アイナふくしま

前回いわきにも珍しく雪が降ったということを書きましたが

それどころではない大雪がさらに降ったのは言うまでもありません

 

雪の話ばかりもうんざりですので、写真だけ少し

(いわきは2月8日が一番降りましたので、2月9日の様子です)

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東京競馬同様、常磐支所でもリハビリに大きな影響が出てしまいましたが

それでも、いわきは東北のハワイと信じています

 

さて、どうやら私も、そんな「いわき」にいられるのがあとわずかとなってきたようです

やり残したことはないかと考えてみたときに

ハワイにいながら、ちゃんとフラガールを観たことがないのではないか

https://blog.jra.jp/onsen/2013/07/08/ ←この時に少しは観たのですが)

ということで

職場の皆さんにわがままを言って、

昨日みんなでスパリゾートハワイアンズで観てきました

 

1時間を超すとても見ごたえのあるショーで大満足でした

 

そのショーの中で歌われたのが

「アイナふくしま」という歌

 

これは、福島の復興のために

「イムア・未来へ ~ネバーギブアップふくしま~」をコンセプトに

様々な活動が行われた中で

メッセージソングとして作られた歌のようで

歌詞を噛み締めながら聴いて、ちょっと感動しました

 

イムアとは、ハワイ語で「前進」という意味だそうで

ラグビー好きな私にとっては

「前へ!」という言葉とかぶって敏感に反応してしまいます

 

私も、福島の復興を祈るとともに

改めて、一歩でも前へと進んでいかなければと思った次第です

 

また、曲名のアイナというのは、ハワイ語で「ふるさと」という意味だそうで

少なからず関わったこのふくしまのことを

私もふるさとと想う日がくるのではないかと思っています

 

 

話は変わって

以前、秘湯の取材が行われたことは書きましたが https://blog.jra.jp/onsen/2014/01/16/

テレビ朝日さんの「秘湯ロマン」という番組 http://www.tv-asahi.co.jp/hitou/

今週の23日(日)は、福島県の白鳥山温泉となっています

ひょっとすると「馬の温泉」も紹介されるかもしれません

 

でもこの番組・・・

朝早いんですよね・・・

 

☆常磐支所からのお知らせ☆

常磐支所では現役競走馬を世話しながら、JRA厩務員を目指す研修生を随時募集しています。

詳しくはこちらのリンクをご覧ください

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東北のハワイ

以前にも何度か紹介したことがあったと思いますが

なぜいわき市に「馬の温泉」をつくったかというと

夏は暑すぎず、冬は寒すぎず

東北のハワイと称されるその温暖な気候が

馬にとっても適していると考えられたためです

 

しかし今日は寒かった!

早朝3℃の表示は確認したのですが

その後2℃に下がり

 

午後1時の段階でも

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そのまんまでした

 

昨日のこの時間は17℃くらいあったはずですから

15℃も低くなったことになります

 

昨日の暖かさで梅も咲いていますし

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なんといってもハワイですから

積もることはないでしょう

 

ミミも寒くてお家から出てきません

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不安そうに外を眺めますが

 

大丈夫大丈夫

ここはハワイですから雪なんか積もりません

 

研修生も寒さに凍えますが

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大丈夫大丈夫

ここはハワイですから雪なんか積もりません

 

という願いもむなしく

ハワイにも雪は積もってしまいました

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気温も0℃まで下がり

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今日ばかりはハワイの名は返上です

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梅もどこだかわからなくなってしまいました

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しかしそんな寒さも吹き飛ばす

いわき市「ハダカのおもてなし」は続きます

http://iwaki-omotenashi.jp/

 

今日もその一環で写真撮影にいらっしゃたんですが

真っ白になる前でよかったとほっとしています

 

「馬の温泉」もおもてなしに協力しているのですが

今日は「ハダカのおもてなしムービー」のご紹介

 

こちらの

http://iwaki-omotenashi.jp/movie/

「いわき市ハダカのおもてなしスポット編」に

「馬の温泉」出てきます

ぜひ見て下さい

 

でもよい子はマネしちゃあだめですよ

危ないですから決して馬の周りで火のついた棒なんか振り回さないでくださいね

 

カモン!いわき市

(本当に雪なんかめったに降らないいいところですよ)

