2017 JRAブリーズアップセールの結果について
4月25日(火)に開催されました
JRAブリーズアップセールの結果をお知らせします。
JRAホームページに掲載しておりますので、こちらでご確認ください。
ご来場およびご購買いただきました皆様には、
この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
今後ともJRA育成馬ならびに
JRAブリーズアップセールをよろしくお願い致します。
4月25日(火)に開催されました
JRAブリーズアップセールの結果をお知らせします。
JRAホームページに掲載しておりますので、こちらでご確認ください。
ご来場およびご購買いただきました皆様には、
この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
今後ともJRA育成馬ならびに
JRAブリーズアップセールをよろしくお願い致します。
○ブリーズアップセール台付価格の公表および欠場馬情報について
以下の通り、ブリーズアップセール上場各馬の台付価格を決定いたしました。
ご確認いただき、購買のご検討にお役立てください。
なお、以下の馬が本日付け(4月23日(日))で欠場となっております。
12.サンタローズの15 左前球節炎のため
36.オースミジュエリーの15 右前肢跛行のため
ご迷惑をおかけして申し訳ありません。
○活躍馬情報
4月22日の東京5R(3歳未勝利(牝))で、
日高育成牧場で育成されたサッチン号が、
馬群を捌いて力強く抜け出し、見事に初勝利を挙げました。
4月22日 2回東京競馬1日目 第5R 3歳未勝利(牝) 芝 1,800m
サッチン号(ベラルーナの14) 牝
【 厩舎:古賀 慎明 厩舎(美浦) 父:エンパイアメーカー 】
さらに、翌日4月23日の福島6R(3歳未勝利)では、
日高育成牧場で育成されたノーブルプルート号が、
好位から見事に抜け出して、こちらも初勝利を挙げました。
4月23日 1回福島競馬6日目 第6R 3歳未勝利 芝 1,200m
ノーブルプルート号(フラワーロックの14) 牝
【 厩舎:水野 貴広 厩舎(美浦) 父:キングズベスト 】
また、同日4月23日の東京7R(3歳500万下)では、
日高育成牧場で育成されたサノサマー号が、
後方から素晴らしい末脚で差し切り、うれしい2勝目を挙げました。
4月23日 2回東京競馬2日目 第6R 3歳500万下 ダ 1,600m
サノサマー号(パピュラの14) 牡
【 厩舎:中館 英二 厩舎(美浦) 父:サマーバード 】
4月25日(火)に開催される2017 JRAブリーズアップセールを
いっそう盛り上げてくれるような活躍となりました。
今後のさらなる活躍を期待しております。
「感染性子宮内膜炎」について
○抗菌薬の選択(我が国の実態)
第28回日本ウマ科学会学術集会でイノウエ・ホース・クリニックの
井上裕士先生が「生産地における抗菌薬療法の実態と課題」という
タイトルで発表した内容を引用します。
「一般的に発症した細菌感染性疾患に対し、
その感染部位からサンプルを採材し、原因菌を同定、
抗菌薬の感受性を確認してから患馬に投与することは理想的であるが、
細菌の培養、同定には時間がかかり、
検査自体が畜主に経済的な負担を負わせることも鑑みて、
ほとんどの場合、その症状から経験的に抗菌薬を選択している。」
この記載のとおり、我が国の感染性子宮内膜炎の治療においては、
その都度綿棒によるぬぐい液検査(子宮スワブ)および
薬剤感受性試験(どの抗菌薬が病原菌に効果的であるかを判定する検査)が
実施されているわけではなく、
臨床獣医師が経験的に抗菌薬を選択しているのが現状です。
○感染性子宮内膜炎の治療(日高での調査)
前述のNOSAI日高の調査では、感染性子宮内膜炎の治療には
ペニシリンとストレプトマイシンの合剤が地域によって3%~96%、
アンピシリンが9%~94%、結晶ペニシリンが17%、
セファゾリンが8%、ゲンタマイシンが5%~6%使用されていました。
子宮頸管スワブ検体から検出された病原体で
