国際サラブレッド生産者連盟の獣医会議
こんにちは、微生物研究室の岸です。
先日、国際サラブレッド生産者連盟(ITBF; International Thoroughbred Breeder’s Federation)による国際大会・獣医会議が東京で開催されたので参加してきました。ITBFとは、世界の主要なサラブレッド生産国(25か国)にある生産育成組織から構成されており、日本では日本軽種馬協会が代表として加入しています。本連盟の主題は、サラブレッド繁殖産業に関わる諸所の問題の解決に取り組むことにあります。
学会のエントランス・ボード
本大会は2年ごとに開催されており、日本での開催は2006年以来18年ぶりでした。今回も、アルゼンチン、ブラジル、カナダ、チリ、ドイツ、インド、アイルランド、ニュージーランド、南アフリカ共和国、イギリス、アメリカといった各国の獣医師が参加しており、非常に国際色豊かな会議になったと言えます。
冒頭に、日本軽種馬協会の上野副会長からスピーチがあり、日本でのウマに関する研究は大部分がJRA総研で行われていると紹介され、我々の研究所が各国にアピールされたのは嬉しかったです。会議では、各国の代表から、防疫情報の紹介・共有としてウマの感染症の発生状況やワクチンなどについて伝えられました。さらに、後半には教育講演が用意されており、当研究所の辻村分子生物研究室長が馬ヘルペスウィルス感染症に関して発表しました。
日本軽種馬協会の上野副会長(左)JRA総研の辻村室長(右)のスピーチ
実は、若輩者の私はこのような国際会議に初めて参加しました。主要言語が英語という会議に不慣れなものの、その全てが他国の防疫概況を知れる良い機会であったことは言うまでもありません。私自身、英語で発表できるまでに研鑽を積んで行かなくてはと、心引き締まる思いで会場を後にいたしました。