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秘湯

今朝は一段と寒く

温浴場の中は、湯煙がたちこめ

どの馬かわからないような状態でした

 

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なんだかいい雰囲気で

秘湯を思わせる感じがありましたが

ちょうど本日、「秘湯」を題材にしたテレビ番組が取材にいらっしゃいました

 

常磐支所のある、いわき市常磐の白鳥山は

常磐支所ができる前から

白鳥山温泉として知られており

現在も2軒の温泉宿があります

 

この白鳥山温泉は

もともと「鉱泉」の宿だったわけですが

現在では

我々も利用している「いわき湯本温泉」と

(馬には大量のお湯が必要ですので、鉱泉というわけにはいきません)

「鉱泉」の2種類のお湯を楽しむことができる

貴重な宿となっています

 

そのひとつの「喜楽苑」さんは

「日本秘湯を守る会」の宿でもあり

今回「喜楽苑」さんの取材があり

その周辺の施設ということで、こちらまで足を延ばしていただいたのが

本日の取材でした

 

温泉宿を見ようと思っている視聴者の方に

馬の温泉で大丈夫なのかな?

と思ったりもしますが

今年は午年ですので、ご愛嬌ということでしょうか

皆さんに楽しんでいただければと思います

 

午年ということで、昨年末からいろいろと取材が続いているのですが

来週24日のBS日テレさんの「イチオシ!2泊3日の旅」

http://www.bs4.jp/document/

でも紹介されるかもしれません

 

「見てね!」

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新年明けましておめでとうございます

遅ればせながら

新年明けましておめでとうございます

 

今年は午年ですし

これまで以上に「馬の温泉」情報発信していきたいと思います

(そのつもりです・・・)

 

ところで 

昨年の流行語となった

 

お・も・て・な・し

 

ですが

 

寒さ厳しく、お風呂が恋しくなる季節の中

いわき市では、こんなおもてなしが

 

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これは湯本駅で撮影したものですが(ぶれてましたすみません)

こちらをご覧ください

http://iwaki-omotenashi.jp/

 

この中の、いわき市観光MAPを見ていただくと

常磐支所も紹介されています

 

常磐支所は、いつでも

はだかのおもてなしです

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ミミちゃんはレディーですので

服を着てのおもてなし

なんですが・・・

 

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草ばかり食べてないで

ちゃんとおもてなししてくださいよ

  

いわき市は他にも

いわき駅前で「いわき光のさくらまつり」

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これは夜の森の桜 → https://blog.jra.jp/onsen/2012/04/post-bf48.html

をイメージした「桜イルミネーション」だそうです

残念ながら13日まで

  

明日は、金刀比羅神社の例大祭です

https://blog.jra.jp/onsen/2013/01/post-8841.html

 

というわけで

 

カモン! いわき市

 

今年もよろしくお願いします

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カツラオー

ちょっと前の話になってしまいますが

3回福島競馬の1日目

メイクデビュー福島で

福島県にゆかりの競走馬がデビューしました

 

その名は「カツラオー」

 

東日本大震災の際に

双葉郡葛尾村(かつらおむら)にあった

「篠木牧場」から避難した母馬の

お腹の中にいたのが、この「カツラオー」だそうです

 

その後、茨城県で無事生を受け

今回競走馬としてデビューできたというわけです

 

そのデビューまでの様子が

今日の深夜

「ふくしまをみつめて ふるさとに駆ける・競走馬カツラオー」

として放送されるようです

(福島放送ですので、福島県の方しか見られないのかも・・・)

 

篠木牧場さんのことは実は昨年も御紹介させていただきました

https://blog.jra.jp/onsen/2012/08/24/

 

その際に紹介した「ヒヤマサンデー」の弟が

この「カツラオー」ということもあり

私もそのデビューに注目していました

 

デビュー戦の成績はいまいちだったかもしれませんが

元気に走る姿が 

いまだ

「避難指示解除準備区域」

「居住制限区域」

「帰還困難区域」

に指定され、復興途上の葛尾村に

エールを送ることになるのではないかと思います

 

兄のように、常磐支所でリハビリをすることにならないように

弟は、無事に走り続けてもらいたいものです

 

 

さて、今回は温泉の温度について

 

常磐支所で利用している温泉は

「常磐湯本温泉」

湯本の温泉街もスパリゾートハワイアンズも同じ温泉を利用しています

 

源泉は58℃と、とてもそのままでは入れません

 

常磐支所まで送られてくるまでに、若干温度は下がりますが

それでも水を加えて、温度調節する必要があります

 

それでは馬にとって何度が快適なのでしょうか?

