夏競馬スタート!!

6月も半ばとなりましたが、函館はまだ朝晩肌寒い日が続いています。しかし、競馬の暦では今週から夏sun。夏競馬のスタートです!ここ、函館競馬場にもデビューを待つ2才馬をはじめ、多くの馬が集まってきました。

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今年は残念ながら函館での競馬開催はありませんが、函館競馬場は札幌競馬への出走をひかえる馬たちの調教場としてオープンしています。馬たちも暑い内地から涼しい函館に来て過ごしやすいことだと思います。人のほうは油断していると風邪ひいちゃいますけど・・・。

函館から札幌競馬に出走する馬は、木曜日の出馬表確定後金曜日・土曜日に札幌に向けて出発します。内地の競馬の時は関東馬、関西馬という区分で馬を見ることが多いですが、ここ北海道では函館調教馬、札幌調教馬という区分があります。函館にいると、どうしても函館調教馬を応援してしまいますね。

函館の温泉場も久しぶりに馬が来てにぎわってきました。そのうち温泉の様子も報告します。競馬・輸送で疲れた馬は、ぜひ温泉spaに入りにきてくださいsign01

温泉療養馬 全馬退厩

 函館も日中は暖かく感じられる日が増えてきました。桜のつぼみも膨らみ始めて、ゴールデンウィークには満開の桜のもとcherryblossom、お花見bottleを楽しむことができそうです。

 さて春は出会いと別れの季節ですが、函館競馬場にいた温泉療養馬たちもみんな次の療養先に旅立って行きました。彼らは休養中の身とはいえ現役の競走馬。ここは本来いるべき場所ではありません。しっかりリハビリをして元気な姿を再びトレセン・開催競馬場で見ることを楽しみにしています。夏の札幌開催の頃に函館に戻ってくれば、また温泉に入れますねspa

Ninjin お別れのにんじんです。

Baunsya さようなら~。

 温泉馬とお別れした函館競馬場は、夏の北海道開催の準備に入ります。本年はスタンド改築のため函館競馬場での開催はありませんが、札幌競馬は例年の1.5倍の期間開催されます。函館競馬場は例年通り札幌出走を控える馬たちの調教場として利用されます。なんといってもウッドチップコースがありますから、調教場としての人気は札幌以上ですね。

産地馬体検査はじまる!

クラシックシーズンが始まり、春競馬horse真っ盛りの今日このごろですが、ようやく函館にも、春を感じられる日が増えてきました。4月は新年度の始まり。新入生、新社会人の方もたくさんいらっしゃることと思いますが、競馬の世界も新馬を迎える準備が着々と始まりつつあります。

昨日4月14日は、函館競馬場で産地馬体検査がおこなわれました。産地馬体検査とは何でしょうか?通常中央競馬の競走馬になるためには、美浦・栗東の両トレセンにおいていろいろな検査を受ける必要があります。しかし北海道の牧場にいる2歳馬が夏の北海道の競馬に出走したい時、一度トレセンまで連れて行ってまた北海道に戻ってくるのは大変だし効率が悪い作業ですね。そこで、この時期にトレセンの検査員が北海道に出向き、トレセンで行う検査と同様のものを行うのが産地馬体検査なのです。この検査を受けておけば北海道の牧場から札幌・函館競馬場に直接入厩し、新馬戦に出走することができるというわけです。最近では皆さんが注目する2歳馬のお披露目?の場としても認知されるようになってきましたね。

というわけで函館にもメジロ牧場さんから元気な若馬が27頭やってきました。

Sanchibataisyashin マスコミの方もいらしてました。

さて、競走馬になるためには、いくつか検査が必要です。

まず、本当にその馬が血統書に登録された馬で間違いないということの確認をします。今までは血統登録書に書かれた絵と特徴を元に馬の確認をしていましたが、今年から新しい手法が導入されました。マイクロチップnewです。マイクロチップについてはまた次回詳しく説明させてもらいますね。性別のチェックtoilet(オス・メスはさすがに見ればわかります。重要なのはセン馬です。男の子はタマチェック!!)も重要な作業です。

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そして、眼の検査eyeです。中央競馬に登録する際は両目とも見えている必要があります。その後はアクシデントで片目の視力を失っても競走馬として走りつづけることができます(障害競走は出走できませんが)。

他に伝染病の検査も行いますhospital。トレセンや競馬場は多くの馬が集まる場所。病気にかかった馬は入ることができないんですね。

この日は27頭受検し、全馬合格!! みんな可能性を秘めた未来のスター候補生です。今から夏競馬が楽しみですね!!

