馬鼻肺炎のWOAHリファレンスラボラトリー
分子生物研究室の坂内です。
この度総研は、馬鼻肺炎の診断に関する国際獣疫事務局(WOAH)のリファレンスラボラトリーに認定されました。
WOAH(旧OIE)は動物衛生の向上を目的とする国際機関で、世界保健機関(WHO)の動物版のようなものです。リファレンスラボラトリーとは、認定された病気の診断や制御に関して科学的・技術的支援を国際的に行う研究機関です。すなわち今回の認定により、JRA総研が馬鼻肺炎に関してそうした支援を行う能力を持っていることが、国際的に認められたことになります。
WOAHウェブサイトより
リンク→Reference Laboratories - WOAH - World Organisation for Animal Health
馬鼻肺炎のリファレンスラボラトリーは、これまでアイルランド、アメリカの2か所でしたが、今回の総研の認定で3か所目、アジア太平洋地域では初となります。また、総研のリファレンスラボラトリー認定は、馬インフルエンザ(2021年~現在)に続き2件目となります。
先だって本ブログでもご紹介しましたが、欧米を中心に神経型馬鼻肺炎の発生が増えており、国内でも本年、15年ぶりとなる発生があったばかりです。馬鼻肺炎に関する研究や診断業務、国際的な支援を通じて、競馬の安定的な開催や競走馬資源の確保に寄与できるよう、今後さらに尽力してまいります。