館でも同じパネルを設置し「2007年度新人騎手紹介展」を実施中です。どうぞ足をお運びくださいませ!写真下は3月10日の中京競馬3RでコアレスリーヴァでJRA初勝利を挙げた荻野琢真騎手。おめでとう!本当に嬉しそうでしたよ。でも初勝利の時にはウイナーズサークルの皆さんの前でスプーン曲げを披露する約束じゃなかったっけ?

【競馬学校】中山グランドジャンプ3連覇を目指して!カラジなどオセアニア勢来日

 高知空港での胴体着陸のニュースには驚きましたね。我々JRA職員も土日には開催日の応援に全国の競馬場やウインズで勤務することがしばしば。このため飛行機を利用しての出張もままありますので他人事ではありません。今後とも安全な運行を願うばかりです。

  さて飛行機といえば…馬の方も下の美浦トレセンからのブログにもありますが、ダイワメジャーなどのドバイ遠征組が関西国際空港からの出発が、現地の空港が一時閉鎖になったため、7時間遅れるということがありました。無事に到着したとのことでホッと一息ですが、31日の「ドバイ国際競走」では活躍に期待したいですね。

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さてさて、国際競走といえば…競馬学校も春の訪れとともにまた活気あふれる時期がやってきました。中山グランドジャンプ(4月14日)に出走予定のオセアニア馬4頭が成田空港経由で入国検疫のため本日(14日)10時10分に白井入りしました。中でも注目は、中山グランドジャンプの3連覇を目指すオーストラリアのカラジ(せん12歳)。同馬と一緒に来日したエリック・マスグローヴ調教師も「日本への輸送に慣れているからリラックスしているよ!」と余裕の表情でした。

Photo_84 Nz               他にマスグローヴきゅう舎のパーソナルドラム(せん10歳)。また、ニュージーランド勢のリアルトニック(せん11歳)とノーヒーロー(せん11歳)が来日。4頭ともいわゆる前哨戦のペガサスジャンプステークス(中山・3月24日)に出走予定で、20日までの検疫期間中は競馬学校で調教をしていくことになります。

☆写真はすべて国際きゅう舎でJRA競馬学校診療所が撮影したものです。

上段:2枚ともカラジ 下段:写真左・パーソナルドラム 写真右・左の芦毛がノーヒーロー、右がリアルトニック

【競馬学校】教官のひとりごと~初騎乗フォト満載で!

おかげさまで無事23期生(正確には1名まだですが)がプロの騎手としてデビューを果たしました。我々教官もひっそりと(?)各競馬場に出向きまして、「真っ直ぐ走って来い!あわよくばウイナーズサークルで会いたいけど…」などと思いながら、授業参観の如く見守っていたわけですが、最初の週、早くも2名が初騎乗をあげることができました。

Fujioka藤岡康太騎手は、3日(土)の中京1R、ヤマニンプロローグで史上42人目の「初騎乗・初勝利」(JRAの創設は昭和29年ですので、昭和30年以降の記録となります。下に42名全員をあげておきました。)大変立派な記録ですし、直線も良く追えましたが、4コーナー手前で外斜行して、過怠金50000円を科せられたのはいただけません。ちょっとした判断ミスによる走行妨害をすれば、レースは台無しになり、他の馬は勿論、馬券を買っていただいているファンの皆さまに多大な迷惑をかけることになります。本人談にもありますように、これからもフェアプレー第一で伸びていってほしいと思います。ちなみに写真右の片山研きゅう務員は競馬学校きゅう務員課程の18年度7月生で、担当馬の初勝利。勿論馬と合わせて三重の喜びとなりました。おめでとうございます。(写真提供:オボ山さま)

Tanakaken02 Tanakaken03 田中健騎手は同日中京6Rで、10番人気のメイショウセレットで直線大外一気の追い込みで初勝利。単勝7630円と波乱の立役者に!4コーナーを向いて追い出す姿は「ムササビの如し」。懸命に追った甲斐があったネ。ケンちゃん。後で聞いたら藤岡の初勝利に刺激を受けたようで、「早いうちに何とか初勝利を、そのためにはひと鞍ひと鞍が勝負」と意気込んでいたそうです。

Dscf1342_2   2Rの後検量をする宮崎北斗騎手。おいおい検量の時にはヘルメットを脱がなきゃダメだよ!このレース10番人気のオリジナルカラーで3着と健闘しました。

Dscf1354_6 Dscf1346_3写真左:大下智騎手、写真右:濱中俊騎手 結果は出なかったがまだまだこれから。

他にも中京では荻野琢真、丸田恭介の各騎手が、中山では草野太郎騎手が初騎乗とな りました。残りの池崎祐介騎手も先週出走予定馬がことごとく除外になる不運もありましたが、10日(土)中山12Rハセノダンディで1週遅れのデビューを果たします。全員がデビューして初めて我々の肩の荷も降りるというもの。がんばれ!23期生!! 焦らずしっかり乗れば、必ず勝利のチャンスは来るよ。

競馬学校ブログでは23期生にエールを贈っていただく「フレッシュジョッキー応援キャンペーン」を実施中!詳しくは下のブログで!

