平成30年度後期学位論文発表会@山口大学
微生物研究室の丹羽です。
JRA競走馬総合研究所では馬医療の発展・普及のためにいくつかの獣医系大学の大学院と連携機関として協定を締結しています。現在、JRAでは3名の研究者が、山口大学大学院共同獣医学研究科で主指導教員の資格を持ち、大学院での講義や博士課程の学生指導に参画しています。
去る1月29日に、山口大学で行われた学位論文発表の審査員(副査)として参加しましたので、そのことについてご紹介します。
通常、博士となるには学士(学部:4年間)、修士(大学院前期:2年間)、博士(大学院後期:3年間)の9年間の教育課程を経ますが、獣医では学士(6年間)、修士課程はなく博士過程(4年間)の計10年間の教育課程となります。今回、ご紹介する学位論文発表会は、この長い教育課程を終了し博士を目指す研究者の卵達にとって最後の関門です。
今回は、2名の学生の発表について審査を行ってきました。それぞれ、ヒトへの感染の恐れのある野兎病菌、社会問題となっている薬剤耐性菌に関する発表でしたが、審査を行う立場でありながら、自分自身にとっても大変勉強となる内容でした。
もちろん、お二人とも審査に無事合格し、来春からは博士として研究や獣医臨床の場で活躍される予定です。昔から博士号は「足の裏の米粒(研究者にとっては取らないと気持ち悪いが、とっても食えない)」と言われていましたが、これからの獣医学の発展に博士号の存在は不可欠だと感じさせる発表会でした。
山口大学の最寄り駅は「湯田温泉駅」。
いかにも風情のある駅舎ですが、大学の施設は立派です。