 

前回同様心拍変動解析を使って調べてみました

 

結果はこちら

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34℃(34~36℃)、38℃(38~40℃)、42℃(42~44℃)

で比べてみると

38℃では、心拍数は減少し、副交感神経が緊張してリラックス

42℃では、心拍数は増加し、交感神経が緊張して興奮

している状態でした

  

熱い温度に比べれば、まだ34℃の方がリラックスできているようです

 

私もどちらかと言えばぬるめのお湯の方が好きですが

馬も熱いお湯は苦手なようです

 

でもこれは馬に限った話ではなく

人間も同じなんだと思います

「いや~、やっぱりお風呂は熱くないとな~」

なんて熱々のお湯にいかにも気持ちよさそうに入っている人も

絶対に交感神経が緊張しているはずですから

 

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温泉の季節

めっきりと寒さが厳しくなってきて

温泉の気持ちいい季節となってきました

 

美白の彼女も温泉を満喫しているようです

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ところでこの浴槽どんな風になっているかと言うと

こんな感じです

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馬はスロープをバックで浴槽に入っていくこととなります

深さは約1mで人間が入ってみるとこのくらい

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横の壁にオーバーフローさせるための排水口があり

深さを80cmと

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90cmに設定することができます

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ちょうどお腹が浸からない程度で

肢がすっぽり浸かるくらいの深さです

 

ところで

昔の写真を見ても

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函館の写真を見ても

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大体同じような浴槽のような気がしますね

何故この深さの浴槽が定着したのでしょうか?

 

詳しい経緯はよくわかりませんが

おそらくこの深さが最も馬が落ち着く深さだと

昔から経験的にわかっていたのではないかと思っています

  

そこで、本当に馬はこの深さが気に入っているのか?

ということで、実験してみました

 

前回心拍変動解析という方法で

リラックスの度合いを見ることができることを紹介しましたが

それはお湯の深さによっても変化するのか調べてみたわけです

 

浴槽一杯までお湯を張り、お腹が少し浸かるくらいの深さの「肘上」

通常使用している、お腹は浸からない程度の、肘の辺りまでの深さの「肘頭」

肢先だけが浸かる、腕節までの深さの「腕節」

の3種類の深さで、どれが一番リラックスするのでしょうか

 

ちなみに

ピンクの矢印が肘

青の矢印が腕節(人間の手首)ですので

お間違えのないように

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さて、それでは結果を見てみましょう

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ここまで話しておいて驚きの結果もありませんが

やはり「肘頭」が一番リラックスしているということがわかりました

 

敏感なお腹の下の部分にお湯が触れるのも気になるし

あまり浅くて自由に動けてしまうのも落ち着かないようです

 

馬には

お湯にどっぷり浸かって温まる良さも

足湯でのんびりする良さも

わかってもらえないようです

 

次回は湯温について

 

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祝日本一!東北楽天イーグルス!

フランチャイズは宮城県でありながら

「東北」とチーム名に入れるイーグルス

 

創設当初から地域密着の球団でありましたが

東日本大震災以降は、更に地域に愛される球団になったのではないでしょうか

 

そんな東北の人々の暖かな声援を受け

創設9年目という早さで

見事日本一になったイーグルス

 

まだまだ復興活動の続く東北の人々に

勇気と感動と希望を与えてくれたのではないでしょうか

 

おめでとうございます

 

 

さて、

前回「その話は次回」と言ってから

しばらくたってしまいました

函館からも催促の言葉がありましたので続きを

 

心臓の拍動は自律神経によってコントロールされているという話は以前しましたが

この自律神経には、交感神経と副交感神経の2種類があります

この二つの役割を簡単に書くと

交感神経は拍動を加速させるアクセルの役割で

興奮の指標となります

副交感神経は拍動を遅くさせるブレーキの役割で

リラックスの指標となります

 