函館の春はいまだ遠く・・・

こんにちは。関東以南では桜が咲き始めた今日このごろ、函館は・・・雪です。先週は比較的暖かく、雪も解けていたんですが・・・。北海道暮らしが初めての筆者は寒さが苦手で、DAIGO並みにブルーはいっています。

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温泉療養馬もせっかく春に向けてコートを脱ぎ始めた(冬毛が抜けて毛が短くなります)ところでしたが、この数日の寒さでまた毛が伸びてきちゃいました。

昨日は、月に一回の改装(伸びた蹄を切って新しい蹄鉄に打ちかえる)の日でした。函館には常駐の装蹄師さんがいないので、他の事業所から応援に来てもらい改装を行っています。

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野生の馬はもちろん蹄鉄をはいていません。同じように蹄は伸びますが、地面との摩擦で減っていきますので自然に「つめきり」されていきます。しかし競走馬はスポーツ選手ですから野生の馬に比べてたくさんの運動をしますし、早いスピードで走らなければなりません。蹄が減り過ぎないように、また蹄が欠けたり痛んだりしては満足に走れませんからその保護のためにも蹄鉄は不可欠なのです。しかし、蹄鉄をはくと今度は蹄の底が地面とまったく触れなくなるので蹄が伸び続けます。そのために定期的に爪を切り、それに合わせた新しい蹄鉄をはかせてあげる必要があります。人と同じように、馬も伸びた爪を切って新しい靴(蹄鉄)をはくと、すっきりしたいい気分になるに違いありません(たぶんですが・・・)。

ということで新しい蹄鉄にはきかえて、気分一新、今日も温泉spaです。

さて

WBCでの日本チームの活躍には日本中が熱狂しましたが(筆者もその一人です)、あらためてスポーツの持つすさまじいパワーを感じました。横浜の村田選手の怪我は本当に残念でしたが、最高の舞台で最高のパフォーマンスを出す中で怪我は避けてとおれないものなんだなと思います(競馬にも同じことが言えるのでは)。競馬もいよいよ春のG1シリーズが始まります。WBCに負けないくらいの白熱したすばらしい勝負を皆さんに届けることができたらなあと1職員として感じます。また今週末のドバイ国際競走に参加する日本調教馬たちにもぜひ頑張ってきてもらいたいと思います。みなさん応援してあげてくださいね。

湯川町一丁目町内会見学

こんにちは。3月より馬の温泉だより(函館)の執筆者が替わりました。皆様に楽しんでいただけるよう頑張って執筆いたしますので、引き続き応援よろしくお願いします。

さて、函館はまだまだ寒い日々が続きますが(これは関西から転勤してきた筆者の個人的感想かもしれませんが)、温泉馬たちは元気に過ごしています。3月10日には1頭、元気に退厩して行きました。競馬場で皆さんにお目にかかる日も近いと思います。

3月11日には地元湯川町1丁目の町内会の方々が見学に来られました。普段のんびり温泉に浸かっている馬たちも、今日はお客さんが大勢で少し興奮気味?です。

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地元といえども今まで馬の入浴シーンをご覧になったことがない方が大勢いらっしゃって、皆さんに楽しんでいただけたようです。これからもいろいろな方々に馬と触れ合っていただく機会をつくっていきたいと考えています。

筆者交代(函館版)

こんにちは。

今回は、本ブログ(函館競馬場)の筆者が交代するお知らせです。

昨年4月から「馬の温泉spaだより・函館競馬場版」を書き綴って参りましたが、人事異動に

より函館競馬場を後にすることになりましたweep

これまでご愛読いただいた皆様、本当にありがとうございました。

次回から、また新しい筆者が色々な情報を皆様に向けて発信していきますので、引き続き

「馬の温泉spaだより」をよろしくお願いいたしますconfident

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upwardright 筆者近影。「ありがとうございました(筆者談)。」

