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台風一過

 7月に入厩した馬たちのブレーキングを9月17日から行う予定でしたが、台風13号の上陸が予想されたため、開始が延期となってしまいました。お天道様には逆らえませんので、こればかりは仕方ないといったところでしょうか。幸いにして宮崎市には台風の被害はほとんどありませんでした。気持ちを切り替え、あせらず仕切り直しをしたいところです。 Miya1_16

台風対策として、ラウンドペン※1が強風で飛ばないように内側のベニヤ板をはずし、ロープでしっかり固定します。

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台風の翌日に、再びベニヤ板を針金で固定しました。もう、台風は来ませんように…。

 さて、予定より遅れましたが、21日から11頭(牡6頭、牝5頭)のブレーキングを開始しました。初日はラウンドペン※1でランジング(lungeing)※2を行いますが、馬にとっては生まれてはじめての体験で、何をしたらいいのかとまどうのが普通です。したがって、馬に対して明確な指示をあたえ、人が馬をしっかりとリードしてあげなければいけません。もちろん、人の要求を理解したときには、大げさに馬をほめてあげて緊張を解いてあげることが重要です。なお、人の勝手な判断で、多くのことを一度に教えようとすると、馬は理解できず頭が混乱してしまい悪い癖を覚えてしまうことがあるので注意が必要です。馬には、人間と同じように理解の早い子もいれば、物覚えの悪い子もいます。したがって、ブレーキングの過程をすすめていく際には、決して急がず、ひとつずつ確実に馴致のステップを積み重ねていくことが重要となります。また、ブレーキングの初期は、馬の個性が現れやすい時期なので、よく馬の反応を観察し、その馬にあわせた教育を行っていかなければなりません。

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ラウンドペンで騎乗馴致を行っている様子です。

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二人一組で馴致を行います。馬はレディフェアリーの05(父アグネスタキオン)

ラウンドペン※1:ブレーキングのときに使用する直径12~15m程度の円形馬場のこと。金属製ラウンドペンの壁にベニヤ板を貼ることで外部と遮断し、馬が人に集中して騎乗馴致を行うことが可能となる。

ランジング(lungeing)※2:ランジングとは調馬索(ちょうばさく)と呼ばれるロープを用いて、馬をラウンドペン内で一定のリズムで人の周りを回すことです。