名馬の骨格標本
こんにちは、イギリスに滞在している臨床医学研究室の田村です。
イギリスは競馬の発祥地であり、品種改良によってサラブレッド種競走馬を生み出しました。
私が滞在しているRoyal Veterinary College(RVC;王立獣医大学)と競馬には深い関係があります。
1700年代後半の英国競馬界にスターホースが現れます。その馬の競走成績は18戦18勝であり、無敗のまま引退しました。その馬のスピードがあまりにも速すぎたため、対戦相手が見つからず、競馬が成立しなかったとも言われています。
その馬の名前はエクリプスです。競馬の歴史が好きな方はご存じかもしれませんが、「1着はエクリプス、その他に2着と認められる馬はいない(Eclipse first, the rest nowhere.)」という名言を生み出した歴史的名馬です。
エクリプスは競馬界に多大なる影響を与えました。種牡馬としても優秀であり、サラブレッド種競走馬の成立に大きな貢献を果たしました。
実はそのエクリプスの骨格標本がRVCには保管されているのです。標本になってから200年以上は経過しているはずですが、現在でも良好な状態で保存されています。
骨格標本を前にすると、エクリプスが走っている姿や当時の競馬場の雰囲気を想像したくなります。
RVCと競馬、双方の歴史と伝統を結びつける骨格標本です。