スポーツ科学セミナーを実施しました
運動科学研究室の胡田です。
JRA競走馬総合研究所では、例年、厩舎関係者の皆さまを対象に「競走馬スポーツ科学セミナー」を美浦および栗東トレーニング・センター(トレセン)にて開催しています。
今年のセミナーは11月に、以下の4つのテーマを取り上げて各トレセンで実施しました。
〇競走馬のスポーツ栄養(美浦トレセンのみ)
〇異なる運動強度が暑熱順化に及ぼす影響(美浦・栗東両トレセン)
〇アイルランド・イギリスにおける育成馬調教(美浦トレセンのみ)
〇GPSトラッキングデータから見たストライド解析(美浦・栗東両トレセン)
会場の様子
本セミナーは、総研が推進する競走馬スポーツ科学の研究成果を、調教の現場に活用してもらう活動の一環として、研究者が厩舎関係者の皆様に直接お話し、またお互いに意見交換を行うことを目的として行われています。
今回も厩務員や調教師の皆様、のみならず騎手の方々まで、多くの方々にご参加いただきました。セミナーの終了後も、会場のあちこちで演者と参加者が立ち話で盛り上がり、話題が尽きないまま盛況のうちに幕を閉じました。
厩舎関係者の方々は科学的知見への関心が高く、こちらが驚くほど最新の研究やトレーニング理論に詳しい方もいらっしゃるため、議論する中で非常に良い刺激を受けました。現場目線の質問や意見は、研究者サイドに“気づき”を与えてくれ、「なるほど、そういうところが気になるのか」と新しい発見がたくさんありました。
また、現場では常に最新かつ実践的な情報が求められていることを改めて実感しました。研究成果をタイムリーに届け、実際の調教現場で応用していただける形に落とし込むことの重要性を強く感じ、今後の研究活動の大きな励みとなりました。
