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2024年5月22日 (水)

東京農工大学における大動物臨床実習

 臨床医学研究室の黒田です。

 私が非常勤講師を担当している母校の東京農工大学の実習について紹介します。実習は5年生を対象に「大動物臨床実習応用編」として、3週にわたりJRA東京競馬場にて実施いたしました。1週目は馬の取り扱い、保定法、個体識別、触診について、2週目は採血法、予防注射、3週目はエコー検査、X線検査、内視鏡検査について授業と実習を行いました。なかなか、慣れない馬の取り扱いですが、授業を含めて皆さん真摯に取り組んでいただいたかと思います。正直、あまり真面目に授業を受けてこなかった私が言える立場にはないのですが・・・、母校ながら頼もしく感じております。当時の自分に会えるなら、「しっかり授業聞いとけよ!」と言い聞かせたいです。

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授業風景

2内視鏡検査

 海外と比較すると繋養頭数の少ない日本では、馬の授業や実習は限られておりますので、将来の馬医療を支える人材育成のためにもこれらの授業は重要な機会と考えております。競走馬医療は、牛などの大動物医療や小動物医療とも異なるところが多くあります。トップアスリートの診療というところの魅力を学生の皆さんにお伝えできればと思っております。最終週には東京競馬場のバックグラウンド見学も実施しました。主に獣医師が業務を行うエリアを中心に、獣医師の開催業務について理解していただきました。私も学生時代からアルバイトもしておりましたが、東京競馬場はJRAの顔ともいえる競馬場であり、見学を行ったダービーウィークの芝馬場の美しさは世界的に見ても素晴らしいと感じております。東京競馬場に最も近い獣医学科のある大学として、将来の馬医療を担う人材が出てきてくれることを願っております。

1エコー検査
                                     

Img_6367_4パドック見学