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2019年11月

2019年11月19日 (火)

輸送実験を行いました

運動科学研究室の胡田です。

過去の研究所だよりでも触れていますが、本年からイタリアのバーリ大学と共同で輸送の研究に取り組んでいます。競走馬にとって、輸送は切っても切り離せない問題です。北海道の牧場からトレーニング・センターに輸送するまでの時間は丸1日に及ぶこともあり、輸送後は体重が大幅に減ってしまったり、熱を出してしまったりすることがあります。そのため、馬の負担を軽くするための輸送方法について、昔から様々な研究が行われています。

今回は、馬輸送の際のストレスについて研究を行っており、馬運車内での行動記録や、輸送前後の血液検査、内視鏡検査結果など、様々なデータから解析します。今回得ることができたデータをもとに、競走馬の輸送における負担を少しでも軽減できるよう、今後も取り組んでいきたいと思います。

Image0行動解析の様子

Img_4910長時間の輸送で馬もお疲れ気味

2019年11月 1日 (金)

馬感染症研究会

分子生物研究室の坂内です。

10月23日~25日の3日間、総研では馬感染症研究会が開催されました。

23日、24日は技術部会として、全国の家畜保健衛生所と動物検疫所の職員を対象に、馬の感染症について講義・実習を行いました。

25日の研究部会では、本会職員のほか、動物衛生研究部門、動物検疫所等から多くの参加者が集い、馬やその他の家畜感染症に関する研究成果が発表されました。

特別講演では、東京慈恵会医科大学の嘉糠洋陸教授から、「病原体媒介蚊のバイオロジー」をテーマにご講演いただきました。

Cimg0590_2

スライドで度々登場したのが、実験のため研究者自身が差し出した腕に蚊が群がる様で、これは見ているだけで体がむず痒くなる代物です・・・。

(写真を載せると苦情が来そうなので控えます)

講演のメッセージは、「病気を制御するためにはまず敵を知ること」。

蚊の生態を明らかにすることで、病気を制御するための戦略を立てよういうことですが、蚊の研究者は敵を知るために時として自らの身を差し出すのだなあと驚嘆した次第です。