育成馬ブログ 宮崎⑥

○育成馬調教見学会の開催(宮崎)


少しさかのぼりますが、2月中旬にNHK「ひるブラ」が

宮崎育成牧場から生中継されました。

ご覧になられた方はいらっしゃいますか?

全国の皆様には、晴天の下で宮崎育成牧場を

ご覧いただきたかったのですが、

残念ながら雨が降りしきる中での中継となってしまいました。

しかし、育成馬の調教から乗馬の障害飛越、ポニー演技、そして馬車まで

「“馬のテーマパーク”を楽しもう!」というテーマに沿って、

ゲストの西村和彦さんと武本アナに魅力的にご紹介いただきました。

傘に驚きやすい馬のことを第一に考えて、

強雨にもかかわらず、リハーサルから本番まで傘をささず、

フードも被らずレインコートのみでズブ濡れになりながらも、

笑顔で対応していただきました西村和彦さんと武本アナに

この場をお借りしてお礼申し上げます。

 

Photo_2写真① 宮崎育成牧場のアイドルポニーと

「ひるブラ」のゲストの西村和彦さん(左)と武本アナ(右)

 

 

●育成馬の近況


さて、宮崎育成牧場のJRA育成馬22頭は、

4月25日(火)にJRA中山競馬場で開催される

ブリーズアップセールに向けて調教メニューをこなしています。

500mトラック馬場では、速歩2周の後、

直線はキャンター、コーナーは速歩という調教を

左右両手前で3周ずつ実施しています。

500mトラック馬場での調教は、ウォーミングアップとしての目的が

あることはもちろん、スピード調教を繰り返していくと、

ハミにかかる傾向が強くなるのを改善する目的もあるため、

ハミを必要以上に取らずに、馬自身のバランスで

走行させることを主眼に置いて実施しています。

一方、調教のベースとなる1600m馬場では、

1列縦隊で20~18秒/ハロンのペースでの2000mの

ステディキャンターを基本調教として実施しています。

週1回のスピード調教では、1200mを2本走行させる

インターバルトレーニングを実施し、2本目に3ハロンを

42~45秒(ハロン14~15秒)程度で走行しています。

 

Photo_3写真② 週1回実施している牡馬の強調教時の様子。

内:上場番号16番コスマグレースの15(牡 父:ブラックタイド)、

外:上場番号25番クリアムーブメントの15(牡 父:パイロ)。

 

 

●育成馬調教見学会

 
ここからは、2月18日(土)に開催いたしました

「育成馬調教見学会」についてご紹介いたします。

この見学会は、地元の一般来場者の方々が、

育成馬の疾走する姿を間近で見ることができるイベントです。

毎年10月と3月に開催している立ち馬展示をご覧いただく、

「育成馬見学会」とともに、

宮崎の地で成長していく育成馬の姿を間近で見て、

少しでも身近に感じていただくことを趣旨に実施しています。

 

 

Photo_4写真③ 育成馬調教見学会には200名を超えるお客様に

お集まりいただきました

 

当日は天候にも恵まれたため、

200名を越えるお客様にご来場いただきました。

見学場所としていた診療所建物の2階だけでは収容しきれず、

1600m馬場柵沿いも開放したため、

来場いただいたお客様にはより間近で調教する姿を

見ていただくことができました。

ご参加いただきました方々には、この紙面をお借りして、

改めてお礼申し上げます。

 

 

動画 2月18日に行われた調教見学会の調教の様子

育成馬ブログ 宮崎⑤

○ブリーズアップセール用育成馬写真の撮影(宮崎)

 


宮崎では「スポーツランドみやざき」の名の下、

初春の風物詩となっているプロ野球球団のキャンプが

2月1日からスタートしています。

昨年同様、

巨人、ソフトバンク、オリックス(宮崎市)、

広島、西武(日南市)

の5球団がキャンプインしています。

昨年、セリーグを制した広島に続いて、

本年もこれらの中から優勝チームが誕生することを

期待せずにはいられません。

さらに、2月下旬にはWBC日本代表「侍ジャパン」の合宿

および強化試合が行われる予定もあります。

宮崎がキャンプ地として選ばれる理由は、

気温では沖縄に及びませんが、

「日本のひなた」というキャッチフレーズのとおり晴天率が高く、

特に2月の日照時間は那覇市の約2倍であるという点です。

キャンプが始まると、県内外から多くの観光客が訪れ、

宮崎の街は活気づきます。

 

Photo

写真① 日南市南郷スタジアムでキャンプ中の西武ライオンズの選手たち。

 野球選手も坂路調教が効果的なようです。

 

●育成馬の近況

 
さて、宮崎育成牧場の

JRA育成馬22頭の近況をお伝えいたします。

 

