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2020年12月29日

2020年12月29日 (火)

遺伝子型

分子生物研究室の辻村です。

前回の記事で2020年のブログがきれいに締まったところ申し訳ありません。あと1回お付き合いください。

年末年始といえばお酒の消費量が増える季節ですね。今年は例年と状況が異なるところですが、お家で嗜まれる方は多いのではないでしょうか。アルコールが飲めるかどうかに遺伝子型が関係していることは、皆さんお聞きになったことがあるかと思います。よく知られるのが2型アルデヒド脱水素酵素遺伝子で、遺伝子型によって、飲める・飲めるが弱い・全く飲めないの3タイプに分かれるとされています。このような遺伝子型による違いは馬にもあって(もちろんお酒の強い・弱いではありません)、有名なのは競走馬の距離適性に関係するとされるスピード遺伝子です(https://sg-test.lrc.or.jp/:外部リンク)。また、興味深いところでは、セロトニン受容体の遺伝子型が馬の扱いやすさに関係するとの報告もあります(https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2015-12-14-0:外部リンク)。

そして、遺伝子型が注目されるといえばウイルスもそうで、私が研究対象としているウマヘルペスウイル1型では、ある遺伝子の1塩基の違いがウイルスの神経病原性に関係することが分かっています(http://nichiju.lin.gr.jp/mag/07012/a3.pdf:外部リンク)。

近年ますます身近になってきた遺伝子の話題。私もいつか自分のアルコール体質を調べたいと思っています(人並に飲めるつもりですが、果たしてどうか・・・)。

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ヒトと比べると、まだまだ分からないことが多い馬の遺伝子。今後の研究の進展が期待されます。