【データアラカルト:JRA初騎乗・初勝利をあげた騎手】                                S30. 3. 5 アイアノッティ(東京)S30. 3. 5 小野定夫(東京) S30. 3.12 浅野正志(東京)
S31. 7.12 青木   進(福島)S32. 3. 9 田沼忠雄(東京)S34. 3. 1 前田   禎(東京)
S34. 9.13 湯浅三郎(京都)S35. 3. 5 中西武信(阪神)S37. 3.17 中神輝一郎(中山)
S37. 3.17 若林繁樹(中山)S38. 3. 2 高橋   隆(中京)S38. 5. 4 古賀敏文(京都)
S41. 3. 6 目野哲也(中京)S42. 3. 4 紺野虎雄(東京)S43. 3. 2 白石一典(中山)
S43. 3. 2 古賀俊次(中山)S44. 3. 2 新田幸春(京都)S45. 3. 1 宮田   仁(東京)
S45. 3. 1 鎌田祐一(東京)S45. 3. 1 吉永良人(京都)S47. 3. 4 石塚信広(中山)
S47. 3. 4 加藤晴己(中山)S47. 3. 4 鎌田光也(阪神)S49. 3. 2 佐々木晶三(阪神)
S49. 3. 3 河内   洋(中京)S51. 3. 6 津曲幸夫(中山)S52. 3. 5 大塚栄三郎(中山)
S53. 3. 4 高市圭二(中山)S53. 3. 4 田原成貴(阪神)S54. 3. 3 溝橋秀吉(阪神)
S54. 3. 3 栗田伸一(阪神)S56. 3. 1 宮    徹(阪神)S56. 3. 1 東田幸男(阪神)
S60. 3. 3 石橋   守(阪神)S63. 3. 5 芹沢純一(中京)H 8. 3. 2 福永祐一(中京)
H 9.  3. 1 池田鉄平(中京)H10. 3. 1 穂苅寿彦(中京)H15.3.1 長谷川浩大(阪神)
H18. 3. 4  岩田康誠(阪神)H18.3.5 船曳文士(中京)H19.3.3 藤岡康太(中京)
注)*除く短期免許
*第1号のロバート・アイアノッテイ(矢野幸夫きゅう舎所属)は駐留軍の一員として来日し、除隊後1年間中央競馬の騎手として活躍
*青木 進→矢野 進、古賀敏文→久保敏文、新田幸春→松田幸春(改姓)
*栗田伸一はミサキシンボル・エビスシャークで、また、福永祐一はマルブツブレベスト・
 レイベストメントでデビュー日に2連勝
*高野和馬騎手(H16デビュー)は、地方・高崎で初騎乗初勝利(H16.3.2 弥生特別 コウテイノユメ)
*岩田康誠騎手は、JRA移籍後の中央競馬初騎乗初勝利(H18.3.1 園田競馬場で地方交流競走で2鞍騎乗済み(未勝利))

【競馬学校】フレッシュジョッキー応援キャンペーン実施中!

「競馬学校ブログ」では、ブログをご覧の皆さまに新人騎手(23期生)の応援をしていただこうと、皆さまに応援メッセージをいただき、抽選で寄せ書きサイン色紙や実使用ゼッケンをプレゼントするキャンペーンを開始しました。もちろんメッセージは新人騎手に手渡しいたします。どしどしご応募ください。

キャンペーンへの参加方法は

① 下のブログ「新人騎手紹介」をお読みいただき、プロフィールやコメントをチェック!

  ② あなたが一番応援したい騎手を決定し、

キーワード(ブログ上で、担当教官が応援したい騎手に寄せた「贈る言葉」をご記入ください)

応援したい「新人騎手名」と「応援メッセージ」

「競馬学校ブログ」へのご意見、ご希望

住所 氏名 年齢

 を記入のうえ、

schoolevent@jra.go.jp

あて、メール(件名は『ジョッキー応援』でお願いします)をお寄せください。

(コメント欄からの応募は無効とさせていただきます)

 ★応募期間は 3月14日(水)(23時59分までに到着したメール)までです。 

 ★メッセージをお寄せいただいた方から抽選で、

・ 新人騎手(競馬学校騎手課程 第23期生)9名の寄せ書きサイン色紙  3名様

 ・ 応援騎手が2月13日の卒業記念模擬レースで使用したサイン入りゼッケン各1名様(計9名様)

