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2022年12月

2022年12月20日 (火)

サラブレッドのせり会場

 企画調整室の小野です。

 2022年も残すところあとわずかですね。

 最近、ゲームからサラブレッドや競馬に興味を持てもらえる方が増えており、うれしく思っております。

 先日、日本の9割近くのサラブレッドを生産している北海道の日高地方に行く機会がありました。泊まったホテルにもいろんなぬいぐるみがかざってありました。

Nuigurumi

 

 お仕事の合間にサラブレッドのせり会場を案内してもらいました。

 そこで今回は子馬から競走馬にはどのようなステップを踏んで馬主さんの所有になるのか簡単に書かせてもらいます。

 JRAの競走に出走する2歳の春まで何もしないで競走馬になれるわけではありません。お母さんの元を離れる離乳、人に従うようになるコンサイニング、人が騎乗できるようになる馴致、競走に近づくトレーニングを行う育成、ゲート練習などを経て、出走を迎えます。

 そんな中、生産された牧場などから馬主さんに売買される1つの手段がせりです。当歳、1歳、2歳それぞれで売買されますが、その多くは1歳です。その市場取引の大半を行っているのが、今回見学させていただいた新ひだか町静内にあります日高軽種馬農業協同組合の北海道市場です。この組合は、春の2歳トレーニングセールは札幌競馬場で行われますが、それ以外の夏から秋に行われるせりはこの会場で行われています。

Photo かなり広々としていてどの席からでもセンターにある馬の展示スペースと鑑定台が見えます。

 

Photo_2 鑑定人のスペースには落札時のハンマーも置かれており、鑑定人は広い視野が求められていることがよくわかりました。

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 最近のせりでも新型コロナウイルス感染症対策で一般の入場はできないようでしたが、ネット配信もされていますので機会があればぜひ一度ご覧ください。

 おそらく今年最後の更新となります。
 皆様よいお年をお迎えください。

2022年12月13日 (火)

第64回JRA競走馬に関する調査研究発表会に参加しました

分子生物研究室の根本です。

第64回JRA競走馬に関する調査研究発表会が、11月28日に東京・両国の国際ファッションセンター(KFC Hall&Rooms)で開催されました。通常ジャパンカップの翌日に毎年開催されています。今年も獣医学から装蹄、馬場に関してまで、幅広い内容の演題がありました。国際ファッションセンターはプロレスの会場にもよく使われる会場であり、プロレスファンの私としては少しテンションが上がる会場です。本発表会はウマ科学会の学術集会と同時開催であったため、コロナ禍以降初めて会う知り合いもいて、有意義な時間を過ごすことができました。


肝心の発表ですが、私は馬インフルエンザのワクチンに関する内容を発表しました。しかし特に質問もなかったことから、時間調整が必要となってしまい、座長のお手を煩わせてしまいました。来年以降発表する機会がある際は、質問していただけるよう、わかりやすい内容で、わかりやすいプレゼンを作成するように心がけます!

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本発表会の様子。左は演者の私、右は座長。

2022年12月12日 (月)

4年後に会いましょう

運動科学研究室の杉山です。


めっきり寒くなりましたが、いかがお過ごしでしょうか。 
今回はスウェーデンで行われた第11回国際馬運動生理会議(International Conference on Equine Exercise Physiology(以下ICEEP)(外部リンク))についてお話します。

ICEEPは1982年より4年に1回開催されている国際学会で、2022年は4日間に渡り馬の運動能力に影響を及ぼすトレーニング、栄養、薬物、生理機能などについての研究成果が報告されました。日本からも5題のポスター発表を行い、様々な意見やアドバイスをいただくことができました。

Photo(写真1)Swedish University of Agricultural Sciencesの動物病院兼獣医学部

2(写真2)会場はこの大学の講堂でした。ウマの置物が着ているのは北欧柄のかわいいブランケット

ところで、ICEEPでは海外からの参加者をもてなし、その国をよく知ってもらうための企画にも力を入れていて、今回のスウェーデンでは16世紀半ばに建造されたというウプサラ城を貸し切ってのディナーが行われました。
そしてこのウプサラ城で4年後の開催地が「日本」と発表され、会場から歓声が沸き上がりました。

次回の日本開催にむけて、”映え”るおすすめスポットがあればぜひ教えていただきたいです。

3(写真3)ウプサラ城での次回開催地発表の様子

4(写真4)どこを撮っても絵みたいになると思って撮った1枚

2022年12月 1日 (木)

FAVA2022への参加

微生物研究室の木下です。

2022年11月、福岡にてアジア獣医師会連合 (FAVA) 大会(外部リンク)が開催されました。大会の招待講演として馬の細菌性感染症に関するセッションが設けられ、当研究室から内田および木下がそれぞれMRSA感染症およびClostridioides difficile感染症について講演を行い、丹羽が座長を務めました。

本セッションでは、当研究室2名の他に、北里大学名誉教授の髙井先生からRhodococcus equi感染症について、モンゴル国立生命科学大学のバナーバータル・バトバータル先生から鼻疽に関してのご講演をしていただきました。4つの疾病はそれぞれ異なるものの、本大会のテーマであるワンヘルスの視点から、ヒトと動物 (主にウマ) あるいは環境との関連について様々なデータが披露され、ヒトとウマの健康をコントロールするためには多角的なアプローチが必要になることや、疾病ごとに注力するポイントが異なることが理解でき大変有意義な講演となりました。

Photo左から講演者のバナーバータル・バトバータル先生、内田、木下、高井先生そして座長を務めた丹羽。

Photo_2 マスコットキャラクター『ワンヘルスぼうや』と内田の記念写真