JRA特別展示を見てきました!
企画調整室の桑野です。
先日、このサイトにて10月20日(日)まで東京国立博物館でJRA特別展示が開催されていることをお伝えしました(https://blog.jra.jp/kenkyudayori/2024/09/jra-e7af.html)。この特別展示を見てきましたのでご報告します。
荘厳な佇まいの表慶館(図1)で行われた当展示会のタイトルは、“世界一までの蹄跡”。 「あれ、フランス凱旋門賞優勝馬も出ていない日本の競馬が世界一?」と訝る声も聞こえてきそうですが、JRAが主催するジャパンカップ、安田記念、天皇賞(春)の3レースは、2020年のロンジン・ワールドレーシング・アワードで、距離別カテゴリーにおいてそれぞれ世界首位に認定されています。
JRAを筆頭に日本の競馬界が世界を目指し出したのは、1981年の第1回ジャパンカップからと考えますと、足掛け39年での目標達成と言えるでしょう。長かったとするか、短かったとするか、それぞれ思惑はあると思いますが、私が競馬会に就職した平成元年(1989年)では、今の日本馬の世界的躍進はとても考えられませんでした。時間のかかる馬の改良および育成・調教技術の進歩を40年に満たない年月で成し遂げたことは、私にとっては驚きです。
図1.東京国立博物館の表慶館
JRA設立70年目にこのような企画、なかなか見どころがありました。特に、10年ごとの競馬の歴史を紐解いた大型ヴィジョンでの放映「タイムトリップ競馬史」は、競馬の変遷を実感できる内容で、見ていて楽しい映像でした。
また、私の興味本位で恐縮ですが、上野不忍池(しのばずのいけ)競馬場の当時の様子を伝える明治時代の絵画(図2)が印象的でした。私の祖父母が湯島に住んでいたことから、私は幼少期、それと知らずに不忍池の外周を走り回っていたのですが、なんの因果か、JRAに就職して今度は全国の競馬場を走り回ることになるとは、ゆめゆめ思いもしませんでした。
この展示、もう終わってしまいますが、開催最後の週に飛び込みで見に行かれてもいいかと思います。ぜひ、足を運んで近代競馬の発展の有り様を感じていただきたいと思います。
図2.当時の上野不忍池競馬場の情景を伝える説明と絵画