運動などをすると、交感神経が緊張し心拍数が増加し

休めば交感神経の緊張は解け

逆に副交感神経が緊張し心拍数が減少します

 

安静にしていると、その二つがバランスをとって

一定のリズムで心臓が拍動します

 

しかし前回も書きましたが

一定のリズムで拍動しているようで

実は微妙に一拍の長さは変わっているのです

バランスが取れているようで 

交感神経・副交感神経のどちらかが優位に働いているのです

 

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1拍が1.7秒くらいだと思っていても

実はよく見ると

1.705秒

1.655秒

1.605秒

1.640秒

1.695秒

1.750秒

1.790秒

1.670秒

1.635秒

と言った感じで変動していることがわかります

 

これを「心拍のゆらぎ」または「心拍変動」と言います

 

これは

血圧の影響を受ける、周期の長い(低周波数変動)、血圧変動と

呼吸の影響を受ける、周期の短い(高周波数変動)、呼吸変動という

二つの刺激に反映され変動しているのです

  

しかし

周期の長い、血圧の影響を受ける血圧変動の刺激は

交感神経と副交感神経のどちらでも伝えることができるのに対し

周期の短い、呼吸の影響を受ける呼吸変動の刺激は

交感神経では伝えることができず、副交感神経のみが伝えることができます

 

つまり

副交感神経が緊張状態にある場合

心拍変動には、呼吸変動と血圧変動の両方が観察されるのに対し

交感神経の緊張状態にある場合

心拍変動には、血圧変動は観察されますが

呼吸変動は観察されないことになります

 

逆に考えると

心拍の変動を解析し、低周波数変動と高周波数変動を観測した場合

高周波数変動(呼吸変動)が大きければ

副交感神経が亢進し、リラックスしていることが

高周波数変動(呼吸変動)が小さく、低周波数変動(血圧変動)が大きくなれば

交感神経が亢進し、緊張していることがわかると言えます

 

ということで、温泉浴中の心拍変動を解析してみると

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温泉浴時には

低周波数成分も若干大きくなっていますが、

高周波数成分が明らかに大きくなっており

副交感神経活動が優位となり

リラックスしていることが証明されました

 

こんな風に、ぼーっとしていてリラックスしてなかったら逆にびっくりですが

 

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科学的に温泉のリラックス効果について証明することができました

  

次回は、温度と深さについて考えて見ます

 

プール調教最終日

最近はなんだか季節感が感じられなくなってきましたね

 

やっと涼しくなってきたと思ったら

今週は汗ばむ陽気の日もあり

まだまだプール調教出来るんじゃないの?

という気もしますが

来週にはまた涼しくなるはずですので

予定通り本日で、今年のプール調教終了とします

 

本日の最終日は

4頭が最後の泳ぎに挑戦です

 

まず1頭目

頑張っていきましょう

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なかなか真っ直ぐ泳げなくて

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あまり上手くなりませんでしたが

頑張りました

お疲れさま

 

2頭目は

8月から泳ぎ続けた頑張り屋です

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今日は見物客にも見守られながら

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よく頑張りました

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お疲れさま

 

一番安定感ある泳ぎを見せてくれた、3頭目

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しっかり真っ直ぐ泳げましたし

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最後も落ち着いた様子です

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お疲れさま 

 

4頭目は

最後まで泳ぎは嫌いだったようです

なかなか前に進まず

沈みそうな感じで

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潜水でもしたのか

顔までびしょ濡れになりましたが

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最後まで頑張りました

お疲れさま

 

これで本年のプール調教は終了です

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事故もなく、無事に終了してホッとしています

 

馬たちも温泉でホッと一息

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ちょっと眠そうになってきましたが

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徐々に心拍数が落ち着いてきている

前回紹介したグラフのこのあたり

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でしょうか

 

徐々に一拍の長さが長くなって

心拍数が減ってきているんですが

よくみると、その中で微妙に一拍一拍の長さがばらついているように見えますね

 

心臓は一定のリズムで動くはずですが

何故でしょう?