  をプレゼントいたします。

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(個人情報の取扱いについて)応募された方の個人情報は、商品の発送及び対象騎手にメッセージをお渡しする以外には使用いたしません。また、当選者の発表は賞品の発送をもってかえさせていただきます。

【競馬学校】卒業生(=新人騎手)紹介⑨「宮崎北斗」

宮崎北斗(みやざき ほくと)

1989(平成元)年3月12日生 血液型 O

美浦 高市圭二きゅう舎所属 埼玉県東松山市出身

座右の銘:「天才とは一の才能と九の努力」

目標とする騎手:武豊 安藤勝巳

将来の目標:高額納税者第1位

【本人より】とにかくここまでの人生でこんなに頑張ったのは初めてでした。小学校の頃はいじめられっ子、それを引きずり中学校でも人間不信で友達ができませんでした。競馬学校に入ってからは今までのことを忘れようと、ひたすら打ち込んで友達なんか求めていませんでしたが、23期生のみんなは温かく、親身になって接してくれた。それがあったから頑張ってこられたんでしょうね。本当に感謝しています。教官にはいつも考えていることを見透かされてしまい、口惜しい気がしましたが、逆に自分のことをこれだけわかってくれている人がいるのかと思うと、本当はうれしかったのかも知れません。

Dscf2281  乗馬経験がほとんどなく、実技試験の成績は下の方が続いていたのですが、その分人より努力した結果、2年生の期末試験の走路騎乗で1位が取れたのが一番の思い出です。それから診療所でもらった馬用のシャンプーや薬をこっそり自分のために使ってみたことも楽しかったです。まだまだ未熟でファンの方に迷惑をかける騎乗があるかも知れませんが、これから少しでも信頼を得られるように更に頑張っていきます。中央競馬では、草野君とともに平成生まれ第1号騎手となりますが、草野君よりなんとか先に勝って平成生まれジョッキーのJRA初勝利、そして、あまり人がやっていない(できない)17歳のうちでの初勝利が達成できたらと思っています。応援よろしくお願いします。

【担当教官Aより】とにかく、真面目で人一倍の努力家です。さらにそれ以上の正義感も持っています。今後はさらに実戦での経験を重ねて冷静さも持ち合わせた騎手となり、関係する人々の期待に応えてくれる騎手になって欲しいと思っています。

【担当教官Bより】贈る言葉…「真実一路」近年にない努力家、騎乗技術も努力で開花、もうひと頑張りで天才になれるかも?競馬は騙しのテクニックも必要だよ。

 

【競馬学校】卒業生(=新人騎手)紹介⑧「丸田恭介」

丸田恭介(まるた きょうすけ) 

1986(昭和61)年5月20日生 血液型AB

美浦 宗像義忠きゅう舎所属 北海道旭川市出身

座右の銘:「誠心誠意」 

目標とする騎手:L.デットーリ 横山典弘 吉田 豊

将来の目標:リーディングジョッキー ジャパンカップ制覇

Dscf1760_1 【本人より】競馬学校での生活は長くて長くてイヤでした。卒業した今ではもっと教わりたかったと思っていますが。22期生時代から成績は下の方でしたから、負け犬根性が染み付きそうだった時もありましたし、実技でうまくいかないときに教官から、雰囲気が似ている?せいか、「コラ!ラーメン屋!」と怒られたときにはブチ切れそうになったこともありました。でもぐっと呑み込んで、くさらずにやってきてよかったです。

 体が硬かったので、木馬に乗るだけでも股関節が痛んだ頃もありましたが、今は楽しく感じるようになりました。実は最初に賞金をもらったら、自分で木馬を購入しようと思っているんです。とにかくたくさん乗せてもらってたくさん勝ちたい。1年目で50勝ぐらいして、周りをアッと言わせたいですね。そして一流と呼ばれる先輩騎手に追いつけるように努力していきます。それから、馬を大事にできる騎手になりたい。馬とのコンタクトを大切にして、大きな舞台でも期待に応えられる騎手になりたいと思っています。

【担当教官Aより】彼は、誰からも可愛がられ、常に人から気に掛けてもらうことができる性格を持っています。シビアなプロの世界に入ってもこの性格を生かして、周囲の人々やファンから愛され続ける騎手になってくれることを願っています。

【担当教官Bより】贈る言葉…「天下布武」顔に似合わず(失礼)ヘッドワーク抜群の「マル」。誰からも好かれるマルの最大の武器は人徳。これに技術が備わればこの先怖いものナシだ。