最初にウォーミングアップとして

500mトラック馬場で直線をキャンター、

コーナーを速歩という調教を左右3周ずつ実施しています。

この調教は、同じ環境で同じ調教を実施することによって

メンタル面の安定を図ることを目的としています。

 
一方、1600m馬場では、

3月からの本格的なスピード調教に向けて、

現在は基礎体力養成を主眼に調教を実施しています。

1列縦隊で20~18秒/ハロンのペースでの

2000mのステディキャンターを基本調教としています。

 
また、週1回実施している強調教時には、

同様に2000mの距離を走行しますが、

普段とは異なるパターン、

つまり、2列あるいは3列縦隊で

ラスト3~4ハロンをハロン16秒/ハロンのペースでの

調教を実施しています。

 
このように1週間の調教の流れをパターン化して、

馬が“オン”と“オフ”の切り替えを

馬自らできるように工夫しています。

 

Photo_2 
写真② 左)ウォーミングアップとして実施している

500m馬場での直線キャンター、コーナー速歩調教。

右)1600m馬場における牝馬群の2列縦隊でのキャンター。

 

 

動画① 2月上旬の1600mダートコースでの調教動画

 

 

●ブリーズアップセール用写真の撮影

 

ここからは、4月25日(火)に中山競馬場で開催される

ブリーズアップセール用の育成馬写真の撮影について

触れさせていただきます。

一昨年までは、可能な限り直近の

育成馬の姿を写真で見ていただこうという趣旨で、

セリ名簿と写真カタログを個別に作成していました。

しかし、昨年からは、お客様の利便性を考えて、

セリ名簿に育成馬の写真を掲載させていただいております。

そのため、育成馬の写真撮影の時期が

一昨年から1ヶ月ほど早くなり、

2月初旬から撮影を開始しております。

 

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写真③ 写真撮影を行うエムエヌメロディーの15

(牝、父:エスポワールシチー)

 

 
様々な写真撮影のテクニックがありますが、

馬の良さを引き出す写真を撮影する最も重要な要素は

天候と言っても過言ではありません。

太陽の光と風が味方してくれなければ、

どれだけ手入れをして、どれだけきれいに立たせても

インパクトのない写真になってしまいます。

そういった意味では、冒頭で述べましたとおり、

晴天率が高い「日本のひなた」宮崎は、

撮影テクニックを補ってくれる

太陽の光が見方をしてくれており、

順調に撮影を終えることができました。

 

毎日育成馬を見ていると、

成長の様子を感じることはできませんが、

昨年9月の入厩時の写真と比較すると、

5ヶ月間トレーニングを行い、

1歳時の子供らしさが抜けてたくましくなっていることを

実感することができます。

 

Photo_4   
写真④ アンキャニーの15(牝、父:ロードカナロア)の

左)昨年9月中旬の写真、右)2月上旬の写真

 

 
育成馬の写真撮影を始めると

セールが近づいてきたことを実感いたします。

私たちが育成馬に手をかけられる時間は

セールまでの残りわずかな時間となります。

この限られた時間を育成馬のために費やしたいと思います。

育成馬ブログ 宮崎④

○育成馬検査の実施について(宮崎)

 

1月中旬には数年に一度ともいわれた強い寒気が日本付近に流れ込み、

日本各地で大雪に見舞われ、

JRAでも京都競馬と中京競馬の開催が中止となり、

代替競馬を実施いたしました。

 

宮崎では降雪こそ認めなかったものの、

最低気温は宮崎では珍しく氷点下となり、

水桶に氷が張り、放牧地には霜が降りました。

2月に入ると県内各地でプロ野球

あるいはJリーグのキャンプが始まり、

春の訪れもまもなくとなります。

             

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写真① 最低気温が氷点下となった朝の水桶の氷(左)と放牧地に降りた霜(右)

 

 

育成馬の近況

 

宮崎育成牧場所属のJRA育成馬の近況をお伝えいたします。

最初にウォーミングアップとして

500mトラック馬場で直線をキャンター、

コーナーを速歩という調教を左右3周ずつ実施しています。

 

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写真② 1600m馬場で隊列を整えたキャンターを実施する育成馬。

先頭からスマッシュの15(牝 父:オルフェーヴル)

マイネマニフィークの15(牝 父:モンテロッソ)

ポポラーレの15(牝 父:スクリーンヒーロー)

 

その後は1600mトラック馬場に場所を変えて、

一列あるいは二列縦隊で

2000mのステディキャンターを実施しています。

ハロン20秒程度のイーブンペースで走行し、

基礎体力を付けるとともに、

馬群の中で落ち着いて走れることを目標に調教しています。

2月からは週に1回の強調教を実施する予定です。

 

 

動画① 1月中旬の1600mダートコースでの調教動画

 

 

育成馬検査

 