最も多かったStreptococcus equi subsp. Zooepidemicusは
ペニシリン系抗菌薬に高い感受性(殺菌効果)を示し、
他の薬剤に対しても耐性がほとんど認められないことから
薬剤感受性試験は実施されておらず、
Streptococcus equi subsp. Zooepidemicus以外の細菌に対する
薬剤感受性試験の結果が示されています(図2)。
図2 S. Zooepidemicus以外に対する薬剤感受性
(H23生産地シンポの抄録を改変)
米国では、馬病院内にラボラトリー(検査室)が設置され、
ほぼ全症例で子宮スワブ検体の細菌培養検査および
薬剤感受性試験が実施され、その結果が臨床獣医師に
フィードバックされるシステムが構築されていました。
次回(来月)はその詳細をご紹介いたします。
(おわり)
○欠場馬情報について(4/20(木)現在)
26.バーニングラブの15 右前浅屈腱炎のため
30.バトルサンサシオンの15 疝痛(開腹術)のため
46.アモリストの15 左後肢跛行のため
48.ムツミマーベラスの15 左前肢跛行のため
54.フジティアスの15 右前深管骨瘤のため
55.ビフォーダークの15 右前肢跛行のため
67.エイスワンダーの15 右前肢跛行のため
70.オクシペタルムの15 左前肢跛行のため
78.コンドルウイングの15 両前球節炎のため
79.バクシンスクリーンの15 右前肢跛行のため
82.ダンスウィズジェニの15 左前深管骨瘤のため
JRAホームページにも掲載しております。ご確認ください。
「感染性子宮内膜炎」について
○「感染性子宮内膜炎」とは
前回の当ブログでは「交配誘発性子宮内膜炎」について
ご紹介いたしましたが、今回はもっとオーソドックスな
「感染性子宮内膜炎」についてお話しいたします。
こちらは、文字どおり細菌や真菌の感染によって
引き起こされる子宮内膜炎で、
繁殖牝馬の受胎能力を低下させる主要な原因の一つです。
エコー検査による子宮内貯留液の確認に加え、
綿棒によるぬぐい液検査(子宮スワブ)によって
細菌もしくは真菌が検出されることで診断されます(写真1)。
治療法として、子宮洗浄や抗菌薬の子宮内投与があります。
今回は感染性子宮炎ではどのような細菌が検出され、
どのような抗菌薬が有効なのか、
日米の臨床データを比較してみたいと思います。
写真1 細菌検査のための子宮内スワブの採取
○感染性子宮内膜炎の原因菌(日高での調査)
第39回生産地における軽種馬の疾病に関するシンポジウム
(H23生産地シンポ)でNOSAI日高(現NOSAIみなみ北海道)の扇谷学先生が
「馬子宮頸管スワブからの細菌分離と子宮内投与抗菌薬の使用状況について」
というタイトルで発表した内容をご紹介します。
平成19年から22年にかけて日高管内で実施された
1,252件の子宮頸管スワブ検体を用いた調査では、
細菌もしくは真菌が検出されたのは59%、
検出されなかったのは41%という結果でした。
検出された病原体の内訳は、連鎖球菌の一種である
Streptococcus equi subsp. Zooepidemicusが45%、
Escherichia coli(大腸菌)が11%、
Streptococcus equi subsp. Zooepidemicus以外のグラム陽性菌が9%、
Escherichia coli以外のグラム陰性菌が5%、真菌が1%でした(図1)。
また、細菌が検出された検体の21%からは
2種類以上の細菌が検出されました。
図1 検出された病原体の内訳(H23生産地シンポの抄録を改変)
(つづく)
4月15日の中山2R(3歳未勝利)で、
日高育成牧場で育成されたガッテンパートナー号が、
直線で抜け出し、見事に初勝利を挙げました。
4月15日 3回中山競馬7日目 第2R 3歳未勝利 ダ 1,200m
ガッテンパートナー号(サウンドアメニティの14) 牡
【 厩舎:本間 忍 厩舎(美浦) 父:デュランダル 】
さらに、4月15日の福島10R(雪うさぎ賞【3歳500万下】)では、
日高育成牧場で育成されたレジーナフォルテ号が、