【競馬学校】卒業生(=新人騎手)紹介⑦「藤岡康太」

藤岡康太(ふじおか こうた)

1988年12月19日生 血液型 AB 

栗東 宮 徹きゅう舎所属 滋賀県栗東市出身

(父:藤岡健一調教師、兄:藤岡佑介騎手)

座右の銘:「向上心」 目標とする騎手:L.デットーリ

将来の目標:JRAの全GⅠレース制覇

Fujioka_3 【本人より】入学前から栗東トレセンの乗馬センターで5年間乗っていましたので、少しは自信があったのですが、入学してすぐに先生から「お前はギリギリで合格したんだぞ」と言われショックを受けました。確かに背中が丸いとか、ひざで締め過ぎているとか欠点を指摘され、馬になるのが段々つらくなる時期がありました。毎日毎日頑張ってきてそのうちに「姿勢よりも技術でうまくなってやろう」と欲が出てきました。走路騎乗の実習は楽しくて仕方がなかったのですが、ある日、3周も馬を御せずに持って行かれたうえ、強風で無線機からの教官の指示が良く聞き取れずこっぴどく叱られたのは忘れられません。

 それから、中山競馬場で年末ファンの皆さんの前で行う模擬レースを、欠場してしまったのが心残りです。競馬学校での模擬レースでは勝てるレースを自分のミスで2着になってしまい、中山でリベンジしようと思っていただけに、急な腹痛をおこし救急車で運ばれる羽目になってしまった時には泣けてきました。公正寮に帰ってひとりで同期たちがレースをしているのをテレビで見ているのは本当に切なかったです。この悔しさをいつも心に秘めて、デビューしてからも頑張りたいです。いずれは世界に通用する騎手を目指したいと思います。

【担当教官Aより】彼の騎乗センスには目を見張るものがあります。在学中もそのセンスを活かし、成績も常に上位をキープしてきました。病気のため中山で行われた模擬レースには出場できなかったのが唯一残念でしたが、デビュー後のレースできっと爆発させてくれるものと期待しています。

【担当教官Bより】贈る言葉…「チャレンジャー精神」学校での技量は兄貴の2倍は上手かった(ちょっと言い過ぎかも…)さて競馬になってどうかな?いずれにせよ期待のかかる生徒の一人だ。

 

【競馬学校】卒業生(=新人騎手)紹介⑥「濱中 俊」

濱中 俊(はまなか すぐる)

1988(昭和63)年12月25日生  血液型 A

栗東 坂口正大きゅう舎所属 福岡県北九州市出身

座右の銘:初心忘れず 

目標とする騎手:C.スミヨン L.デットーリ

将来の目標:日本ダービー制覇

【本人より】まず、ここまでこれたのは、入学以来これまで叱ってくださったり、支えてくださった教官先生や同期のみんなのおかげでした。小倉で乗馬を始めたときから、それなりに自信があったので、入学しても他には負けないと思っていました。天狗になっていたんですね。それが実技でBクラス(成績下位)に落ちてしまい、悔しかったのは忘れられません。それで気がつかなかった癖を直してもらい、試験で1番をとることができたのは本当にうれしかったですね。目先の成績ばかり気にしていたり、気持ちにムラがあったので、先生にそれを見抜かれ怒られたときにはひとりで泣いてしまいました。でもそれをバネにして頑張ることができました。

Dscf2278_1  こうして卒業できて思うのは、色んな方に会えて幸せ者だなということです。栗東トレセンでも、阪神タイガースの濱中治選手と名前が似ているので、すぐに名前を覚えてもらいました。ちなみに私の誕生日は、ちょうどオグリキャップが最初に有馬記念を勝った日なんです。競馬が好きな両親がテレビで有馬記念を見ていると、母親が急に陣痛を起こして、それでもレースは最後まで見るんだと頑張って、レースが終わってから病院に駆け込んで生まれた子なのだそうです。その時から競馬との縁があったんですね。騎手になって、テレビで見られる身になるわけですが、「濱中乗れないなぁ…」と皆さんにボヤかれないように頑張りますので、応援よろしくお願いします。

【担当教官Aより】濱中は、豊富な乗馬経験を持って入学してきたため、常に他の同期の身近な目標とされてきました。追い上げられる“焦り”や、技術伸び悩みから苦しんだ時期もありましたが、持ち前の“攻めの姿勢”で困難に打ち勝ってきました。プロの世界ではもっと大きな苦しさを味わうことがあるかもしれませんが、強気の姿勢で乗り越えてくれることと期待しています。

【担当教官Bより】贈る言葉…「攻めるが勝ち」見るからに頑固な職人顔、競馬の社会では過去にも職人肌の名人はたくさんいたぞ。平成の職人はハマ、君で決まりだ!