さて、今回は1月下旬に行われた

育成馬検査について触れてみたいと思います。

育成馬検査とは

JRA生産育成対策室の職員が

日高および宮崎育成牧場で繋養している育成馬について、

市場での購買時からの馬体の成長具合、

現在の調教進度、馬の取り扱いなどをチェックし、

ブリーズアップセール上場に向けての

中間確認を行う検査のことです。

この検査に備えて、

年明けからは日頃にも増して馬の手入れに時間をかけ、

タテガミや尾のトリミングにも取り組んできました。

 

検査当日はこの時期にしては両日とも天候に恵まれ、

ブリーズアップセール当日さながらの緊張感のなか、

育成馬の展示が行われました。

検査と同時に、手入れ、トリミング、しつけも含め、

最も手入れが行き届き美しく仕上げられた馬

および担当者に贈られる

“ベストターンドアウト賞”の審査も行われ、

牡牝それぞれの最優秀馬が選ばれました。

 

今回の検査を通して、

個々の馬の発育および調教進度状況を再認識することができました。

また、4月25日(火)に開催されるブリーズアップセール

およびこれに先立つ4月初めの育成馬展示会のためのみならず、

馬主、調教師、牧場関係者などのお客様の来場に備えて、

馬を展示し、見て頂くという姿勢を再確認する機会にもなりました。

馬を展示すること自体が馴致の一環であり、

人馬ともにその状況に慣らし、

落ち着いた状態の馬をお見せできるよう取り組んでおり、

2月18日(土)午前中には

一般向けの育成馬見学会を開催しますので、

ご来場いただきたいと思っております。

 

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写真③ 育成馬検査における「ベストターンドアウト賞」の審査で

最優秀馬に選ばれたバーニングラブの15(写真左 牡 父:サニングデール)と

アンキャニーの15(写真右 牝 父:ロードカナロア)

育成馬ブログ 宮崎③

○育成馬の肺拡散能試験(宮崎)

 

南国宮崎でも11月下旬になってから、

最低気温が10℃を下回る日も見られるようになり、

育成馬の管理も夜間放牧から昼放牧に変更しています。

冬を迎えたとはいえ、日中は暖かいと感じる日も多く、

育成馬達は秋に播種したイタリアンライグラスが繁茂した

放牧地で1~2時間の放牧を満喫しています。

 

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     写真① 放牧地には10月に播種したイタリアンライグラスが繁茂しています。

 

育成馬の近況

 

宮崎育成牧場所属のJRA育成馬の近況をお伝えいたします。

9月上旬から騎乗馴致を開始している1群(牡馬10頭)は、

500mトラック馬場での速歩およびハッキングを実施し、

その後1600mトラック馬場において

1600mのキャンターを1列縦隊で実施し、

手前を変えて2000mのキャンターを2列縦隊で実施しています。

 

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写真② 1600m馬場で2列縦隊でのキャンターを実施する1群牡の育成馬。

 

一方、10月上旬から騎乗馴致を開始している2群(牝馬12頭)は、

牡同様に500mトラック馬場での速歩およびハッキングを実施し、

その後1600mトラック馬場において

1600mのキャンターを一列縦隊で実施し、

手前を変えて1800mのキャンターを1列縦隊で実施しています。

 

スピードは1群および2群ともにハロン22~24秒程度と

ゆっくりとしたキャンターですが、

年内は落ち着いて真っ直ぐ走行させることを主眼に置いて

調教を進めていきたいと考えています。

 

   
動画① 12月上旬の1600mダートコースでの調教動画

 

育成馬の肺拡散能試験

 

さて、JRA育成業務の目的のひとつは

育成研究の成果を普及することであり、

様々な研究に取り組んでいます

宮崎育成牧場では、

昨年から競走馬総合研究所と共同で

育成馬の肺拡散能測定に関する研究を行っています。

 

肺拡散能とは、肺におけるガス交換の指標であり、

有酸素運動能力を規定する因子のひとつと考えられています。

測定は枠場内において、

馬に風船付きのマスクを装着(写真③)し、

40~60秒間、風船内の測定用のガス(0.3%一酸化炭素)を

呼吸させて測定値を得ます。

 

育成馬の肺拡散能を測定することは、

成長やトレーニングにより

有酸素運動能力に変化があるかどうかを知る上で重要であり、

さらには競走馬におけるプアパフォーマンスの原因や

有酸素運動能力との関連性を明らかにするための

新たな知見につながる可能性もあります。

 

今回の研究では枠場に馴らす、

さらにはオレンジ色の風船付きのマスクの装着、

すなわち新規刺激に馴らすという

育成馬に対する馴致というも役割もあり、

一石二鳥となっています。

  

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写真③ 枠場内にて肺拡散能を測定する育成馬

(アップルティーの15 牝 父:エイシンフラッシュ)

育成馬ブログ 宮崎②

○初期馴致とナチュラルホースマンシップの考え方(宮崎)

 

9月20日に宮崎県を直撃した台風16号によって、

県内では突風や浸水などの被害を受けました。

宮崎育成牧場においても、

倒木による放牧地のフェンスの破損等の被害が見られました。

幸いにも育成馬に怪我等はありませんでしたが、

改めて自然災害の恐ろしさを痛感しました。

 