 

その話は次回

ドキドキ

明日は、いよいよ凱旋門賞です

日本から出走する、オルフェーヴルとキズナには

是非頑張ってもらいたいと思います

 

2頭の馬たちはレース中には1分間に200拍を超える心拍数で走っているはずです

それを見守る厩舎スタッフの方の鼓動も高鳴ることでしょう

現地で応援する方々や、テレビの前で観戦する競馬ファンの方々も

ドキドキしながら2頭の走りを応援することになるのではないでしょうか

  

でもこのドキドキって

自分でドキドキさせようと思ってドキドキしているわけではないですよね?

手や足は、自分の意思で動かすことができますが

心臓は、思い通りには動かないですよね

安静にしている時に、もっと速く動かそうと思っても速くならないし

落ち着こう落ち着こうと思っても収まらない

ということはわかるのではないでしょうか

 

これは、

随意運動ができる手や足は運動神経に支配されているのに対し

心臓は自律神経によってコントロールされているからです

 

ということで、

馬は本当に温泉に入ってリラックスしているのか?

ということを、この自律神経活動を観察することで評価してみようと

実験したことがありましたので、その紹介です

 

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これは、温泉浴中の心電図を記録し

そのRR間隔の変化を示したものです

 

RR間隔とは、心電図を観察した際に、

ドックンと、心臓が1回拍動した

1拍の長さ(時間)を計測したものです

 

例えば、

RR間隔(1拍の長さ)が1.5秒であれば、1分間に40拍

RR間隔(1拍の長さ)が2秒であれば、1分間に30拍

心臓が拍動したことになり

RR間隔が長くなればなるほど心拍数は減少し

落ち着いてきていることを表します

 

このグラフを見てわかるとおり

浴槽に入ったり出たりするときは少し興奮するため

RR間隔が急激に短くなり、心拍数が増加しています

 

そして、温泉浴をはじめたころは

RR間隔が1.5秒ぐらいで心拍数が40拍ぐらいであったものが

徐々にRR間隔が長くなり、15分程経過した頃には

RR間隔が2秒くらいになり、心拍数が30拍くらいまで減少して

落ち着いてきていることがわかります

 

こんな感じで寝ている頃です

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こんな表情で、心拍数も減少していれば

リラックスしているのは間違いないと思いますが

次回はもう少し掘り下げてみたいと思います

 

さて、いわき市も朝晩めっきり涼しくなり

プール調教も厳しくなってきましたので

来週一杯で終了となります

 

機会があればいわき市を訪れ

プールで泳ぐ馬たちを見に来てみませんか?

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ファインモーション

函館競馬場からブログお休み宣言が出されましたので

引き継ぎます

 

というわけではありませんが

久々の更新です

 

というのも、函館競馬場を経由して阪神競馬場へ向かった

ファインモーション

の名前を聞いて、非常になつかしく感じたのでそのご紹介です

 

実はファインモーション

2度ほど常磐支所を訪れている、「馬の温泉」の常連客だったのです

 

6連勝後、有馬記念に敗れた後と、その翌年の2度

リフレッシュのために温泉療養にやってきました

 

ちょうど私が以前勤務していた時のことですので

活躍をした有名馬というだけでなく

非常に思い入れのある馬です

 

何事にも動じず

威風堂々とした馬だった記憶があります

 

ウォータートレッドミルでの運動も

非常に力強く、とても大きな動きを見て

これがG1馬の動きかと感動したことも思い出されます

 

しかしそんなファインモーションも

温泉に入ればリラックス

 

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常磐支所を有効活用した1頭だったのではないでしょうか

 

函館競馬場は、まさに競馬に向かう馬たちですので

筋肉をほぐすということが大きな目的になると思いますが

ここ常磐支所では、リラックスして馬にのんびりしてもらうということも大きな目的です

 

リハビリを進めていく中で

「○○君。まだ怪我の状態はよくないから歩くだけだからね!」

「○○さん。だいぶよくなってきたからちょっと走ってみようか。でもスピード上げちゃあダメだよ!」

と馬に話しても通じるわけはなく

こちらの要求以上

元気に暴れ回られたり、走り回られたりしないように

注意が必要になります

 

そのためにも、リハビリが苦痛とならないように

温泉でリラックスさせながらリハビリを進めていきたいな~

と思っています

 

プール調教も結構辛いんです

 

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ということでもれなく温泉療法つきです

 

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このリラックス効果

次回からちょっと科学的にアプローチしてみたいと思います