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2022年1月20日 (木)

次世代シークエンサー〜細菌の遺伝子を読む〜

微生物研究室の内田です。
今日は当研究室の研究に使用している「次世代シークエンサー」をご紹介します。

次世代シークエンサーとは、生物の遺伝情報を調べる機械です。
微生物研究室では、馬の病気の原因になる細菌について研究をしています。
細菌について細かく調べていく中で遺伝情報が必要になった時は、次世代シークエンサーを使います。

今回はこの次世代シークエンサーを使って、馬の病気の原因になった「黄色ブドウ球菌」という細菌の遺伝情報を調べてみます。

まず、細菌から遺伝子を抽出します。
とても小さいので目には見えませんが、この中に細菌の遺伝情報が詰まっています。

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次に、次世代シークエンサーで調べることができるように、様々な試薬を使って遺伝子に「目印」をつけていきます。
細かい作業が半日ほど続きます。

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そして、目印をつけた遺伝子を次世代シークエンサーにセットして、
いよいよ解読開始です。
「Sequence!」

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翌日・・・
遺伝情報が解読されました。

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文字の羅列です。
これだけではよくわかりませんので、コンピュータで解析を行い、この細菌がどのような特徴を持っているのか調べていきます。

今回は、微生物研究室の研究の一部をご紹介しました。
なかなかイメージが湧きにくいと思いますが、このようにして得られた研究成果は論文などで発表しておりますので、ぜひご覧ください。