台風後も10月上旬までは30度を越える夏日が続きましたが、

10月中旬に入ると、秋の気配を感じるようになってきました。

寒暖の差が激しくなる季節の変わり目でもありますので、

人馬ともに体調管理を第一に考えて、育成調教を実施しています。

               

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写真① 台風16号の突風による倒木が放牧地のフェンスを破損

 

育成馬の近況

 

2群に分けて騎乗馴致を進めている育成馬の近況をお伝えいたします。

9月上旬から騎乗馴致を開始している1群(牡馬10頭)は、

最初の3週間はドライビング中心に馴致メニューを組み、

現在は角馬場での騎乗による速歩調教を重点的に実施し、

500m馬場においてハッキング程度の

キャンター調教を行えるまでになっています。

11月からは1600m馬場でのキャンター調教を実施する予定です。

 

一方、10月上旬から騎乗馴致を開始している2群(牝馬12頭)は、

ドライビングを中心に実施しながら、

同時に丸馬場での騎乗も行っています。

11月には角馬場において集団での速歩調教を開始する予定です。

 

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写真② 500m馬場で隊列を整えた速歩を実施する1群牡の育成馬

 

初期馴致とナチュラルホースマンシップの考え方

 

JRA育成馬に対する初期馴致は、

「育成牧場管理指針」に基づいて実施しています。

海外では初期馴致のことを「ブレーキング(Breaking)」と呼んでいます。

これは「馬と馬の関わる社会(野生の群れ)の約束事を壊して(Break)、

新たに人と馬の関わる社会の約束事を構築する」という意味を表しています。

 

近年、初期馴致を含めた馬の調教において、

「ナチュラルホースマンシップ」に基づく考え方が浸透してきています。

一言で述べるのは困難ですが、群れで行動する馬の本能を利用して、

人を群れのリーダーと見なして

尊敬あるいは信頼(リスペクト)させることが重要であるという考え方です。

 

尊敬やリーダーという言葉からは、

馬を物理的あるいは精神的に

屈服させることを想像するかもしれませんが、

馬が自発的に人のことを

群れのリーダーと見なすようにならなければならず、

そこに「恐れ」という感情があっては成り立たちません。

 

さらに掘り下げて考えると、

野生の馬の世界では相手のスピードと方向を制御する

「アルファ」と呼ばれるリーダーが群れを統制しているので、

人が「アルファ」とならなければなりません。

「アルファ」としてどのように行動すれば良いかを考える時に、

母馬と子馬の関係が分かりやすいといわれています。

 

子馬は母馬の目の届く「円形の範囲」で過ごしており、

母馬は子馬が円の外に出ると、円の中の戻そうと行動します。

つまり、母馬が子馬の方向を制御し、

円の内側に入れてスピードを制御して「アルファ」となります。

子馬の側から見ると、

前後左右の動作は母馬の許可を得なければならず、

スピードと方向を制御されているということになります。

 

この考え方を利用したのが、

JRA育成牧場における初期馴致のプロセスのなかで

重点的に取り組んでいるドライビングです。

ドライビングは、騎乗せずに2本のロングレーンを使用して、

馬車の御者のように馬を後方から制御することです。

下の動画のように、速歩でのドライビングによる手前変換こそが

母馬が円の外に出ようとする子馬を

円の中の戻そうとする行動そのものとなります。

 

つまり、ドライビングによって

馬のスピードと方向を制御することが可能となります。

ドライビングで自在にコントロールできるようになると、

騎乗後もスピードと方向を制御することが容易となるのみならず、

初期馴致を開始する前には取り扱いが難しかった馬が

従順になることもよく見受けられます。

 


YouTube: 16-17年育成馬日誌宮崎②VTR

 

このように考えてみると、

欧州で伝統的に行われてきた「ブレーキング」という考え方が、

近年、ナチュラルホースマンシップというツールを通して

「アルファ」や「リスペクト」という

異なった言葉で表現されるようになっただけであり、

根本の考え方は変わってはいないように思われます。

 

どちらが正しいかということではなく、

重要なことは「馬は接する人の姿を映す鏡」ともいわれるように、

正しいアプローチであるかどうかの答えは

馬が出してくれるということなのかもしれません。

 

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写真③ ドライビングによるスラロームで杉林の間を通過

育成馬ブログ 宮崎①

○  「馬に親しむ日」の開催とサマーセール購買馬の入厩(宮崎)

 

宮崎育成牧場における馬事普及業務の最大のイベントともいえる

「馬に親しむ日」を8月28日に開催しました。

 

50%を超える降水確率のとおり、

開始前には激しい雨が降りましたが、

開場となった9時には雨も止み、開会式がスタートしました。

 