馬温泉の取材

こんにちは。

昨日、読売新聞社の記者の方が函館競馬場・馬温泉spaの取材に来てくれました。

常磐支所は、よくメジャーなTV番組や著名人(ささきいさおさんとか)の方が取材に来ていて

羨ましいかぎりですが、函館競馬場の馬温泉spaにも結構取材の方が来てくれるんですよ。

別に常磐支所に対抗しているわけではないんですが・・・。

やっぱり、馬が温泉spaに入るというのは、珍しいのでしょうね。

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upwardright 昨日来た記者の方も、『馬が温泉spaに入っている時の表情がいいですね~』としきりに

   言いながらシャッターを切っていました。

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upwardright ひとしきり写真を撮った後、馬温泉について色々お話をしました。

いつ掲載されるかは未定のようですが・・・。

別れと出会い

こんにちは。

2月に入り、もう2週間が過ぎようとしています。

これまで、函館競馬場には7頭の競走馬が温泉spa療養のために入厩してきました。

入厩からそれぞれ2~3ヶ月が経過し、そろそろ次のリハビリ段階(騎乗調教等)に入る

馬達も増えてきました。

このため、1月下旬~2月上旬にかけて4頭が各牧場や常磐支所へと旅立って行きました。

また、この間、新たに3頭の競走馬が函館競馬場へとやって来ました。

今回は、新たにやってきた馬達をご紹介しましょう。

まず、1月下旬にやってきた1頭です。

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upwardright もうすでに、パドック放牧と温泉入浴を始めています。

次に、2月に入ってから来た2頭です。

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upwardright この馬は、まだパドック放牧だけです。

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upwardright この馬は、この日(2/6)に到着したばかりだったので、まだ馬房内でした。

    もう今は、パドック放牧は始まっています。

実は2頭は、今日から温泉spa入浴を開始するんです。

温泉spa入浴は、到着日から4~5日後から開始します。

馬も知らない所に連れてこられて、いきなり色んなことを始めても戸惑いますからね。

まずは環境に慣れてから、ゆっくりとです。

お湯を飲む馬

こんにちは。

今回は、温泉spaのお湯を飲む馬をご紹介したいと思います。

ご存知のように、函館競馬場・馬温泉spa所のお湯は「湯の川温泉spa」が源泉です。

この「湯の川温泉spa」のお湯は、飲んでも効果があると謳われています。

主な効用は、「慢性消化器病」・「慢性便秘」です。

「湯の川温泉spa」は無味・無臭・透明の単純塩泉なので、実際に飲んでみるとちょうどいい

塩味のするお湯という感じです。

このため、馬温泉spa所に浸かった馬達の中にも、お湯を飲むのが大好きな馬もいます。

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upwardright 浸かっている間中、ず~っと飲んでいる馬!

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upwardright じゃぶじゃぶ遊んでいる馬!

みんなそれぞれに、温泉spaの味を堪能しているようですよ。

温泉療養馬の装蹄

こんにちは。

今日は、函館競馬場の温泉spa療養馬6頭の改装(かいそう)を行いました。

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upwardright 装蹄師さんは、月に1回函館競馬場に来てくれます。

改装とは、以前このブログでもご紹介しましたが、蹄を切り、蹄鉄を付け替えることです。

今回は、冬季の温泉spa療養馬に付ける、ちょっと変わった蹄鉄についてご紹介しましょう。

もうご存知だと思いますが、函館競馬場の温泉spa療養馬達は、雪の上で運動をします。

雪の上だと普通の蹄鉄では滑ってしまいcoldsweats02、なかなか上手く歩けません。

また、がんばって歩いても蹄の裏側(蹄鉄の内側)に雪が詰まってしまい(ゲタを履くと表現

されます)、次第に歩きにくくなってしまいます。

このため、フーフグリップというゴム製の滑り止めを蹄鉄に装着します。

スタッドレスタイヤみたいなものですね。

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upwardright これが、付ける前の蹄鉄とフーフグリップ(黒色)です。

    正確に言うと、蹄鉄と蹄の間にフーフグリップを挟みこむ形になります。

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upwardright これが、装着したところです。

これを付けると、蹄の裏側にも雪が詰まりにくくなり、温泉spa療養馬達は雪道でも安全に

運動することができるんですhappy01