力強い走りで直線を抜け出し、見事に特別勝ちで2勝目を挙げました。
4月15日 1回福島競馬3日目 第10R 雪うさぎ賞 芝 1,200m
レジーナフォルテ号(ナイキトライアンフの14) 牝
【 厩舎:佐藤 吉勝 厩舎(美浦) 父:アルデバラン 】
来週4月25日(火)に開催される2017 JRAブリーズアップセールに
弾みをつける活躍となりました。
今後のさらなる活躍を期待しております。
○ 日高育成牧場での乳酸値測定
日高育成牧場では、ブリーズアップセールに向けて
2歳育成馬たちの調教を進めています。
ブリーズアップセールまで1ヶ月を切り、
坂路でのスピード調教など強い負荷のかかる調教も増えてきました。
日高育成牧場ではそのような強い負荷をかける調教を実施した
直後に採血を行い、血中乳酸値を測定しています。
(写真1)坂路調教後の採血風景
乳酸は、無酸素運動時に筋肉内でグルコースが代謝される過程で産生される
物質であり、運動時の重要なエネルギー源として利用されています。
良く聞かれることですが、いわゆる「筋肉の疲労物質」ではありません。
今回行った調教がその馬にとって強い運動負荷であったかを
判定するための、疲労の指標として活用されています。
乳酸値は走行速度・運動強度に比例して高くなっていきます。
また、一般的には血中乳酸濃度が「4mmol/L」以下の運動を有酸素運動、
「4mmol/L」以上の運動を無酸素運動と判断します。
調教後の乳酸値を測定することで、現在の調教強度で
どれほどの負荷をかけられているか客観的に評価することができます。
そのため翌日以降の調教内容を決める参考になります。
(写真2)乳酸値の簡易測定器(ラクテート・プロ2)
乳酸値による評価は迅速・簡便に行うことが出来るため、
すぐに調教内容へのフィードバックを行うことができます。
これを活用していくことで、より効果的でオーバーワークにならない
調教を進めていきたいと考えています。
○欠場馬情報について(4/12(水)現在)
26.バーニングラブの15 右前浅屈腱炎のため
30.バトルサンサシオンの15 疝痛(開腹術)のため
46.アモリストの15 左後肢跛行のため
48.ムツミマーベラスの15 左前肢跛行のため
54.フジティアスの15 右前深管骨瘤のため
55.ビフォーダークの15 右前肢跛行のため
70.オクシペタルムの15 左前肢跛行のため
78.コンドルウイングの15 両前球節炎のため
79.バクシンスクリーンの15 右前肢跛行のため
82.ダンスウィズジェニの15 左前深管骨瘤のため
JRAホームページにも掲載しております。ご確認ください。
○2017 JRAブリーズアップセール 上場馬個体情報早期開示について
本年もJRAブリーズアップセールをご愛顧いただき、
まことにありがとうございます。
本日より、上場馬の測尺値や主な病歴等の個体情報を
インターネット上で公開いたします。
ご覧いただき、ご購買を検討される際にご活用いただければ幸いです。
なお、本情報は3月末までに取りまとめた情報であり、
今後の追加病歴、これまでの詳細な病歴および
最終的な個体情報については、
セリ前日より中山競馬場にて配付いたします「個体情報冊子」、
「台付価格表」などで必ずご確認ください。
・各種個体情報早期開示
JRAホームページ(http://jra.jp/training/individual.html)を
ご覧ください。
※欠場馬(4/4(火)現在)
30番 バトルサンサシオンの15
82番 ダンスウィズジェニの15
・上場全馬の内視鏡動画
以下のリンクより、各馬の動画閲覧ページ(YouTube)へ
移動しご覧ください。
4月1日の中山7R(3歳500万下)で、
日高育成牧場で育成されたトロピカルスパート号が、
接戦を見事に差し切り、2勝目を挙げました。
4月1日 3回中山競馬3日目 第7R 3歳500万下 ダ 1,200m
トロピカルスパート号(タヒチアンメモリの14) 牝
【 厩舎:高橋 文雅 厩舎(美浦) 父:フリオーソ 】
今後のさらなる活躍を期待しております。