「馬に親しむ日」の名のとおり、

メインイベントとなる全国ポニー競馬選手権「ジョッキーベイビーズ」の

九州地区代表決定戦や草競馬のみならず、

乗馬試乗会、流鏑馬(やぶさめ)、装蹄実演、

ホースショー、ポニーショーなど盛りだくさんのイベントが行われました。

 

Photo

写真① 高校生によるミニチュアポニーのプリン(左)とモック(左)のショー

  

メインイベントであるポニー競馬は、

予選3組を勝ち上がった人馬6頭が決勝戦に進出することができます。

決勝戦では10月9日(日)に開催される

「第8回ジョッキーベイビーズ」の九州地区代表の

1枚の切符をかけた熱いレースが繰り広げられました。

 

結果は鹿児島県から参加の「ユキノビクトリー号」に騎乗した

上薄君(小学6年生)がスタートダッシュを決めて、

そのまま先頭を譲ることなくゴールし、九州地区代表の座に輝きました。

 

Photo_2

写真② ポニー競馬決勝では11番ユキノビクトリー号(左)に騎乗した

上薄君(小6)が優勝し、10月9日に東京競馬場で行われる

「第8回ジョッキーベイビーズ」の九州地区の代表に輝きました。

 

昨年に引き続き、今年もスペシャルゲストとして

名古屋競馬で活躍する木之前騎手をお招きし、

トークショー、ポニー競馬のパドック解説や

優勝騎手へのプレゼンターのみならず、

草競馬の誘導馬の騎乗までお手伝いいただきました。

ご存知のように、木之前騎手は宮崎県三股町の出身であり、

小学6年生から当場の乗馬スポーツ少年団で

乗馬をされていたという縁があり、

凱旋といった感じでお越しいただきました。

 

このイベントの前の週には、地元のテレビ局で

木之前騎手の名古屋競馬場での密着取材の模様が放送されており、

多くの来場者が記念撮影やサインを頼んでいました。

笑顔で対応する木之前騎手の表情はとても印象的でした。

 

Photo_3 

写真③ 優勝騎手の上薄君と関係者による口取り写真(左)、

スペシャルゲストの木之前騎手から

「第7回ジョッキーベイビーズ」の招待状を受け取る優勝騎手の上薄君(右)。

 

終了間際に小雨に見舞われましたが、

日中は晴天に恵まれたことも手伝い、

お蔭様で約6,000名(うちお子様約2,000名)を

超えるお客様が来場されました。

 

このようなイベントを通じて馬と触れあうことによって、馬のみならず

競馬への興味を深めていただけるのではないかと思っております。

この場をお借りいたしまして、ご来場いただきましたお客様、

ならびにご協力いただきました関係者の皆様に感謝申し上げます。

 

馬に親しむ日が終わると、いよいよ育成馬の馴致がスタートします。

9月3日には日高育成牧場で生産されたJRAホームブレッド2頭のほか

サマーセールで購買した馬15頭が入厩しました。

これにより、

本年度の宮崎育成牧場繋養馬22頭(牡10頭、牝12頭)がすべて揃い、

今後は牡から順次、騎乗馴致を開始していく予定です。

次回は馴致の様子をお伝えいたします。

 

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写真④ 最初の放牧で初めての仲間と挨拶を交わし、序列を確認する育成馬たち。

育成馬ブログ 宮崎⑧

○春の育成馬見学会の開催(宮崎)

 

宮崎は3月中旬までは天候の優れない日が続いていましたが、3月下旬に入ると、

日中は少し体を動かすと半袖でも過ごせるほどの暖かい日が多くなってきました。

同時に桜も開花し、宮崎は1年のベストシーズンを迎えています。

 

育成馬の近況

 

さて、宮崎育成牧場のJRA育成馬22頭は、

4月26日(火)にJRA中山競馬場で開催されるブリーズアップセールへ向けての

最終調整に入っております。

 

Photo      

写真① 週1回実施している強調教時の様子

前左:上場番号58番セイカシリアスの14(牝 父:パイロ)

前右:上場番号28番プルームリジェールの14(牡 父:スマートファルコン)

後左:上場番号81番タイキノワールの14(牝 父:ストーミングホーム)

後右:上場番号10番プレギエーラの14(牡 父:ハービンジャー)

 

 

500mトラック馬場では、

ウォーミングアップおよびルーティーンワークとして速歩1周の後、

直線はキャンター、コーナーは速歩という調教を

左右両手前で2周ずつ実施しています。

 

スピード調教を繰り返していくと、

ハミにかかる傾向が強くなるのを改善する目的もあるため、

ハミを必要以上に取らずに、

馬自身のバランスで走行させることを主眼に置いています。

特にスピード調教翌日には、この500mトラック馬場での調教のみで終了し、

メンタル面のコントロールにも注意を払っています。

 

調教のベースとなる1600m馬場での週1回のスピード調教では、

1200mを2本走行させるインターバルトレーニングを実施し、

2本目には3ハロンを45秒(ハロン15~14秒)程度で走行しています。

 

