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少々遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。臨床医学研究室の福田です。
今年も総研ブログをよろしくお願いします。
さて年末年始、皆さんはどのように過ごされましたか?
コロナ禍の中なかなか帰省できず、ようやく実家に帰って久しぶりに親戚同士顔を合わせたという方も多いのではないでしょうか。
自分も実家に帰っておりましたが、帰省した時によく聞かれる質問があります。
「馬って、骨折したら死んじゃうんだよねえ?」
骨折にも色々ありまして…。
2021年のデータを見てみますと、競馬のレース中に発症した肢の骨折は689件ありました。分母を述べ出走頭数にして確率を計算しますと、1.58%となります。
1競馬場あたり1日で約2頭くらいでしょうか。
このうち、いわゆる「重症で救うことができない」骨折の件数は25件でした。つまり、残りの馬たちは手術や保存療法によって救命されたことになります。
競走馬に最も多い骨折は、下肢部の関節構成骨の骨折です。
こういった骨折は、関節鏡を使って骨片を取り出せば予後は良好です。
比較的重症な例としては、下の写真のような骨折線が縦に伸びているケースですが、写真右のようにネジ留めすることでしっかり安定し、症状の悪化や再骨折を予防することができます。
最近は手術の技術も向上し、多くの馬が競走に復帰できるようになりました。
しかし、前述の「救うことができない」骨折馬がまだ存在することは事実です。
臨床医学研究室は、これらの馬を「全て救う」ことを目指して今年も頑張ります。
こんにちは、運動科学研究室の高橋です。
私は材料工学や運動力学に関する研究をするためにカルガリー大学のキネシオロジー学部Human Performance Labに来ています。
このHuman Performance Labは1988年にカルガリーオリンピックで好成績を修めるために設立されました。ヒトの怪我予防のための逆動力学や骨の疲労寿命、シミュレーション、運動生理、神経筋生理などが主に行われています。施設は世界的に見ても充実しており、トップアスリートを対象にした研究も行われています。
また、大学内にはOlympic Ovalという施設があり、スピードスケートの大会会場にもなっています。先日はワールドカップの第3戦、第4戦が行われ、北京オリンピック金メダリストの高木美帆選手が1500mで優勝、500mでも2位に入っていました。
カナダではスケートがとても人気のスポーツで、大学でもスケートの研究を行っている方は日本よりも多くいます。先日のゼミでは研究者の発表に実際の被験者となったスケートカナダ代表メンバーが来て結果の解釈について研究者と一緒にディスカッションしていました。トップアスリートの動作や生理学的な指標と成績を追跡し、現場からも適切なフィードバックを得ていることが良い研究に繋がっている一因と感じています。