 動画 3月下旬の調教動画

    

春の育成馬見学会

 

さて、「春の育成馬見学会」を3月26日(土)に開催しました。

地元宮崎にお住いのお客様を対象としたこの「育成馬見学会」は、

毎年、秋(10月中旬)と春(3月下旬)の年2回実施しております。

 

春の見学会では「サポーターズクラブ」と題して、

お気に入りの馬を牡牝それぞれ1頭ずつ選んでいただき、

その馬がJRAの競走で優勝した際には、

ゴール前写真をプレゼントする企画を開催しております。

この企画は、JRA育成馬への応援を通じて、

より競馬に親しんでいただくことを趣旨に実施しています。

 

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写真② 「サポーターズクラブ」でお気に入りの馬が

JRA競走で優勝した際にプレゼントしている「ゴール前写真」

 

 

今回の育成馬見学会には、

天候に恵まれたことも手伝って、119名ものお客様にご来場いただきました。

 

我々スタッフは、このような大勢の方々の前で育成馬を展示する機会は少ないため、

この見学会をブリーズアップセールに向けての良い馴致の機会と捉えています。

 

参加者の皆様方は、

真剣な眼差しでそれぞれの視点に基づき、自分の好みの馬を選ばれていました。

このような企画を通じて、競馬の魅力をお伝えし、

競馬に親しんでいただければと考えております。

 

育成馬見学会に参加していただきました方々には、

この紙面をお借りして、改めてお礼申し上げます。

 

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写真③ 育成馬見学会は天候にも恵まれ119名ものお客様にご来場いただきました

 

 

宮崎育成牧場「育成馬展示会」のお知らせ

 

宮崎育成牧場では、ブリーズアップセールに先立ちまして、

本年も4月5日(火)に「育成馬展示会」を開催いたします。

なお、朝10時開始となりますこと併せてお知らせいたします。

以下に簡単な当日のスケジュールをお示しいたします。

 

10:10 ~ 比較展示

11:10 ~ 騎乗供覧

 

皆様方のご来場を心よりお待ちしております。

なお、育成馬展示会は関係者(馬主、調教師、牧場関係者等)を対象として

おりますので、一般のお客様の来場はご遠慮させていただいております。

 

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写真④ 昨年の展示会の調教供覧の様子

育成馬ブログ 宮崎⑥

○育成馬調教見学会の開催(宮崎)

 

 南国宮崎では、初春の風物詩となっているプロ野球球団のキャンプが2月1日から

スタートしています。昨年同様、巨人、ソフトバンク、オリックス(宮崎市)、広島、西武

(日南市)の5球団がキャンプインしています。

 

 宮崎がキャンプ地として選ばれる理由は、温暖な気候はもちろん、宮崎県を挙げて

取り組んでいる充実したスポーツ施設環境といわれています。キャンプが始まると、

県内外から多くの観光客が訪れ、活気づきます。

 宮崎の春は、そこまで来ているように感じられます。

 

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写真① 宮崎市清武総合運動公園でキャンプ中のオリックスの選手たち。

 

 

育成馬の近況

 

 さて、宮崎育成牧場のJRA育成馬22頭の近況をお伝えいたします。

 最初にウォーミングアップとして500mトラック馬場で直線をキャンター、コーナーを

速歩という調教を左右3周ずつ実施しています。この調教メニューは、騎乗馴致後から

毎日実施している、いわゆる「ルーティーン」であり、同じ環境で同じ調教を実施する

ことによるメリットであるメンタル面の安定を主眼に置いています。

 

 一方、1600m馬場では、3月からの本格的なスピード調教に向けて、現在は基礎

体力養成を主眼に調教を実施しています。

 4~5頭単位の1列縦隊でハロン22~20秒のイーブンペースでの2400mの

ステディキャンターを基本調教としています。

 週1回は群れを意識して馬群の中で落ち着くこと、および1600m馬場の利点を

生かした長距離を一定ペースで走行することによって持久力を向上させることを

目的として3000mのステディキャンターを実施しています。

 

 また、週1回実施している強調教時には、普段とは異なるパターン、つまり、1200m

を2本走行するインターバルトレーニングを行うことによって、馬に“オン”の日である

ことを理解させるように工夫しています。

 1本目は4~5頭単位の1列縦隊でハロン22~20秒でのステディキャンターを実施

し、2本目は4頭単位の2列縦隊で3ハロンを54~51秒、つまりハロン18~17秒

ペースでの強調教を実施しています。

 

 このように1週間の調教の流れをパターン化して、馬が“オン”と“オフ”の切り替えを

自らできるように工夫する試みを行っています。

 

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写真② 週1回実施している強調教時の様子。

左:エーシンブランディの14(牡 父:ヴァーミリアン)、

右:フラワーパフュームの14(牡  父:シンボリクリスエス)

 

育成馬調教見学会

 

 ここからは、2月13日(土)に開催いたしました「育成馬調教見学会」について

ご紹介いたします。この見学会は、地元の一般来場者の方々が、育成馬の疾走する

姿を間近で見ることができるイベントです。

 毎年10月と3月に開催している立ち馬展示をご覧いただく、「育成馬見学会」ととも

に、宮崎の地で成長していく育成馬の姿を間近で見て、少しでも身近に感じていただく

ことを趣旨に実施しています。

 

 当日は小雨の降るあいにくの天候にもかかわらず、40名を越えるお客様にご来場

いただきました。降雨のため室内からの見学となってしまいましたが、ブリーズアップ

セール上場予定馬が疾走する姿を間近でご覧いただきました。

 

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写真③ 小雨の降る天候にもかかわらず、育成馬調教見学会には

40名を超えるお客様にお集まりいただきました。

 

参加していただきました方々には、この紙面をお借りして、改めてお礼申し上げます。

なお、3月26日(土)には「春の育成馬見学会」を開催する予定です。

「サポータズクラブ」にご登録いただいている皆様には、3月上旬にご案内をお送り

いたします。皆様のご来場をお待ちしております。

育成馬ブログ 宮崎⑤

○調教時における速歩について(宮崎)

  

 全国的に1月中旬になってようやく真冬と感じる寒さになりましたが、

今冬は暖冬との声が聞かれています。

南国宮崎も例外ではなく、正月三ヶ日には最高気温が20℃を超える日もありました。

 昨年と同時期の芝の状態(写真①)を比較してみると、

宮崎も暖冬であることが確認できます。

宮崎の短い冬は、あっという間に過ぎ去って行きそうです。                                                                                       

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写真① 昨年と今年の同時期の芝状態を見比べると、暖冬であることが明らかです。

 

育成馬の近況

 

 宮崎育成牧場所属のJRA育成馬の近況をお伝えいたします。

最初にウォーミングアップとして

500mトラック馬場で直線をキャンター、

コーナーを速歩という調教を左右3周ずつ実施しています。

 その後は1600mトラック馬場に場所を変えて、

一列縦隊で2400mのステディキャンターを実施しています。

ハロン20秒程度のイーブンペースで走行し、基礎体力を付けるとともに、

馬群の中で落ち着いて走れることを目標に調教しています。

2月からは週に1回の強調教を実施する予定です。

 

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写真② 1600m馬場で隊列を整えたキャンターを実施する育成馬。

先頭からサニーサイドの14(牝 父:ステイゴールド)、

ジョイオブフライトの14(牝 父:アイルハヴアナザー)、

プルームリジェールの14(牝 父:スマートファルコン)、

マイネミニケリーの14(牝 父:ニューイングランド)。

 

速歩調教

 

 騎乗馴致では、

前に(Go forward)、②真っ直ぐ(Go straight)、③落ち着いて(Go calmly)

走行させることを目標に掲げて取り組んでいます。

これを実現するために、初期調教時には、「速歩」に重点を置いています。

 

 その理由は、馬の動きを邪魔しないように騎乗すること、

つまり、騎乗者の重心と馬の重心とを一致させ、馬の動きを邪魔しないと同時に、

馬に人が騎乗することを許容させることこそが、馬の持っている能力を

可能な限り発揮させる上で重要なことであると考えているからです。

 

 つまり、速歩は対角に位置する前後肢がほとんど同時に動くことから、

3種の歩様の中で、重心の移動および頭頚の動きが最も少ない

という特徴があります。

 そのため、騎乗者は馬の重心に近い「鐙」の一点で体重を支えることによって、

騎乗者の重心と馬の重心とを一致させやすくなるとともに、

馬の背を解放することによって、馬の負担の軽減と

馬自身によるバランスでの走行が容易となるからです。

 

 さらに、馬自身によるバランスでの走行を馬が自ら習得できるように、

角馬場での8の字乗りや、キャンターと速歩との移行の繰り返しを実施します。

この繰り返しにより、

キャンター時にも真っ直ぐ落ち着いた走行が比較的容易になります。

 初期調教を終えた後も、前述のとおり、ウォーミングアップとして、

500mトラック馬場で「直線(約150m)をキャンター」、「コーナー(約100m)を速歩」

という調教を実施し、

毎日の「ルーティーン」という位置づけで、

馬自身のバランスで走行しやすい「速歩調教」を重要視しています。

動画 角馬場(10月下旬)および500mトラック馬場(1月中旬)での「速歩調教」の

様子。馬自身によるバランスでの走行を習得できるように、速歩とキャンターとの移行

を繰り返し実施しています。

 

育成馬検査

 

 1月中旬に育成馬検査が実施されました。

育成馬検査とは、JRA生産育成対策室の職員が

日高および宮崎育成牧場で繋養している育成馬を、

第三者の視点から市場での購買時からの馬体の成長具合、現在の調教進度、

馬の取り扱いなどをチェックし、ブリーズアップセール上場に向けての

中間確認を行う検査です。

検査に合わせて、

牡牝それぞれの「ベストターンドアウト賞」の審査が行われたため、

緊張感が漂う中、育成馬の調教供覧、展示および馬体検査が行われました。

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写真③ 育成馬検査における「ベストターンドアウト賞」の審査で最優秀馬に選ばれた

ヴァルホーリングの14(写真左 牡 父:ジャングルポケット)と

プルームリジェールの14(写真右 牝 父:スマートファルコン)

育成馬ブログ 宮崎④

○初期馴致の目的(宮崎)

 11月下旬までは日中に暑いと感じることもあった南国宮崎でも、最低気温が10℃

を下回り、最高気温も15℃を下回る日が徐々に増えてきており、本格的な冬を迎え

ようとしています。とはいえ、北海道の10月上旬ぐらいの気温であり、さらに例年と

比較すると気温が少し高いため、冬は南国で過ごすのが人馬ともに良いと実感して

おります。

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写真① 南国宮崎では12月に入っても秋に播種したイタリアンライグラスが繁茂しています。

育成馬の近況

 宮崎育成牧場所属のJRA育成馬の近況をお伝えいたします。9月上旬から騎乗

馴致を開始している1群(牡馬11頭)は、角馬場での速歩およびハッキング、500m

トラック馬場で約800mのハッキングを実施し、その後1600mトラック馬場に場所を

変えて一列縦隊で1200mと1600m、合計2800mのキャンターを実施しています。

スピードはハロン22~24秒程度とゆっくりとしたキャンターですが年内は落ち着いて

真っ直ぐ走行させることを主眼に置いて調教を進めていきたいと考えています。

 一方、10月上旬から騎乗馴致を開始している2群(牝馬11頭)は、11月中は

角馬場および500mトラック馬場において速歩中心の調教を実施してきましたが、

12月に入ってからは、1群の牡と同様に1600mトラック馬場でのキャンター調教を

実施できるまでになりました。まだまだ、何かに驚いて走行中にフラフラすることも

ありますが、牡と同様に落ち着いて真っ直ぐ走行させることを第一に調教を進めて

います。

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写真② 1600m馬場で隊列を整えたキャンターを実施する1群牡の育成馬。

先頭からエレガントトークの14(牡 父:マンハッタンカフェ)、

スイートピグレットの14(牡 父:クロフネ)、ラブシービルの14(牡 父:サマーバード)、

エーシンブランディの14(牡 父:ヴァーミリアン)。                                                                              

初期馴致の目的

 JRA育成馬に対する初期馴致は「育成牧場管理指針」に基づいて実施しています。

初期馴致のプロセスのなかで重点的に取り組んでいるのはドライビングです。

ドライビングというのは、騎乗せずに2本のロングレーンを使用して、馬車の御者の

ように馬を後ろから制御することです。欧州では競走馬の騎乗に先立って実施されて

います。初期馴致時に実施するドライビングには、後方からの御者の指示と内方の

リードレーンの操作を馬に対して受け入れさせる効用があります。つまり、騎乗前に

馬に「扶助」を受け入れさせるために実施しています。

 初期馴致の最終目標は人が馬に騎乗することであるため、可能な限り早く騎乗した

方が効率的であるという考え方が一般的であるかもしれません。しかし、何をすれば

良いかということを理解していない若馬に対して、約束事である「扶助」を一つ一つ

繰り返して確実に理解させることが最も重要であるため、ドライビングを重点的に実施

すべきであると考えています。

                                                                

ドライビング動画リンク

https://www.youtube.com/watch?v=POrJ6MKYjdQ&feature=youtu.be

                                                                          

 本年は9月中旬から10月下旬まで馬場の改修工事が行われたため、工事車両が

往来し、さらに工事が進行するなかでのドライビングの実施となりました。当初は、

馬が驚くために馴致中には工事を中断していただこうと考えていましたが、人と馬との

信頼関係を構築するとともに、工事が行われている環境に慣らしさえすれば、重機の

音や動きに対応することが可能となっていきました。

 馬の馴致調教とは、決して人が思い描いたひとつの「型」に馬をはめ込むことでは

なく、馴らすことによって馬が自ら進んで行動するように導くことであるということを

改めて理解することができました。馬の行動は人が導いた結果であるということを

肝に命じ、馬の目線に立って馬の個性を考えながら馴致調教を進めていきたいと

思います。最良のホースマンとは、ひとつの「型」に馬をはめ込んで問題を解決する

のではなく、多くの引き出しを持ったなかで状況に応じて対応できる者のことであり

さらに、どのような状況下でも、「忍耐強く」馬と接することができる者のことではないか

と思っています。

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写真③ 本年は馬場改修工事が行われたため、工事車両が往来するなかでの

ドライビングの実施となりました。